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STUCK MOJO | 激ロック インタビュー

STUCK MOJO:Rich Ward(Gu/Vo)

インタビュアー : ムラオカ

STUCK MOJO

-まずは日本での「Southern Born Killers」リリース決定おめでとうございます。
今の気持ちを教えてください。

「Southern Born Killers」が日本でリリースされることをとても誇りに思うよ。バンドは日本でツアーをしたことがないけれども、10年以上、とても熱心なファンがいるし、この新しいアルバムが彼らの手に届くようになるというのでとてもワクワクしているんだ。

-オリジナルアルバムとしては2001年リリースの「Declaration of a Headhunter」以来となりますが、2007年リリースの「Southern Born Killers」まで6年間の空白がありますが、STUCK MOJOは休止中だったのでしょうか、それとも解散していたのでしょうか?

故郷のアトランタでは、毎年大晦日にコンサートをやっていたんだ。でもそれ以外は、バンド活動は休止していたよ。

-休止することになった経緯を教えてください。

俺たちはただバンドとか友人として付き合っていただけではないんだ。しばらくの間、一緒に音楽を創る喜びというのが無くなっていたので、休むのは意味のあることだったのさ。

-あなた以外はすべて新しいメンバーですがLord Nelson、Mike Martin、Sean Delsonの3人はどのような経緯で加入したのでしょうか?詳しく教えてください。

Sean、Mike、それに俺は、アトランタの音楽シーンでまだ若くてあがいているミュージシャンだった頃に、造園の仕事を一緒にしていたんだよ。だからずっと昔からの知り合いなんだ。ふたりとも素晴らしいミュージシャンだし、STUCK MOJOにはぴったりとはまるんだ。Lord Nelsonとは、STUCK MOJOが彼の故郷のサウスカロライナ州コロンビアで演奏した時に、ショウを通じて出会ったんだ。2年くらい前に、スタジオで一緒に仕事をする機会があったんだが、とにかくブッ飛んだよ。ヴォーカルも凄いし、個人としては俺のブラザーだね。

-またドラムのRodney Beaubouefはメンバー写真に入っていないようですが、パーマネントのメンバーではないのでしょうか?

そうだよ。Rodneyは1年ちょっとくらいSTUCK MOJOのライヴでドラマーを務めているが、正式なメンバーになったことはない。

-あなたはこの6年の間、FOZZY、SICK SPEEDでも活動していましたがこの2つのバンドは現在活動休止中なのでしょうか?(SICK SPEEDは2007年7月からMySpaceもログインされていないようですね)

FOZZYは、いつも活動を続けているバンドだが、今は中心がSTUCK MOJOになっているんだ。2005年はFOZZYが中心で、STUCK MOJOの打順は2番だったんだけどね。近い将来、オーストラリアで録音したFOZZYのライヴ・アルバムをリリースする予定で、新しいスタジオ・アルバムの計画もあるんだよ。SICK SPEEDは2004年から活動していないんだ。SICK SPEEDのMySpaceのページはファンが運営しているものなので、それがアクティヴかどうかは俺やバンドには関係ない。

-またFOZZY、SICK SPEEDの活動以外にこの6年の間あなたが携わってきた特筆すべき活動があれば教えてください。

2005年に、俺はTHE DUKEの名義で、Eagle/Spitfireでソロ・アルバムをリリースしたんだ。このアルバムは、"My Kung Fu Is Good"というタイトルで、自分でも最も誇りに思っているアルバムのひとつなんだよ。

-なぜ今回このタイミングで活動を再開しようと考えたのでしょうか?

STUCK MOJOが活動していなかった間は、FOZZY、SICK SPEED、それにTHE DUKEが関心の中心だったんだ。この3つのグループで、俺は5枚のアルバムをリリースし、ずいぶんツアーを行ったよ。自分が行ったどこででも、みんながSTUCK MOJOのことをたずねて、バンドを再結成してくれと頼み込むんだ。ファンからのこの情熱やサポート、俺のSTUCK MOJOの歌をまたやりたいという欲求、それに自分が世界最高のライヴ・バンドのひとつであると考えているバンドともう一度ロードに出たいという気持ちから、そうすることにしたんだ。

-2006年3月にレコーディングに入ったようですが、この時点ではまだレコード契約をされていなかったということですが、これは大きなリスクを背負ってでもSTUCK MOJOとしてアルバムをリリースしたかったという気持ちの表れなのでしょか?

長年の間に、俺たちは音楽業界の上も下も見てきたんだ。過去に一緒に仕事をしたレコード・レーベルの中には素晴らしいものもあったし、他は泥棒そのものだと分かったこともある。あのころは、完全に独立した立場を保つより、従来のレコード契約をする方がリスクが大きいと感じていたんだよ。

-またNaparm Recordsと契約する前には、アルバム全体を無料ダウンロード可能にしたということですが、STUCK MOJOは数年間ブランクがあったとはいえ、どのような形でのリリースであれ作品としてリリースすれば売れることは確実だったと思うのですが、なぜこのような策に打って出たのでしょうか?

アルバムを無償でダウンロードできるようにしたばかりでなく、"Southern Born Killers"のCDをバンドの公式ウェブサイトを通じて、バンドから買えるようにしたんだ。俺たちの考えは、ファンに決めてもらおうというものだった。バンドのウェブサイトからアルバムを直接ダウンロードしてもらって、気に入って、バンドをサポートしたければ、直接俺たちからコピーを注文できたんだ。また、音はダウンロードだけでいいけど、CDを注文せずにバンドのサポートはしたいという人には、寄付という選択肢を用意したんだよ。

-復活前はCentury Mediaからリリースし続けてきましたが、復活後もまたCentury Mediaからリリースしようとは考えませんでしたか?

そういう話はしたんだが、今回は新しいホームを見つける方が良かったんだ。

-どのような経緯でNaparm Recordsからリリースすることになったのでしょうか?

完全なインディー・バンドであるということは、本当に自由なんだが、俺たちにとってはいろいろな障害が生じることにもなった。「契約していない」バンドをブッキングするプロモーターを見つけるのは難しかったし、大きな欧州のフェスティヴァルに登場することは、レーベルなしでは実質上不可能だと分かった。それから、世界のいろいろな地域でプロモーションやマーケティングの調整を行うという問題があった。これは俺やバンドのマネージメントにとってフルタイムの仕事になってしまって、新曲を書くことも含めて、他のことをする時間がなくなってしまったんだ。適切なレコード会社と新たな関係を結ぶことが必要になり、Napalm Recordsはこのような関係を結ぶことについて話をした数少ないレーベルの一つだったんだ。
数カ月に渡って話し合いや交渉を行い、Napalm Recordsこそが一緒にやっていくべきレーベルだということになった。メタル・レーベルであること、そしてあまり大きくないので、他のバンドの中に埋没しないということが重要だった。Napalm Recordsと一緒にやっていくことに決めた大きな要素として、俺たちが出版権と商品権を100%維持することができるというのがあったんだ。

-2005年2月に復活第一弾として17公演のツアーを行ったようですが、久々のSTUCK MOJOでのライブはいかがでしたか?

凄かったよ。ファンの反応のおかげで、本当に特別なものになったんだ。

-新作「Southern Born Killers」からはどのくらい演奏しているのですか?

今は4曲だね。「Open Season」、「Metal Is Dead」、「That's When I Burn」、それに「I'm American」だよ。

-日本では過去のアルバムが非常に高値で取引されているのをご存じですか? ぜひ復活前の音源も手に入りやすくしていただけるようお願いします。

あのアルバムは今もこれからもずっとCentury Mediaのものなんだ。だから残念ながらそのことについては何もできないよ。すまないね。

-STUCK MOJOはまだラップコア、ミクスチャーというジャンルが確立する前から、この手の音楽をやっていましたが、ファースト・アルバム「Snappin' Necks」をリリースしたころ周囲はあなたがたのクロスオーバーサウンドに驚きませんでしたか?

驚いたなんてものじゃなかったよ。俺たちがやっていることに対して本当の意味での興奮を感じたね。

-メタルミュージックとラップをミックスするというアイデアはANTHRAXや
サウンドトラック「Judgement Night」からインスパイアされたものなのでしょうか?

そういうわけではない。俺は両方のファンではあるけれどもね。

-最近では(hed)p.eやKOTTONMOUTH KINGS、CRITICAL BALLなど一部のバンドを除いてはクロスオーバーサウンドをやっているバンドはほとんどいなくなってしまいました。このようなジャンルのシーンが90年代のように再び活性化することを望んでいますか?

俺たちがクロスオーバーとか、それ以外のシーンの一部となったことはないんだ。(hed)peが俺たちのサポートを務めた1回のツアーを例外とすれば、俺たちはいつもPANTERA、MACHINE HEAD、TYPE O NEGATIVE、TESTAMENT、STRAPPING YOUNG LAD、それにLIFE OF AGONYのようなメタル・バンドとツアーしていたからね。俺たちはクロスオーバーがファッションになる前からここにいたし、流行が終わってからもまだここにいる。俺たちはSTUCK MOJOであって、俺たちに不愉快なシーンなど必要ないんだ。

-アルバム「Pigwalk」はデヴィン・タウンゼントがプロデュースしましたね? 少し意外な感じがするのですが、彼がプロデュースすることになった理由を教えてください。

Century MediaのA&R、レップがデヴィンを巻き込んだらどうかと提案したんだよ。一緒に仕事をしてみて素晴らしかったし、今日まで俺はずっとものすごいデヴィンのファンなんだ。

-それでは新作についていくつか質問させていただきます。 まず最後まで聴いて感じたことは、ラップ+メタルという単純な音ではなく、さまざまな音楽、ロックの要素を混ぜ合わせた本当の意味でのクロスオーバーなアルバムに仕上がっているなと、かと言ってアルバムにまとまりがなくなり散漫になってしまっているようなことはなく、どの曲からもSTUCK MOJO独特の匂いを感じさせアルバム全体にまとまりがあるなと感じました。STUCK MOJO独特の個性的なサウンドはどうやってうまれるのでしょうか?

特に青写真があるわけではない。自分にインスピレーションが与えられるような何かができるまで曲を書くんだ。何か具体的に作ろうと思ってはじめることはほとんどない。これは有機的なプロセスで、曲がそれ自体の個性を展開しはじめるまで曲で作業をしてから、今度はこの個性が輝くようにすることに集中するんだよ。

-「For The Cause Of Allah」~「Open Season」~「Prelude To Anger」は、まるで1つの映画を見ているような錯覚におちいります。すごく完成度が高くプログレッシヴで計10分以上もある大作であると感じました。私としてはこのアルバムの最大のチャレンジはこの2曲にあると感じました。この2曲はつながっているものと考えてよろしいでしょうか?

そうだよ。俺は「Open Season」のための素晴らしいイントロとアウトロとなるような風景画を描きたかったんだ。これでいいと思えるようになるまでずいぶん時間をかけたんだ。この曲の場合にはディテールがすべてだったからね。

-不穏でオリエンタルな曲調がJUDGEMENT NIGHTのサントラに収録されていた Faith No More/ Boo-Yaa T.R.I.B.E.の「Another Body Murdered」に少し近い雰囲気も感じさせます。あの名曲からインスパイアされたことはありますか?

あの曲は大好きなんだ。いつもロック・ミュージックの文脈の中でのオリエンタルな曲調はずっと気に入っている。

-「Metal Is Dead」はこのアルバムの中でも最もアグレッシヴでファストなギタープレイ、アグレッシヴなラップが炸裂していますね?曲名も意味ありげですね?この曲ができた経緯を教えてください。

「Metal Is Dead」のメッセージは、ステイトメントというよりも警告なんだ。メタルが繁栄を続けるためには、より多くのパイオニアが必要であり、より多くのバンドがリスクを引き受けなければならない。「今週のベスト・アーティスト」みたいな流行に飛びつくことをやめることだよ。まず曲を書いたんだ。それからこのビッグでグルーヴィーなリフにぴったりと合う歌詞のコンセプトが生まれた。

-ゲストボーカルにFOREVER NEVERのRenny Carrollが参加していますが彼はイギリスに住んでいるのではないでしょうか?彼が参加することになったいきさつを教えてください。

Rennyは「That's When I Burn」のスクリーミング・ヴォーカルをゲストとして担当した。レニーはとても良い友人で、STUCK MOJOとFOREVER NEVERは、ステージで何度も一緒になり、英国ツアーも一緒にやったんだ。聞いたことがなかったら、ぜひ試してみてくれ。新しいバンドの中では最高のバンドのひとつなんだから。

-また「The Sky Is Falling」はSICK SPEEDのようなモダンロックの雰囲気も漂っていますが、
SICK SPEEDの経験もこのアルバムに生きてきていると思いますか?

複数の異なった音楽表現の場を持っているので、作曲する時には、自分の曲にどこが相応しいのかを見つけようとするんだ。でも、想像は付くだろうが、時々誰かがSTUCK MOJOの曲を聴いて、「なあ、これはFOZZYの曲やSICK SPEEDの曲やTHE DUKEの曲でもおかしくないよ」と言うんだ。自分のバンドすべてに対して曲を書くのはごく自然なことだし、すべてのソングライターは、独自の雰囲気を持っているもので、俺も例外ではないんだ。

-作曲はすべてあなたが行っているようですね?ほかのメンバーからのアイデアは取り入れることはあるのでしょうか?

ああ。バンドのインプットはディテールにあるんだ。それぞれが自分のパートにユニークなスタイルを持ち込むんだが、それでSTUCK MOJOの曲になるんだよ。

-あなたはほとんど作詞にも携わっていますね?STUCK MOJOの歌詞は非常にメッセージ性が強いと思いますが、アルバム収録曲の歌詞を1曲ずつ解説してもらえますか?

STUCK MOJOの素晴らしいところは、どんなトピックについても曲が書け、それが不自然にも強制されたものにもならないことだ。成長過程も音楽的影響も、人生経験も違う、人種の異なるメンバーを持つバンドであることによって、俺たちはいろいろな異なった考えを、異なった視野から表現できるバンドになっているんだ。

-日本盤には「This Is How We Thing」、「Go」、「The Fear Is All Around Me」の3曲のボーナストラックが入っていますがこれらはすべてオリジナルの新曲ですか?

ああ、「The Fear Is All Around Me」は、最初のSBKセッションの時に録音したんだが、その時には完成しなかったんだ。「Go」と「This Is How We Swing」という2曲の完全な新曲の作曲と録音に併せて完成したんだよ。

-今あなた方はツアーの真っ最中だと思いますが、これからの予定を教えてください。

ツアーの間、俺は7月中旬に録音を開始する新しいSTUCK MOJOのアルバムの作曲や作業をしている。これは本当にぶっとぶような作品で、いつもと変わらず、スタジオ入りするのを本当に楽しみにしているんだ。8月下旬には録音を追え、それから9月後半に始まる5週間の欧州ツアーに出る。

-日本ツアーの計画はないのでしょうか?また日本と聞いてイメージすることを教えてください。

俺たちは長年に渡って日本ツアーをすることを夢見てきたんだが、過去のレーベルは時間や費用を負担しようとしなかったので、実現することはなかった。でも今は、俺が死ぬ前にすることのリストの中に「日本で演奏する」というのが入っているから、何があってもぜひやりたいと思っているよ!

-それでは最後に日本のファンにメッセージをお願いします。

俺たちは長年に渡って熱心にサポートしてきてくれたことに本当に感謝しているんだ。俺たちの目標は、いつの日か日本に行って、直接みんなに御礼を言うことだよ。何があってもね。愛しているよ!


STUCK MOJO Southern Born Killers

2008/08/06 発売
MICH10009

related site:

http://www.stuckmojo.us/
http://www.myspace.com/stuckinthemojo


STUCK MOJO / Southern Born Killers
2008/08/06 myspaceのページに飛ぶ

ラップ・メタルの先駆け的存在STUCK MOJOが4年間の活動休止の後に放った渾身の復活作「Southern Born Killes」の国内盤がついにリリース。「南部生まれの殺し屋」と自らを定義したこの作品は、「俺はアメリカ人だ」と高らかに宣誓した曲から始まり、自戒の念を込めながら全てのアメリカ人に対して問題提起を掲げ、サウスアイデンティティーたっぷりの泥臭ささを抱えながら、RHCPのAnthonyの声を彷彿とさせるLordのタフなラップ、印象的なメタリックなリフと、まるで"警鐘"を音に現したからのようなドラムを武器とした、正真正銘のRebel Musicだ。特にRich Wordの紡ぐリフは相変わらず素晴らしい。そんじょそこらのバンドのギタリストにはない深みと面白味が満載で、聴いていて飽きることがない。末長く愛聴出来る作品だ。(KAORU)


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