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FEATURE

MÅNESKIN

2021.10.12UPDATE

2021年10月号掲載

すでにロック・スターの風格! イタリアの新星 MÅNESKINが日本デビュー盤をリリース!

ライター:山本 真由

母国語ロック好きは必聴! Iggy Popも惚れ込んだ、我が道をゆくロック・スタイル


最近、動画サイトやSNSでバズっている"英語じゃない歌"が気になっているロック・ファンのみなさま。そう、彼らが今話題のMÅNESKINですよ! ということで今回は、イタリア発のZ世代ロック・スター、MÅNESKINを紹介していきたいと思う。

イタリアの4人組ロック・バンドであるMÅNESKIN(マネスキン)は、2017年に人気オーディション番組"The X Factor(イタリア版)"への出演を機に、イタリア国内で人気バンドへの仲間入りを果たす。バンドの結成が2015年で、当時はまだメンバー全員が10代だったことを考えると、すでに完成された(ように見える)個性を爆発させた圧巻のパフォーマンスで、かなり早熟なバンドだったと言える。現在もメンバーは20歳すぎという若者ながら、一度聴いたら耳に残るキャッチーなフレーズやクセのあるヴォーカルなど、武骨で風格のあるロック・スタイルは、まさに王道。
ちなみに、"MÅNESKIN"という聞きなれない単語は実はイタリア語ではなく、デンマーク語で"月光"を意味するのだという。デンマーク語だと"モーネスキン"に近い発音らしいが、イタリアではイタリア語風の発音で"マネスキン"と呼ばれている。美しくもダークで、洒落ている彼ららしいバンド名だと思う。

今年2021年に入ってからの彼らの活躍は特に目覚ましく、イタリアの国民的な音楽の祭典"サンレモ音楽祭2021"で優勝を果たし、若年層の圧倒的支持だけでなく、幅広い層への認知度も確実なものとした。またその後、かつてABBAやCeline Dionが優勝したEUのソング・コンテスト"第65回ユーロヴィジョン・ソング・コンテスト"にイタリア代表として出場し、イタリアのアーティストとしては実に31年ぶりとなる優勝を果たす。ちなみに、この"ユーロヴィジョン・ソング・コンテスト"は、万人受けするポップ・ソングが主流のコンテストなため、ロック・バンドが優勝するのは2006年のLORDI以来とのこと(そんな保守的なコンテストでLORDIが優勝しているのもすごいんだけど......こういうミラクルはやはりごく稀らしい)。そして、審査員票よりも圧倒的な視聴者投票によって優勝が決まっているという、そういった面からも、MÅNESKINがどれだけエポックメイキングな存在であるかがわかる。
そんなこんなで、あれよあれよという間に、世界的な人気バンドへの階段を駆け上がっていったMÅNESKIN。もちろん、パンチの効いたロック・サウンドもすごいのだが、彼らの人気の理由は楽曲だけではないだろう。なにせ、ヴィジュアルがものすごく良いのだ。全員"モデルかな?"ってくらいにスタイル抜群で顔も良い。特にフロントマンのDamiano David(Vo)は、骨格から立ち居振る舞いから醸し出すオーラも何から何まで異次元のイケメン......往年のグラム・ロッカーもびっくりのカリスマお化粧イケメンなのだ(スゴイネー!)。
ここまで才能めっちゃすごいって煽って結局顔かよ、というツッコミは野暮ですよ。ロック・スターはヴィジュアル大事ですからね! いい曲が書けて、いいプレイヤーが集まれば、それはいいバンド。いい曲が書けて、いいプレイヤーが集まって、キャラが立ってて、しかも絵になる。それがロック・スターというもんです。彼らが新人でありながら、すでに"ロック・スター"なのは、すべてが揃っているから。そして、それを証明するかのごとく、決まったのがロック・シーンのレジェンド、Iggy Popとのコラボレーション! コラボ・バージョンが配信された、ワイルドでダンサブルなビートを刻む「I Wanna Be Your Slave」は、まさにIggy Popの自由でパワフルなロックンロール・スタイルにビタッとハマる楽曲だ。もともとMÅNESKINが持っていた世界観が完成されていたからこそ、Iggy Popという圧倒的な個性とぶつかってさらに強烈な楽曲に進化させることができたのではないかと思う。

そして、今回やっと本格的な日本デビュー作となる彼らの2ndアルバム『Teatro D'Ira Vol. I』。イタリアを始め、多くの国では今年の3月にすでにリリースされているものだが、アートワークを一新し、歌詞対訳もついた日本盤として再リリースされる。国内盤のジャケット写真は、よりメンバーの表情がクローズアップされた仕上がりになっており、フィジカル・リリースならではの特典もあるようなので、ファンとしては輸入盤を持っていてもゲットしておきたい内容になっている。
もちろん、まだアルバムを聴いていない方にとっては、チェックしておくべき作品だ。なぜなら、"サンレモ音楽祭"や"ユーロヴィジョン・ソング・コンテスト"で優勝した「Zitti E Buoni」や、Iggyとのコラボで話題の楽曲「I Wanna Be Your Slave」はもちろん、ほかにもYouTubeの再生回数が数千万回というバズり楽曲が満載! アルバムを聴けば、MÅNESKINというバンドの魅力にどっぷりハマれること間違いなしだ。
個人的には、畳み掛けるラップとヘヴィでグルーヴィなギター・サウンドが印象的なTrack.5「In Nome Del Padre」を推したい。母国語ラップ好きにはたまらない楽曲だ。90年代オルタナティヴ・ロックのような攻撃性も持ちつつ、どこか俯瞰的な目線を持っているようなクールさが彼ららしい。そんな激しいロック・ソングや捲し立てるラップがあったかと思えば、Track.6「For Your Love」のような滔々と歌い上げるようなパートや、Track.8「Vent'anni」のように語り掛けるようなソフトな歌声も披露する。ハスキーで個性的な声質にも恵まれてはいるが、二十歳そこそこでこの表現力......やはりDamiano Davidはタダモノではない。

もちろん、他のメンバーだってそんなDamianoに負けない実力の持ち主たちだ。紅一点のベーシスト Victoria De Angelisは、なかなかシブい演奏スタイルと、それに似合わぬはっちゃけたキャラクターも魅力的。バイセクシュアルを公言しているそうだけど、露出の多い衣装がまったく嫌味にならない、あっけらかんとした態度は、女性ファンが多いのも納得だ。そして、どこか中世的なルックスのギタリスト Thomas Raggiも、まるで70sグラム・ロック・シーンから飛び出してきたようなイメージで、年齢に似合わない往年のロックを聴いてきたのが窺える。どちらかと言えばUKバンドっぽいプレイ・スタイルで、ブリット・ポップやロックンロール・リヴァイヴァルのバンドが好きな人も気に入りそうなギタリストだ。それからドラマーのEthan Torchio。黒髪ロン毛の似合う、なんとなくエキゾチックなイケメンで、(ドラマーですからね)いい感じにソフト・マッチョのモデル体型で、こちらもかなりモテそうな感じ。これで、髪を振り乱しながら、なかなかにヘヴィなビートを刻むので、ライヴ映像なんかは、"もっとドラム映せ!"って思うファンも多いのでは。とにかく、メンバー全員が、天に二物も三物も与えられた奇跡のバンドだ。これで、このメンバーのまま60のジジババになってもロックしてたら、ほんとに死ぬほどカッコいいと思うので、ぜひ単なる一時的な時代の風に乗ったアイドル・バンドにはならず、イタリアの国民的バンドとして、末永く活躍してほしい。
とりあえずは、せっかく日本盤がリリースされたということで、近い将来には来日公演も期待したいところ。それまでは、今作をじっくり聴き込んでテンション上げておこう。


▼リリース情報
MÅNESKIN
2ndアルバム 日本盤
『Teatro D'Ira Vol. I』
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2021.10.13 ON SALE!!
SICP-6402/¥2,640(税込)
amazon TOWER RECORDS HMV
[Sony Music Japan International]
・解説、歌詞対訳付き
・日本盤CDのみ独自ジャケット写真使用

1. Zitti E Buoni
2. Coraline
3. Lividi Sui Gomiti
4. I Wanna Be Your Slave
5. In Nome Del Padre
6. For Your Love
7. La Paura Del Buio
8. Vent'anni
9. I Wanna Be Your Slave(MÅNESKIN & Iggy Pop)※日本盤ボーナス・トラック
配信はこちら

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