INTERVIEW
FUCKED UP
2008.10.01UPDATE
Member:10,000 MARBLES(Gu)
Interviewer:ムラオカ
-MATADOR RECORDSというとBelle & SebastianやMogwaiなどあなたがたとは程遠いイメージのバンドばかりですが、なぜMATADORと契約しようと考えたのでしょうか?
マタドールは昨今の若者たちをよく理解している。45歳の独身男性に受けるアーティストがいるレーベルもありだけど、マクドナルドのストローからゆっくり零れるような・・・ナイトクラブのトイレでクラック・パイプからうねり出る煙のような、若者文化に受けるようなアーティストも必要だ。規律正しく、鋭くつきささる音、目がくらむほどまぶしいイメージを持って揃ったFUCKED UPがいい例だ。俺達は、失業者やひきこもり(ニート)の若者集団に対する鬼軍曹なのだ。音楽の目的について既に語ったけど、俺達のバンドの音とアティチュードが最近の子供たちに与える影響は衝撃的だ。人間は服従しなければいけないことがあるから反抗する。働かなければいけないから、怠惰したくなるものなのだ。ファックト・アップが今の若者を代表している。
-パンクレーベルからは程遠いNINJA TUINEに所属しているパンクバンドTHE DEATH SETとあなたがたは通じるものがあるように感じます。THE DEATH SETのことは知っていますか?
すごい偶然なんだけど、いま俺はロンドンのULUクラブの楽屋でこのインタビューに答えているんだけど、この楽屋をThe Death Setと一緒にシェアしているんだ。今ロンドン時間の午後9時前なんで、まだバンドはプレイしてないから彼らのセットは聴いてないけど。というわけで、彼らのことは知っているよ。
-現在のミュージック・シーンにあなたがたが共感できるバンドがいたら教えてください。
The Three Tenors, Andrew WK, Lack of Interest, Vampire Weekend, Type O Negative, Hulk Hogan, MIchael Phelps, Ussain Bolt
-それでは最後に日本のファンにメッセージをお願いします。
俺たちの汚い言葉遣いと(輸出している)果物の価格が高騰していて、日本の みんなに迷惑をかけているが、許してくれ!
-学生時代の友達つながりでバンド結成に至ったと大まかには聞いていますが、バンド結成への経緯、今に至るまでの道のりを詳しく教えてください。
実はこれはでたらめなんだ。だって学校に行かなかったメンバーもいるしね。 初代ヴォーカルがまだ14歳のときにこのバンドは結成された。彼が非行に走らないようにこのバンドをはじめたんだ。というのもバンドを始めた前の年の夏休みに、俺が彼を各地の反対運動などに連れて行ったんだけど、ヤツが結構はまっちゃってヤバかったので、心配した両親から、彼が犯罪を犯さないように他に夢中になれる事を考えてくれって頼まれたんだ。どっかで読んだことあるかもしれないけど、警官のランチをパクって逮捕されたことがあったりね。結成当時のショーは大変だったよ。バイオレンス(暴力沙汰)好きな彼がその感情を音楽に転化することをまだできてなかったからね。まあーでも今では結構それも落ち着いているって感じさ。
-メンバーみんなは現在何歳なのでしょうか?
27,28,22,19,29,25,38
-何度も聞かれた質問かもしれませんが、NME誌の特集「音楽の未来を担う音楽人TOP50 」でDAVID SITEK、M.I.A、RADIOHEADに続く4位にランクインしましたが、ランク インした感想を教えてください。
ぶっちゃけとっても残念。だって1位のプロデューサーだっけ?なんて聞いたことないし、あのチャートにVAMPIRE WEEKENDが載ってなかったから・・・入っていたとしても順位が上位の方じゃなかった。RADIOHEADとかCrystal Castlesは結構上位のほうだと思うけど、彼らは革新的だからね。でも俺たちはもう音楽を作ることに興味がなくなってしまったんだ。音楽という芸術形式は、やった後に盛り過ぎていくものなんだ。最近スタジオ入りしてもほとんど画を描いて過ごしてる。あと自分たちの日常生活の中に芸術を見出している。
-あなたがたの音楽性は「だれだれに似ている」などと簡単に言葉やジャンルで表すのが非常に難しいですね?あなたがたが自分たちの音楽性を聞かれた際にはどういう風に答えますか?
俺達がいろいろと影響を受けたものの頂点に立っていると考えたい。 ブルドーザー、ウィルシム・パブロジー、コーナーキック、エボニー・レイクなど。
-学生時代の音楽の先生も参加していると聞いたのですが、それは正式メンバーの中にいるのでしょうか?あるいはゲストで参加したのでしょうか?
ドラムがトロントの王立音楽院でインターン(実習生)をやっているんで、音楽的な才能を持っている同僚がまわりにたくさんいるんだ。前作はいまひとつ方向性が欠けていたから、外部の人に曲作りなどを手伝ってもらったほうがいいと思った。トム・ウェイド・ウェスト(先生)がすごい助けてくれて、ホーンのセクションを足してくれただけでなく、歌詞とかアートワークのアイデア、そして曲の構成やソングライティングなどについて手助けしてくれた。