DISC REVIEW
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怒れる男たちの深い咆哮が、ここには在る。THE BLACK SWANが5thシングルで体現している音は、ドキュメント性の強い赤裸々な感情に裏打ちされたものだと言えよう。8弦ドロップEチューニング×ツイン・ギターと、5弦ファンドフレット・ベース。これらの新兵器を導入することによりロック・バンドとしての進化と深化を遂げた彼らは、表題曲「RAGE」だけでなくカップリングの「VOMITER」なども含めた全曲で、聴く側の精神をも侵食するような"念"を音の中に封じ込めることに成功しているのだ。ちなみに、彼らは7弦を使わずいきなり8弦へと移行した"飛び級"組で、その果敢な挑戦が見事に吉と出た模様。なお、「CALL MY NAME」にまつわるアートワークで、ドラマー 煉が楽曲の持つ世界観をイラストでも具現化。ぜひとも、今作はパッケージとして入手すべし! 杉江 由紀