INTERVIEW
IN THIS MOMENT
2009.07.08UPDATE
Member:Maria Blink (Vo) / Chris Howorth (Gt)
Interviewer:ムラオカ
-二日間続けてライヴを見させていただきましたが、Mariaのパフォーマンスはアグレッシヴな側面がある一方、非常に女性らしさも感じたのですが、ライヴ・パフォーマンスにおけるこだわりがありましたら教えてください。
M:それは意識しているってよりは私の素が出るとこういう風になるの。今の私はすごくヘヴィな側面と女性らしいソフトな側面の両方を持ち合わせているのね。それを自然に表現するとこういう風になるみたい。だから狙ってやっているとかではないのよ。
私はとっても複雑な女なの。フフフ・・・。
-その複雑な女性と一緒にやっている男性陣としてはいかがですか(笑)?
C:女性とバンドをやるのは始めてで、それまではPANTERAとかMETALLICAみたいな全員男のゴリゴリなサウンドのバンドばかりやってきたんだ。だからMariaと一緒にバンドをやることで俺だけでなくほかのメンバーもみんな、たくさんのことを学ぶことができたよ。それまでバンドをやっていて意見応したことがないこと、例えばドレスなんかの衣装とかメイクとか縁がなかったしね。そういうことにもある程度忍耐が必要だったよ。でもMaria自身が凄く素晴らしいミュージシャンで彼女とは一緒に素晴らしい音楽を作って行けるってことを確信したから一緒にバンドという船で旅に出ることにしたんだ。
M:私が男だったらとっくにクリスにボコボコにされていたと思うわ(笑)。さすがに私は女性だからそこはみんな紳士に接してくれるのよね。手を出してくることはないわ。みんな私を女性として扱ってくれて大切にしてくれているから嬉しいわ。
-クリスに聞きたいのですが、楽器隊としてヴォーカルだからこそサウンド面で気を使っていることはありますか?
C:ファースト・アルバムの時は、Mariaが女性ヴォーカルだということは特に意識せずにただクールなメタルをやろうぜっていう感じだったんだけど、このニュー・アルバムの制作ではMariaがよりハイトーンを出せるようにと考えて楽器隊のチューニングを落としてMariaのハイトーン・ヴォーカルを際立たせることを考えたよ。ただMariaが女性だからってことを意識しすぎることはなかったけどね。
-BLONDIEのカヴァーである「Call Me」を演奏していましたが、このカヴァー・セレクトはどなたの意見でしょうか?またこの曲に特別な思い入れがありましたら教えていただけますか?
Maria:マネージャーの意見よ。有名な曲であんまりみんながカヴァーしていない曲ってことを考えてセレクトしたのよ。
C:アメリカのマーケットを考えて取り上げられやすいものをということを考えてマネージャーが選んだんだよ。実際にレコーディングもしてアメリカとヨーロッパでは『The Dream』の再発盤にこの「Call Me」も入るようだよ。それと同時にシングルとしてもリリースされるよ。日本盤では恐らくそういうことはないと思うけどね。
M:これまでもこのバンドはIRON MAIDEN、METALLICA、SLAYERなんかのいろいろな曲をカヴァーしてきたんだけど、またカヴァーをしたいって考えたときにマネージャーが提案してきたのがBLONDIEだったのよ。私はこの曲をシングルにするということまでは知らなくて、でもカヴァーするには今までのメタル・ソングとは正反対な感じのBLONDIEをセレクトするのは面白いんじゃないかなって思ってチャレンジしたのよ。
-IRON MAIDENなどのカヴァーは作品にはなっているんでしょうか?
C:SLAYERに関しては「Postmortem」って曲を俺たちがまだレコード契約を結ぶ前にとあるコンピレーション・アルバムが出る予定でそのためにレコーディングをしたんだけど、結局そのコンピレーションはリリースされなかったんで世に出ることはなかったんだ。あとPANTERAの「I'm Broken」とIRON MAIDEN「Run To The Hills」に関してはアメリカのトーキング・メタルっていうメタル番組があってそこで演奏したんだ。どれもYOUTUBEで見ることはできるんだけど正式にレコーディングしたわけではないんだ。
-Mariaに聞きたいのですが、作品では伸びやかに歌っているポイントでもライヴではスクリームをしていたりと若干ライヴのほうがアグレッシヴに歌っていますがアルバム通りに忠実に歌うよりライヴ感覚を重視しているのでしょうか?
M:意図してるっていうんじゃなくて、ライヴをやってるとお客さんのパワーやいろいろなものが作用してエナジー・レベルが上がってくるのよね。いつでもするって訳ではないんだけどテンションが上がってくると思わずアグレッシヴにスクリームしてしまうって感じね。
-終演後に疲れているにもかかわらず、すぐさまファンの元に駆けつけたりとファンのことを非常に大事にしていることが伝わってきましたが、あなたにとってファンとはどのような存在なのでしょうか?
M:私たちにとってファンがすべてでどんな大きな会場でも小さな会場でもライヴの後は疲れていても必ずファンの子たちと会って話すということはメンバーみんなで決めていることなの。ただアメリカだとお客さんもみんな飲んでいるから、クレイジーなことになったりするんだけど(笑)、ファンがCDを買ってライヴに来てくれるから私たちはここにいることができるわけで、私たちの夢をかなえる手助けをしてくれているのがファンな訳だから、ホントにファンあってのバンドだと思っているわ。