INTERVIEW
NIGHTRAGE
2009.06.08UPDATE
Member:Marios Iliopoulos(Gt)
Interviewer:ムラオカ
―ニュー・アルバム『Wearing A Martyr’s Crown』完成おめでとうございます。
完成した今の気持ちを教えてください。
ありがとう。このアルバムを完成させることが出来て、ワクワクしている。最高に幸せな気分だよ。俺たちは新作を仕上げるために、ほぼ1年間本当に一生懸命作曲活動をしてきたし、最高の曲が出来たと思う。
―前作で加入したJimmieがもう脱退してしまったようですね?
彼が脱退したのはなぜですか?
彼はバンドにとって不適切な人間だったんだよ。いろいろと行動面で問題を起こしたし、ツアーに同行することを拒否したんだ。それに、彼はNIGHTRAGEをポップ・バンドにしたがったんだ。彼の現在のバンドでやってる音楽を聴けば、なぜ彼が脱退したかが分かるよ。彼らの音楽に反対するわけじゃないが、NIGHTRAGEには確固たるスタイルがあるし、俺らが信じているスタイルを流行に乗って変えるのなんてばかげている。まぁ、俺はできるだけのことはしたけど、結局は時間の無駄だった。だからお引き取り願ったのさ。
―新ヴォーカリストのAntonyが加入することになった経緯を教えてください。
AntonyがLifeforce USAのレーベルマネージャーをやっている彼の友達を通じて、俺達が新しいシンガーを探していると知って、MySpaceを通じて連絡をくれたんだ。俺は彼の声がとても気に入ったんで、すぐオーディションをしにスウェーデンに来てくれと頼んだ。後は君が知ってる通りさ。彼は素晴らしいよ。オーディションで1曲聴いただけで即決したよ(笑)
―Jimmieのヴォーカル・スタイルはがなりたてるタイプですが、Antonyは中音域で深みのあるスクリームをしますね?あなたからみた彼らの違いはなんでどのような点でしょうか?
彼の声はNIGHTRAGEのサウンドに完璧に合ってるんだ。ヴォーカル・スタイルはTomas Lindberg(AT THE GATES)に近い。若いTomasってところかな。そして、作曲センスやアレンジのセンスがあるんだ。シャウトも最高にいいし、強弱の付け所もわかってる。彼は最高にいいヤツで、本当にいい友人だしNIGHTRAGEの音楽を愛してる。これ以上、何を望んだらいいんだい?
―またJimmieの脱退後、以前加入していたTomas Lindberg(AT THE GATES)のような有名なヴォーカリストを入れようかとは考えなかったのでしょうか?
ああ、Tomasに何曲かでゲスト・ヴォーカリストとして参加してもらうというアイデアもあったんだ。でもなぜか実現しなかった。次のアルバムでは実現するかもしれないな・・・どちらにしても、俺達はAntonyの仕事に満足している。
―作曲、作詞はすべてあなたが手掛けているのですか?
俺とOlofがチームとして作曲をする。詞は俺とAntonyが一緒に書いて、レコーディングの時にAndersとJoがアイデアを加えるんだ。バンドのメンバーの力なしにはこのアルバムの曲を仕上げることは出来なかった。このアルバムはチームの力で作り上げたんだ。みんなで共同作業をするのはとても楽しかったよ。
―前作『A New Disease Is Born』でオーソドックスなメロディック・デスメタルからメタルコア、ハードコアの影響までも感じさせる、よりエクストリームなスタイルに変化しましたが、今作でもその路線を貫いていますね?
俺達の音楽をメタルコアと呼ぶのは好きじゃない。俺はメタルコアは好きじゃないし、どんなものかもよく分からないしね。『A New Disease Is Born』はNIGHTRAGE本来の音楽にモダンな要素を融合させた素晴らしいアルバムだと思う。クリーン・ヴォーカルは完全に調和してるとはいえない部分もあったかもしれないけど、絶対にメタルコアやそれに類したものじゃないんだ。
『Wearing A Martyr’s Crown』では、俺らが最初の2枚のアルバムに立ち返りつつも、新しい要素を加えて違ったアイデアを加えようと試みたものだ。アグレッシヴでダークで、正統派メタルの影響を感じさせる。アコースティックなパートやプログレッシヴなリフ、生々しく大胆不敵なサウンド、ヴォーカルはジェットコースターのようだ。
―よりエクストリームなサウンドに進化しながらも叙情的で繊細なパートが要所要所にあることがアルバム全体の流れに絶妙に起伏をつけていますね?
ああ、俺達は自分たちの音楽の中でブルータリティと優美なメロディを融合させたいといつも感じている。常にその絶妙なバランスを探っているんだ。これこそがNIGHTRAGEスピリットであり、これぞというサウンドを探すためにいつも実験している。Fredrik Nordstromのおかげで重厚なサウンド、まさに彼に望んでいたサウンドを得ることが出来た。アコースティック・ギターと12弦ギターの音色を多用し、リフとヴォーカルのブルータリティと融合させることで特別なフィーリングを与えたいと思ったんだ。俺達はこんなアルバムをリリースできることを誇りに思っているし、ファンやプレスの反応を見るのが待ちきれないよ。