DISC REVIEW
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現行ワシントンD.C.ハードコア・バンド界隈の注目株で、前作『Permanent Exile』(2015年リリース)が一部地域で話題となった5人組による最新作。オールドスクールなクロスオーバー・サウンドを基調としつつも、スラッシーなギターや押し引きをわきまえたドラムス、唸りを上げるベースは前作よりもさらにヘヴィにアップデートされ、怒りを撒き散らし、強烈にアジテートするヴォーカルの存在感も抜群だ。Track.7「Vagabond (Wondering & Roving)」の後半における地獄のようなノイズから、クラシカルなギター・フレーズを導入したTrack.8「Restless Acts Of Madness」へと繋がる流れが特に印象深く、さらに全8曲入り約25分、という潔さもいい。限界まで爆音で聴くべし。 井上 光一