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INTERVIEW

311

2009.11.24UPDATE

311

Member:Tim Mahoney(Gt)

Interviewer:ムラオカ

-日本にはいつ到着したのですか?

昨日だよ。夕方に日本に入ってきたんだけどそれから食事したんだ。 あと日本に到着する前に空から見た景色は絶景だったよ。日本の空から見る雲はなにか違うんだよね。もちろん写真も撮ったよ。
日本ってすごく遠くてアメリカとは全然違うんだけど、ものすごく歓迎してくれるしその雰囲気が嬉しくて第二の故郷みたいに思っているんだ。何回来てもすごくいろんなことに気づかされるよ。

-今回の来日では東京を楽しむ時間はありますか?

日本食のミニコース(居酒屋)を楽しんだよ。あまりゆっくりする時間はなかったけどね。

-97年にリリースの『Transistor』がビルボード4位を記録していましたが、今回の『Uplifter』はそれを上回る3位を記録しましたね?
前回のインタビューの時も『Uplifter』にかなりの手ごたえを感じているとおっしゃっていたと思うのですが、こういう結果が得られた今の率直な気持ちを教えてください。

すごく良いレビューをもらえたこととチャートに上がったということは嬉しいんだけど、3位というチャート・ランキングは10年前のランキングとは大分意味合いが違うかな。業界の移り変わりとか、海賊版の問題とか、ダウンロードのこととか考えるとね。そんなことも考えつつも売上云々ってことより自分たちとしては長く続けていることの方が重要だと考えてるよ。「How Much」よりも「How Long」の方が重要なんだ。じわじわ長く活動していくほうが重要なんだよ。
バンドの寿命の長さって実はセクシーなんだ(笑)

-2年ごとにコンスタントにアルバムをリリースしていたあなたがたが始めて4年もの長いリリース期間になりましたが、シーンもめまぐるしく変化する中、不安はありませんでしたか?

答えはノーだね。少なくとも夏の間はコンスタントにツアーはずっとやっていたし、会場も大きなところをメインにやっていたから、派手にプレスに出てレビューをガンガンされているようなバンドと並んで大きな会場をソールド・アウトにしてきたから不安はなかったよ。特に僕たちの場合短期的な成功を求めているわけではなく、状況を見守りつつ楽しむことを大事にして方向性を見極めながら活動しているからオーディエンスは必ずそこにいてくれるっていう確信を持てるところまできているんだ。もう1つは今僕たちの活動はライヴ重視でやっていてライヴで演奏したらどんな風になるのかってことを考えているんだ。もちろんラジオでプレイされればそれはもちろん嬉しいけど、それ以上にステージで演奏したときに会場のみんなのリアクションや喜ぶ顔の方が嬉しいんだよ。僕たちのオーディエンスはちゃんとしたミュージシャンシップ、演奏能力を分かってくれる人が多いからステージに上がったときに良い曲を良い演奏で聴かせられるようにってことを大事にしているんだ。
例えばチューイングガムを広告で美味しいよって言うのは簡単だけど、実際に食べてみないと分からないよね。それと僕たちは同じなんだよね。どこの音楽雑誌に何が書かれていても実際にはステージを見てみないと分からない。僕たちのステージを見てくれた人なら分かってくれるはずというスタンスでとにかくステージで自分たちを証明していく、お金を払っている以上そこにきてくれている人の目は厳しいはずだから、そういう人たちから説得していこうという考え方でやっているよ。

-あなたがたのアメリカのファンというのは固定ファン層が他のバンドと比較すると多いようですね。

他のバンドより多いかっていうのは断言できないけど、若いバンドが出てきたときに311みたいにやっていきたいって言ってくれるバンドが多いんだよね。口コミで広げていく、ツアーを積み重ねていく、プレスのようにその時々で宣伝方法を変えていくようなやり方ではなく草の根レベルでじわじわとっていうやり方を評価してくれている若いバンドが多いよ。今回確かにアルバム・リリースの期間が空いてしまったんだけど、その間もライヴをやれば会場はどんどん大きくなるし、レコード業界のやり方に比べると僕たちのライヴ重視のやり方ってお客さんに常に栄養を与えていくようなやり方で直接の繋がりで膨らんでいくものだからこのやり方っていうのは僕らにとってはすごくやり易いっていうか、功を奏しているって思うよ。

-その代表的ツアーっていうのは毎年開催している大規模なサマー・ツアーであるUNITY TOURだと思うのですが、今年のツアーはいかがでしかたか?

Ziggy Marley and The Expendablesと一緒にやったよ。
凄い楽しかったし、今回一緒にやったZiggy Marley and The Expendablesのメンバーにレゲエのファースト世代のバンドでやっていたって人がメンバーに入っていたり、日本人のレゲエ・ギタリストもいたんだけど、70年代から人気のあったプレーヤーの人たちがメンバーにいたのでそういう人たちと話したり、付き合ったりできたことがすごく嬉しかったよ。
あれだけ長く活動してきても音楽に対するエネルギーとか存在感とか、お客さんへの感謝とかということを失っていない人たちが一緒にツアーを回ってくれているってことがあらためて僕たちを謙虚な気持ちにさせてくれたな。去年のSnoop Doggと一緒に回ったときも同じようなことがあって、ああいう僕たちが尊敬している人たちが僕たちの目当てで集まった一万人のオーディエンスを見て凄いなっていうことを言ってくれるのはスペシャルなことだったよ。
ずっと変わらない一緒のメンバーで20年もの間、活動していると感覚が狂ってくるっていうことがあるんだけど、外部の人からあらためて、「君たちはここまでやってこれて凄いね」って言ってもらえると、当然だと思っていた状況になにか刺激が加わるっていうか、そういうことが僕たちが活動し続けている推進力になっていくんだ。