INTERVIEW
IVORYLINE
2008.05.22UPDATE
Member:Jeremy(Vo.)
Interviewer:MAY-E
-デビュー・アルバム「THERE CAME A LION」を聴かせて頂きましたが、とても素晴らしい作品で感動しました。このアルバムをリリースするまでに沢山の困難があったと伺っていますが、アルバムを完成させて、あなた方の今のお気持ちは?
アルバムを作っていて落胆させられるようなことはそれほどなかったかな。メンバー各々の人生やバンド内では随分と苦労を味わったけどね。アルバムの曲を書いている時に、多くの問題や障害に取り組まざるを得ない状況に陥ったんだよ。たとえば、バンドの資金がすっかり底をついてしまったから、どうやって請求書の山を処理したらいいんだろうってことが重圧になったりして・・・。
他にも色々プライベートなことで大変だったんだ。アルバムのレコーディングの2ヶ月程前に俺の父が亡くなってね。あれには本当に参ったよ。だからここで述べるまでもなく、アルバムには個人的な経験に基づくものがぎっしりと詰まっているんだ。これまでのファン、そしてこれを初めて聴くリスナーみんなの耳に届いてほしいと俺たちは強く願ってる。こうしてアルバムがリリースされ、メンバー全員ホッと胸をなでおろしているところだよ。アルバムをリリースしたいという長年の念願が叶ったんだからね。今回の経験は間違いなくこれまでの人生の中で最も感動的な経験になった。アルバムが出たから、今はできるだけ多くのショーをこなすということに集中しているし、できるだけ多くの人に新曲を披露したいな。
-アメリカでは2月にリリースされておりますが、本国のファンの反応はいかかですか?
これまでのところ、ファンからは信じがたいほどの反応を得ている。ここ最近のツアーでの観客からの反応はうれしい驚きであると同時に、こんなに歓迎してもらっていいのだろうかと恐縮している。一部のファンのあまりの熱心さに面食らうことすらあるよ。ファンが俺たちの曲に応えて一緒に歌い、踊り、反応してくれるのは最高だ。ネットでもとてもいいフィードバックをもらっているし、アルバムのセールスもずっと堅調だよ。
-どの曲がシングルになってもおかしくない仕上がりで、全ての曲においてメロディーと、コーラスを大切にしている印象があります。楽曲を作る上で一番大切にしているのは、やはりメロディーでしょうか?
ありがとう。そういってもらえるとうれしいよ。まぁメロディがとても大事なのは言うまでもないことだけど、それが楽曲よりも大事かっていうとそうではない。重要なのは、ひとつに溶け合ったサウンドを生む曲とヴォーカルをいかに練り上げていくかということに尽きる。ヴォーカルと楽器は相乗効果を生まないといけないんだ。俺たちはそれをねらっている。うまく計算されているように聞こえるかどうかなんてことは全く気にしないよ。自分たちが聞いてみたいと思う曲を書いてプレイし、自分たちの曲を可能な限りリアルに保とうと努めているだけなんだ。
-ファンが一緒に共に歌っている様子が目に浮かんでくるような仕上がりですが、IVORYLINEのライブの醍醐味はやはり合唱でしょうか?一緒に歌えるように、ライブを意識した曲作りをしているようにも感じますが。
俺たちにとってのセットのハイライトは、間違いなく聴衆のノリと反応だといえるよ。俺たちがやっていることにオーディエンスが心を通わせ、楽しく過ごせるようにと願っているし、そうなるよう努めている。一緒に歌い、体を動かし、とにかくファンにはくつろいでほしい。曲をなかだちとして、俺たちとファンが互いのエネルギーを注ぎ合う瞬間って、メチャクチャパワフルなんだよ。それが俺たちが毎晩達成しようとしていることなんだ。
-聖歌隊のような鮮やかな二重奏で幕を開ける「Be Still And Breathe」は、ギターのフレーズが入ってきた瞬間など、鳥肌が立つくらいドキドキしてしまいました。アルバムを代表して、この曲が出来たバックグラウンドを教えてください。
そいつはすごいや!曲を楽しんでもらえてすごくうれしいよ。詞的においてのあの曲のインスピレーションは、転換期を迎えていた俺の人生のある時期から得たものでね。基本的には物理的、感情的、そして精神的な旅に関することだよ。ずっと付き合っていた人と別れ、大きな変化を経験していた。困ったことに俺は頑固で、変わらなきゃいけないと心の奥底で理解していたにもかかわらず、変化を拒んでいたんだ。
あの曲は当時俺がどのように感じていたか、そして俺と神様との個人的な関係及び神様の平安の中にいることの心地よさについて触れている。コーラスの部分は、自分以外は誰も自分が心に感じていることを知らないということを訴えている。つまり、前進する力や自分を自分たらしめるものは内側から湧いてくるってこと。
-ファースト・シングルである「Hearts And Minds」はバイオリンも加わり、壮大なバラード曲に仕上がっていますね。スピード感のある他の楽曲とは雰囲気の異なる曲でもあると思うのですが、この曲をシングルに選んだ理由を教えてください。
どの曲をシングルにするかではかなり頭を悩ませたね。実はラジオ用のシングル第1弾は「Be Still And Breathe」で、俺たちとA&Rとで決めたんだ。「Hearts And Minds」を最初のビデオ・シングルとして作る決め手となったのは、あの曲が描き出す熱さだった。自分の理性に従うべきか、それとも心の動きに従うべきかで葛藤する、ということは誰もが共感できることだろう?理性の中では考えもしなかったのに、心のほうが自分を引き込んでいたということがある。ある日、"Hearts And Minds"を何度か聴いたTooth & Nail(※彼らの所属レーベル)の友人が、これをビデオ・シングルにするっきゃないって連絡してきたんだ。あの曲のパッションとエネルギーを感じ取ったんだろうね。俺たちはそれをビデオに取り込もうと努めたよ。