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INTERVIEW

SECRET AND WHISPER

2008.07.16UPDATE

SECRET AND WHISPER

Member:Ryan Loerke (Drums)

Interviewer:MAY-E

-前進バンドであるSTUTTERFLYはシーンである程度の成功を収めていましたね。
また1からのスタートになることに少しの不安もありませんでしたか?

確かに一からのスタートというのは不安だったよ。STUTTERFLYはそれなりにちゃんと活動していたし、これまでのことを全部捨てるというのは僕たちにとっては何より大きな一歩を踏み出すことだったからね。Charlesの加入後もまだ僕たちはSTUTTERFLYだったけど、アルバムの曲を大体書き上げて何かが違うと感じたんだ。STUTTERFLYのファンにもSTUTTERFLYでの活動にも感謝していたけど、ただそろそろ何か違うことをする時期だと感じたんだ。順調だしそれで良かったんだと思うよ(笑)

-もともとCharles Furneyのような高音域のヴォーカリストを探していたのでしょうか?あなた方が出会ったきっかけを教えてください。

新しいヴォーカルを迎えるにあたり、音楽的にも人間的にも僕たちにピッタリくる誰かを探していたんだ。たまたま別のバンドで活動していたCharlesとは長い付き合いだったし、すべてがしっくりおさまった。
いつ聴いても素晴らしいシンガーだと思うし、何よりSECRET AND WHISPERとしての要素を兼ね備えていた。彼のスタイルには前例となるような何かがあったわけではないけど、ただ僕たちが思う通りにやってくれたんだ。

-SECRET AND WHISPERというバンド名にはどんな想いが込められているのでしょうか?

チャールズの加入に合わせてSECRET AND WHISPERという名前にしたんだ。バンドとして何ができるかなんて見当もつかなかったし、Charlesはまだ別のバンドで活動していたから、すべてが水面下でひっそりと進んでいてね、そうだこれだ、と思ったんだ。頭文字をとるとSAWっていうのもなんかカワイイよね!(笑)

-Tooth & Nailと契約を結んだ経緯は?

契約までの道のりはなかなか面白いよ。JasonがDusty Redmond(BELOVED, DEAD POETIC, THE ALMOST)とマイ・スペースでやり取りしていて、シアトルでのショウに来てくれたんだ。Tooth and NailのA & RであるChad Johnsonも一緒だったよ。僕たちはまだSTUTTERFLYとして活動していたものの、レーベルは離れていたんだ。すぐにどうこうってわけではなかったけど、それからも連絡を取り合い、SECRET AND WHISPERのデモを当時ChadのアシスタントだったJimmy Ryanに送ったんだ。そのJimmyは今や僕たちの担当A & R。本当によくしてくれているよ。Tooth & Nailは本当に素晴らしいレーベルで大好きだよ。

-デビュー・アルバム「Great White Whale」を聴かせて頂きとても気に入っています。
海外でのヒットと日本盤のリリースも決まり、邁進しているようですが、今のお気持ちは?

嬉しいよ、ありがとう!こんなことになるなんて考えてもなかったし、CDの反響にすごく驚いているよ。
僕たちはただ書きたいものを書いただけで、それが気に入ってもらえたなんて本当に励みになるな。10月のラウドパークでの日本公演もすごく楽しみだよ。

-中でも⑥Spider Besiderは凄まじくエネルギーの感じられる曲ですね。バックサウンドの抑揚感に合わせるようにCharlesのヴォーカルにもメリハリがついていて、素晴らしい仕上がりだと思います。この曲が出来た背景や、工夫したポイントなどを解説してください。

またまた嬉しいコメントをありがとう。気に入ってくれて嬉しいよ。この曲はまさに僕たちがライブでプレイするのが一番好きな曲なんだ。僕たちはメタルの影響を受けていて、でも常に自分たちらしいスタイルを取り入れるようにしているんだ。キャッチーなパートはもうたまらないね。歌も、何もかも全部が一度に押し寄せてくるんだ!

-エレクトロニカのアレンジも伺えますね。より神秘的な世界観を表現することに成功していますが、曲作りの初めの段階から、あのようなエレクトロニカを取り入れるイメージはあったのでしょうか?

僕たちは音楽にキーボードとかドラム・ループなどエレクトロニックな要素を取り入れるのが好きなんだよね。BJORKのようなアーティストも大好きだから常に何か取り入れたいと思ってる。僕はこういうことをするのがすごく好きだから、CDを通じてできるのは本当に楽しい!意外とこういう変わったピアノレッスンなんかは子どもには効果があるかもだよ(笑)実際子どもたちに曲を書くことはなかったけど、できる限り何かの形で関わろうとしてきた。次のアルバムはちょっと違った感じになるかも!

-アルバムのタイトル「Great White Whale」の通りに、力強く、且つ神聖さのあるアルバムだと感じています。モビー・ディック(白鯨)から影響を受けているそうですが、具体的にモビー・ディックのどの部分にインスパイアされ、それが今回のアルバムのテーマである「孤独」とどう繋がるのでしょうか?

『Great White Whale』はモビー・ディック(『白鯨』)のストーリーとはそれ程関係ないんだ。モビー・ディックは人間対白鯨の話で、テーマは恐怖からの克服、物語の中ではその恐怖は巨大な鯨だ。
『Great White Whale』でのコンセプトはどちらかというと内にある孤独。歌詞では一緒に居られる何かを捜し求める人について描かれていて、Charlesがその象徴となるイメージとして鯨を選んだんだ。つまり「塔に閉じ込められた」鯨(歌詞より抜粋)というのは文字にすると違和感があるけど、感情を表現する象徴としてはよく表しているよね。Charlesは比喩的な描写が大好きなんだけど、『Great White Whale』はそのいい例だよ。