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INTERVIEW

シェルミィ

2025.09.05UPDATE

2025年09月号掲載

シェルミィ

Member:豹(Vo)

Interviewer:杉江 由紀

10周年の節目では、ひたすら力強くバーン!と行くための準備を今まさにしている


-「少年蓮」の中の"いつか笑えるね"という1節は、恐らくこの言葉以上の意味を持っているのでしょうね。

来年10周年を迎える頃、シェルミィはもっとかっこいいバンドになってるはずです。がっつり新規ファンを取りに行くぞってモードで、10周年だからみんなに感謝するというより、まず今の段階で「少年蓮」を通して感謝を伝えておいて、10周年の節目ではひたすら力強くバーン! と行くための準備を今まさにしているような感覚があります。ここに来て、ようやくいい意味で開き直った生き方ができるようになりました(笑)。

-現在は『少年蓮』を携えてのツアー"泥"が続いているなか、来たる12月27日には、ツアー・ファイナルとしてのワンマン・ライヴ"迷い子の理論"が、梅田Shangri-Laにて開催されます。これらのライヴ・タイトルに込めた想いもぜひお聞かせください。

まず、今やってるツアーがなぜ"泥"かというと、それは蓮が泥の池の中で咲く花だからなんです。夢に向かって咲こうとしてる花が、どこから養分を摂ってるのかといったら泥やなみたいな。で、今の自分等に足りてないものってなんやろう? って思うと、それもやっぱり泥なんですよね。バンドを始めた頃の泥臭さというか。それを完全に足り戻すことは難しいかもしれんけど、ここからさらに先に進んでいくためにはあの泥臭さがどうしても必要なんで、今回のツアーは思いっきり"泥臭くやってこうぜ!"という気持ちでやってます。そのせいなのか、今回のツアーはみんなすごく暴れまくってますね(笑)。

-その雰囲気はツアー・ファイナルの"迷い子の理論"にも継承されていきそうですか?

そうなっていくでしょうね。"迷い子の理論"に関しては、シェルミィが毎回ライヴ会場でBGMとして流しているアニメ映画の音源があるんですけど、それに由来したタイトルなんですよ。"少女椿"のエンディングになってる「迷い子のリボン」(中 美奈子)っていう曲から、インスパイアを受けてます。"リボン"を"理論"に置き換えさせてもらいました。

-"少女椿"と言えば丸尾末広作品であり、音楽をJ・A・シーザーが手掛けたことでも一部でかなり話題となりました。先程の"ライチ☆光クラブ"といい、シェルミィはカルトなサブカル方面に強いのですね。

対バンのライヴで掛けると、その辺をよく知ってる人は"えっ!?"って気付いてくれる人も多いです。でも、こうして9年もやってると、逆に「迷い子のリボン」を聴くとシェルミィを連想するって人たちも、だんだんと増えてきてますね。そういう変化も踏まえた上で、今回のツアー・ファイナルは"迷い子の理論"ってタイトルにしました。

-と同時に、もしや"迷い子"という言葉は"負け犬"の別表現でもあったりして?

その通りです。シェルミィのライヴには、いろんなところから迷い込んできてる人たちも多いんで(笑)。もっとたくさんの人に迷い込んできてもらえればなと。

-ちなみに、今日お越しいただいているのは豹さんお1人ですが、せっかくの機会ですので、各メンバーがステージに立ったときにそれぞれどのような魅力を持っているのか、という紹介を豹さんからしていただけますか。

ドラムの爻君はパワーもあるし、ちゃんと練習してたら上手いです(笑)。

-ちゃんと練習してたら、なところがポイントですね?

そうそう。ちゃんと練習してもらわないとねっていう(笑)。あと、すごく優しいしいんで、人間性重視な人にもおすすめですよ。ライヴ中は結構声も出すほうで、大きな声でカウントを取ってくれたりもするし、かなり熱いタイプのドラマーですね。

-では、ベーシストの凌央さんは?

凌央君は僕が生演奏を観てきた中で、ヴィジュアル系ベーシストかっこいいランキング1位の男っすね! ローポジでバキバキ弾くし、いかつい音が暴力的なんですよ。"激ロック"っていう言葉がめちゃくちゃ似合うベーシストです。ライヴでのパフォーマンスも意識していろいろやってるタイプなんで、観ててもおもろいと思います。

-ギタリストの友我さんについてもお願いします。

もうライヴでは"友我さんしか観てない"っていう人がいてるくらい、存在感の強いギタリストですね。そうであるが故にミスったときもすごく目立っちゃうんですけど(笑)、そこがまたかわいい一面だったりします。熱い部分も持ってて、どうやら本人はそこを隠したいらしいんですが、全然隠せてないのも友我の"らしい"ところやと思いますね。上手いギタリストっていう意味ではいろんな人も観てきましたけど、ライヴで観たくなるギタリストって言ったら"こういう人なんちゃうかな"と僕は感じてます。

-豹さんご自身はどのような魅力を持ったヴォーカリストだと自覚されていますか。

普段はメンバーや親の前ですら、どっかで"いい子ちゃん"ぶっちやうところがあるんですけどね。でも、ライヴの場ではそういうのを全部なくせるのが自分の強みな気がします。MCも綺麗事にならんようなことを言いたいし、かっこつけるよりも本心を伝えるほうが大事かなと思っちゃうんで。首振りたければ振るし、"お前等もやれ!"って叫ぶときもあれば、心から"ありがとう"と言いたくなるときもあって、たぶんその瞬間ごとに生々しい自分がライヴでは出ちゃってますね。

-時には、その様子が情緒不安定に見える場合もあったりしそうです。

だいぶ不安定なんですよ(笑)。でも、あんまりそこを隠すつもりもないというか、"これに付き合ってくれ!"くらいの感じで行けたらいいなと思ってます。

-ここまでが各メンバーごとの強みや個性についてのお話だとすると、バンドとしてのシェルミィがライヴで見せる特性とはどのようなものになりますか。

ライヴ・バンド、シェルミィはですね、めっちゃ簡単に言うたらメンバーみんなが泣いちゃうときがあるくらいに、感情表現が率直です。

-感極まってしまうことが多いということでしょうか?

僕はツアー・ファイナルだと高確率で泣いちゃうんですけど、ツアー中でも曲単位で歌詞に対してうわーってなることがありますね。歌ってるときに男の人でも女の人でもファン泣いてるのを見て、それで貰い泣きしちゃうパターンもあるんです(笑)。メンバーそれぞれも、ライヴ中にうるうる来てる様子を結構見かけますね。

-シェルミィのライヴは、心に潤いや刺激が足りなかったり、心震わせる体験が乏しい、あるいは虚無になりがちと感じている方にもおすすめできそうです。

うちのライヴに来たら、絶対何かしらは感じられると思いますよ。というか、そこは僕が必ず何かを与えます。

-では最後にもう一言、激ロック読者に向けてダメ押しの言葉をどうぞ。

じゃあ、インタビュー自体とは関係なくてもいいですか? 匿名アカウントを気にするな! いや、ちょっとみんなSNSを気にしすぎなんでね。大丈夫です、最悪やめればいいだけの話なんで。たかがSNSですから。というわけで、匿名アカなんて気にするな(笑)。

TOUR INFORMATION
"シェルミィ単独見世物公演ツアー「泥」ツアーファイナル公演「迷い子の理論」"

12月27日(土)梅田Shangri-La
撮影会参加券付きSチケット ¥5,000(D代別) / メンバー手売りサイン付きAチケット ¥3,000(D代別) / 当日券 無料
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