DISC REVIEW
-
バンドの原点回帰を印象づけた前作『アメジスト』から約2年、男女4人組のUNLIMITSがリリースする5thフル・アルバム。歌謡曲とメロコアの折衷、およびJ-POPを思わせる爽やかさが印象的なロックという2本の柱を軸に、さらなる広がりをアピールする全11曲が収められている。「ラストダンス」と「tonight tonight tonight」のダンサブルなリズム、軽やかに奏でるピアノとともに歌声の透明感を際立たせた「ロンリーブルー」、跳ねるリズムが印象的なミッド・テンポのポップ・ナンバー「シャーベット」など、劇的に変わったわけではないけれど、確かに変わったと思わせるそのさじ加減は、大きな一歩よりも確実な一歩を求めるファンの心理をついているという意味で実に絶妙だ。 山口 智男