INTERVIEW
THE JAPANESE PRIDE
2025.09.03UPDATE
Member:小栗 征哉(Ba/Vo) 川口 英軌(Gt/Cho) 中村 音弥(Dr/Cho)
Interviewer:フジジュン
ライヴハウスだけじゃなくて、世を盛り上げたい。マインドが変わったのは、音弥が入って、いい作品ができた自信かもしれない
-MVのパラパラとかもインパクトがあって話題になりそうです。盛り上がり要素をこれでもかと詰め込んだ「SUPER PARTY」は、どんな経緯でできた曲だったんですか?
小栗:まさに盛り上がり要素満載の曲が作りたかったし、"平成が帰ってきた!"って感じで、時代を席巻したいと思って書きました。ほんとおこがましいんですけどこんな曲、俺等かORANGE RANGEしか書けないんじゃないか? って思ったりしてて。ORANGE RANGEが超大好きで、あれくらいのパリピ感を出していきたいなと思ったんですけど、二番煎じは嫌だから。俺たちのオリジナリティで、そこを突き抜けたいと思ってるし、「SUPER PARTY」はそこまで行ける曲だと思っています。
-うん、振り切った感がすごくあります。
小栗:ようやく振り切れた感じはしてますね。僕等のプライベートを曝け出したらこれができたって感じだったんですけど、この曲を作ってるときが一番楽しかったです。
川口:MVも沖縄で撮ったんですけど、撮影もめちゃくちゃ楽しくて。すごく幸せな撮影でした。ねねモンスター(永野好音)ちゃんが出てくれたんですけど、あの子もひょんなことから出会って、"出てよ!"みたいな感じでトントン拍子で話が進んで。めちゃくちゃいい画が撮れたし、達成感がものすごかったですね。
小栗:1年前に出した「No.8」も最近になってようやく認知してもらえるようになったので、「SUPER PARTY」もたくさんの人にMVを観てもらったりして、そうなってもらえればいいなって思ってます。ライヴとかイベントでもっとやりたいね。
川口:フェスでやりたい。"回れ回れ!"って言って盛り上がる画が見えるよね。
-曲の構成も凝ってたりするけど、これまでの積み重ねもあるから"ここでこう盛り上がって"みたいに、お客さんの反応を計算した上で構成してるんだろうなと思いました。
小栗:あ~、それはめちゃくちゃありますね。だからか、周りのバンドマンからもすごく評価高くて嬉しいし。この曲に限らず、ライヴでのお客さんの顔を想像して曲を書くことは増えましたね。今までは自分の思ってることだけ書いてた感じがあるけど、最近は"ライヴでこうなってほしい"みたいな考えが結構デカいです。
川口:ようやく分かるようになってきたって感じだよね。
-20分尺の短いライヴなら、『FEVER TIME』のまんまの曲順でできそう。
小栗:「777」はマジ鉄板で、今でもライヴで最後にやる曲になってるんで、"TJP ver."を出して、もっとみんなが知ってくれたら本当に嬉しいですけどね。
-この曲は3~4年前に作った曲なんですよね?
小栗:そうですね。本当に何も考えずに作った曲なんですけど、結局そういう曲のほうがみんなに刺さりやすい説はありますね。マジで秒速、2~3時間で作った曲で、歌詞も秒で書いたんです。
-でもだからこそ、そのときに思ってたことをそのまま書けたでしょう?
小栗:そうなんです。だから、今でもやってて楽しい最高の曲です。
川口:あんな短くて単純でめちゃくちゃ盛り上がる曲はないよね?
小栗:そう。だから、テンション上がると1回のライヴで5回とかやっちゃうんです(笑)。でもこれからはそんな安売りしたくないから、特別な曲にしていこうかって。
-よくバンドの代表曲と言われる曲ってパッとできた曲が多いとか言うけど、やっぱり衝動みたいなところから生まれるんですか?
小栗:衝動ともちょっと違うかな? "あ~、いいのできそうだな"って思って、"こういう曲作りたい"とイメージしたら、パンパンってハマった感じで。
川口:カリスマみたいな感じだね。
小栗:カリスマだからかなぁ......(笑)? なんかできてたんですよ、気付いたら。
中村:あはは(笑)。でも本当に一番ノりやすい曲だよね。俺も叩いててテンション上がるし、すごく乗れるもん。
-そして今回、"777"が揃っちゃったから、"FEVER TIME"はまだ続くと。
川口:続きますね。揃っちゃったんですよね、ビッグ・ボーナスが。
小栗:この"フィーバー"をずっと継続して、世の中を席巻していきたいです。
中村:そう思ってるんだ。規模が大きくなってるね。
小栗:そう、ライヴハウスを盛り上げるだけじゃなくて、世を盛り上げたい。そう考えるとマインドが結構変わってるかも知れないですね。視野がかなり広がって、だいぶ上を具体的に見られるようになりました。でも、それは音弥が入ってくれたおかげだし、『FEVER TIME』がかなりいい作品に仕上がったってところの自信かも知れないですね。
-『FEVER TIME』を掲げてのツアーやライヴへの意気込みはいかがですか?
小栗:とりあえず、"いいかんじ"にね(笑)。みんな"いいかんじ"になってもらえるように、アッパーなライヴができればってところで。"FEVER TIME"とか"SUPER PARTY"とか、めちゃくちゃ分かりやすく伝えているので、お客さんの期待に応えられるようなライヴにできればと思っています。
-トロピカルな雰囲気で、みんなで声を合わせて盛り上がること前提の「いいかんじ」とか、ライヴで盛り上がってる画が容易に想像できますよね。
川口:すでにライヴでやってるんですけど、フルーツの帽子を被ってるお客さんが何人かいて。"フルーツの帽子を持参してっていいですか?"ってDMが来るんですけど、"全然OKです!"とお返事しました。
小栗:そしたらこの間、10人くらいでコスプレして来てくれたんです。それを僕等から発信してなくて、お客さんがやりたいことをやってくれてるっていうのが嬉しいし、面白いし、もうどんどん広めてってほしいなって。5月に"FREEDOM NAGOYA"に出たのをきっかけに、かなり調子良くなった感じがあります。そのときお客さんがフルーツの帽子を被ってる動画が結構上がって、"フルーツの帽子被ってっていいんだ"になって。そんなバンドってあんまりいないですよね。グッズで出そうかな(笑)?
-ノリで行っちゃうその感じ、いいですね。
小栗:あとは今回は、前回のまだまだだなって部分も多かったツアーを経ての準備ができているので、今ある全てをぶつけていければなと思うし、楽しみしかないです。
川口:あと、『NOW』のツアーは"名前も変えて、心機一転でしっかりやらなきゃ"ってマインドで臨んだし、真面目な曲も多かったんですけど、今回は曲もガラッと変わってハッピーな曲が多いし、ライヴも余裕が出てきてラフにできるようになってきたんで。全箇所で楽しいフロアが作れそうだなっていうのが、本当に楽しみです。
中村:僕は完全に"始まりのツアー"になるわけで。サポートから含めて3ヶ月になるんですけど、まだまだなんで、このツアーを経てもっと進化できると思うし実際徐々に良くなってきているんです。ツアーでこの3人のグルーヴを完成させたいというのが目標ですね。頑張ります!
川口:今、音弥のバカさがバンドに元気を与えてくれてるところもあって。音弥がすごく喋るから、バンドの口数がめっちゃ増えたんですよ。"なんか言ってんな。独り言かな?"と思ったら、"喋り掛けてるんだけど?"って。
小栗:そう。ずっと喋ってるけど、話し掛けられてるか分からなくて黙ってると、"無視しないでよ"って。
中村:最近自分でも気付きました。"僕、お喋りなんだ!"って(笑)。
-思ったことが無意識に口から出ちゃってるんだろうね(笑)。そんなツアーの初日には、フリー・ライヴ([THE JAPANESE PRIDE pre."無料ミニワンマンライブ"])も予定されています。
小栗:EPを買ってくれた人がその帯を持ってきたら入場できるライヴなんですけど、CDを買って来てくれるって相当愛を感じるので、その人たちしか味わえない空間を作ろうと思って。いつものライヴとは違う感じで、普段あまりやらない曲もやろうかなと考えています。そこからツアー初日もしっかりかましますんで、ぜひ、遊びに来てください。