DISC REVIEW
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日本における知名度はまだまだなれど、南米を中心として熱狂的な人気を集めているブラジルはサンパウロ出身の5人組による、通算2枚目となる最新作。ツアーに同行したことがきっかけで、FOO FIGHTERSが所有するStudio 606にてレコーディングされたという本作は、小細工一切なしのストレートなロックが痛快な1枚となった。骨太なギター・リフ、ヘヴィさとしなやかさとが同居したグルーヴを生み出すリズム隊、張りのある歌声も表現力豊かで見事なパフォーマンスである。迫力のヘヴィネスと抜群にキャッチーなメロディとが、バランス良く融合した曲作りの上手さも特筆すべき点であろう。今後、バンドをさらに大きな存在へ成長させるきっかけとなりそうな快作の誕生だ。 井上 光一