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INTERVIEW

ROSALINE

2010.06.07UPDATE

2010年06月号掲載

ROSALINE

Member:Ricky Bakosh(Vo)

Interviewer:MAY-E

-結成は04年に遡るそうですが、まずはメンバー皆さんのバックグラウンドと、結成までの経緯を教えてください。

俺たちは、高校で他のバンドと同じような経緯で結成したんだ。クールでもなければ、スポーツが得意でもない何人かの友達と、何か想い出になるようなことをしようって思い立ってね。皆それで初めて楽器を手に入れて、森にあるガレージでジャムし始めて。俺達が育ったのは郊外の理想郷みたいな所で、今でもそうだけど、ハードコアは当時はなおさら理解されず、誰にも受け入れられていない状況だった。俺達は、そんな状況に強い気持ちを持ってカウンターを食らわせてやろうとしたのさ。
結成当時、MadisonとNateはネーパービルっていう街で育って、Neuqua Valley高校に通っていたんだ。この街から出た初めてのスクリーモ・バンドだったんだよ。そして、バンドがシカゴのウィンディー・シティーに移ったすぐ後に、Ryan、Cody、Mattが加わったんだよ。
Madisonは多面的な奏者で、発展的音楽理論、クラシック、ジャズ、その他にも色んなタイプの音楽をずっと学んできたんだ。ROSALINEではギターを弾いて曲を書いているけれど、コントラバスとピアノも弾けるんだよ。彼がこのバンドの原動力になっているんだ。 Nateはキーボディスト。音楽理論を学んできて、学校の音楽の授業ではパーカッショニストだったよ。彼はROSALINEのビジネス部分の原動力だね。
Rickyはギタリストであり、デザイン一般の中心人物でもあり、審美的に創造を楽しむタイプ。素晴らしい芸術家であり、ミュージシャンでもある。
Mattはドラマーで、ATREYUやNEW FOUND GLORYなんかとドラム・テクニシャンとしてツアーをしてきた人物。今でも彼らとは連絡を取り合っているみたいだよ。
ベーシストのRyanはROSALINEの初期メンバーの一人。彼の音楽に対する情熱は誰にも負けないし、その情熱を体中のタトゥーで表している。
そしてROSALINEのヴォーカリストであるCodyは、美しいファルセットから野蛮なデスメタル・スクリームまで出せる多彩な人物なんだ。

-リード・トラック「Culture Wars」をはじめ、激しさだけでなく繊細で美しいサウンドを持ち味としていますね。『A Constant North』では、具体的にどのようなサウンドを目指していたのでしょうか。

何よりもまず、心からの偽りのない感情的なものを創り出したかったんだ。このアルバムはアグレッシブで分かりやすい感情を、音楽という形で具現化したものさ。何がクールだとか、ブレイクダウンを入れるだとか、そういう形式的なことにはこだわらなかった。アルバムの全てがオリジナルで、心から湧き上がってきたものなんだ。

-アルバムのテーマやコンセプトがあれば教えてください。

アルバムのテーマは“ゴールに向かって努力する、維持する”ってこと。『A Constant North』はアルバムの目的地なんだ。人はどこに向かったらいいのか分からない時、それでも変わらないものがあるという事実に安心する。それが分かっていて自分自身に正直であれば、いつだって人生の方向性は探し出せる。純粋でありさえすれば、道は開けるんだ。テーマはそんな感じだよ。『A Constant North』は心にある普遍の目的地を描写したものなんだ。

-サウンドだけでなく歌詞を見ても、とても神聖な世界観を持っていますね。作詞を担当しているのもMadisonですか?作詞の際、どのようなことにインスパイアされますか?

Madisonが歌詞のほとんどを書いているけど、他のメンバーも参加しているよ。グループとして書くことを努力しているんだ。誰が書いてもいいし、良いと思ったものを使う。Madisonが大抵書くけど、CodyやNateも深い歌詞を差し込んでくるんだ。現実の感情が混ざり合った科学にインスパイアされることが多いよ。この二つ(現実の感情と科学)が混ざり合うことなんてないって思われがちだけど、実際は融合するんだよ。時には不変で確かなものが必要になるけど、科学はそれをもたらしてくれることがあるんだ。ツアー中の生活や軍隊に入るために離れていく友達、社会の犯した過ち、愛、何かをやり遂げた時、友達との時間を大事にしたりする全てのことからインスパイアされているんだ。

-エモーショナルなメロディーとスクリームを取り入れた音楽性から“スクリーモ”と呼ばれることも多いでしょうが、そう呼ばれることに抵抗はありますか?

俺達を良く知っている人達は、俺達が抵抗なんて感じてないってことを知っているけど、個人的にはジャンルとかカテゴリって、本当に独断的なものだと思う。リスナーが全体像を見るのではなく、ちょっとした特性に基づいたカテゴリにバンドを一括りに出来るようにするために、ただ便利だから、楽だからっていうだけで作られた用語なんじゃないかな。例えば、僕達が“スクリーモ”ってカテゴライズされるのって、ヴォーカルの一部分が‘叫び’だからでしょ。正確に歌うバンドの全てが“シンゴ (singo)”にカテゴライズされてるの?僕が説明したこの一例でも良く分かるだろ。バンドを定義づけるたくさんの特性があるのに、一部分だけしか見ないでカテゴリに一括りしちゃうのって無精だよ。でも究極なことを言うと、そこに捕われ過ぎないようにすればいいんだ。良い音楽を演奏することが全てなんだから。そんなラベルじゃリスナーを遠ざけられないんだって期待してるよ。


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