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INTERVIEW

PENDULUM

2025.09.12UPDATE

PENDULUM

Member:Rob Swire(Vo/Syn/Producer)

Interviewer:山本 真由 Translator:安江 幸子

-アルバムのリリースに先行して配信されたシングル「Save The Cat」をはじめ、今作はアグレッシヴで感情表現が豊かな作品となっていますね。あなたの言葉を借りれば"勇気ある"といったところですが、アルバムの制作にあたって何か影響を受けたことやインスパイアされたこと等はありますか?

「Save The Cat」に関して言えば、僕は人間関係のいろんな別れを経験したんだ。最終的に"僕の落ち度はなんだったんだろう。落ち度じゃなかったのはどんなところだったんだろう"と考えるところまで至った。自己完結的な瞬間だったというか、自分自身に対するピュアな怒りと向き合っていた感じかな。

-だからあの曲では激しいシャウトが出てくるんですね。

ああ。ただの内なる怒りなんだ。自分にセラピーを施そうとしているような感じ。自分にがっかりして、もっといい自分になろうともがいているんだ。カタルシスを覚えたよ。あの曲は、自分を省みたときの感触をキャプチャできたところが気に入っているんだ。

-「Save The Cat」は、激しいシャウトと対照的なかわいらしい猫の鳴き声も印象的な楽曲ですが......今あなたの背後にあるのはキャット・タワーですよね?

(※にっこりして)ああ。

-メンバーは皆さん猫好きなのでしょうか?

大半は犬派なんじゃないかな? 僕はごらんの通り猫派だけどね。残念ながらうちの猫は死んでしまったけど、猫を祀っている場所があるんだ。......あ、犬もいるよ。ただ、猫のほうが好きなのは間違いないね。

-そうなんですね。えぇと、今部屋には猫ちゃんもいるのでしょうか。

いや、残念ながら死んでしまったんだ。腎臓の病気でね。でも、アルバムに出てくる猫の鳴き声(※と言って真似する)は、あの子のなんだ。

-それは、猫ちゃんの想い出を取っておく素敵な方法ですね。そのキャット・タワーも。

まだ撤去する気になれなくってね......。心の拠りどころにしているんだ。

-そうでしたか......猫ちゃんが天国で幸せでありますように願っています、という言い方("ご冥福をお祈りします")を、大切なものが旅立ったときに日本ではするんですよ。

(※黙ってにっこりとうなずく)

-インタビューに話を戻しますと、今作は多彩なゲストも話題となっています。今とても勢いのあるエレクトロニック・ロック・デュオ WARGASMとのコラボレーション(「Cannibal (Ft. WARGASM)」)は、音楽性的にも相性ぴったりという感じですね。彼等をゲストに迎えた経緯と理由は?

WARGASMの音楽はここ何年か聴いていてね。彼等のやっていることはいつもすごくいいと思うんだ。彼等のアルバムを聴くたびに"あぁ、僕もあの曲の制作に携わりたかった"と思うんだよね。で、アルバムにゲストをもう1組迎えたいという話になったときに、僕としてはWARGASM一択だった。実は彼等とは家がすぐ近所でね。よく飲みにも行くよ。コラボレーターというより友達なんだ。嬉しいことだよ。

-そうだったんですね。飲みの席で"ちょっと参加してくれない?"みたいな感じに誘ったのでしょうか。

ああ。しかも影響を受けてきた音楽が同じなんだ。僕も彼等もTHE PRODIGYを聴いて育っているし、他にも挙げればきりがないくらい好きなバンドがみんな同じだった。"これはクールだ"と思ったよ。

-だからか、雰囲気が似ているような感じがしますね。アルバムの一体感に貢献していると思います。

そうだね。お互い、アーティストとしてもすごく理解し合っていると思うよ。

-BULLET FOR MY VALENTINEが参加した「Halo」は、ドラムンベースの基礎は崩さずに、かなりヘヴィでロックなナンバーとなっていますね。メタル・バンドは以前にもIN FLAMESをフィーチャーしたことがありますが(『Immersion』収録曲「Self VS Self」)、そういう際に特に気にしていることや大切にした部分はどんなところですか?

ああいうバンドと一緒にやるときは、自分たちが彼等から何を学べるかにひたすら注目しているね。あまり曲のことは考えていないことが多い。僕たちはメタルとエレクトロニック半々くらいのバンドだから、彼等みたいに常にメタルに振り切っていて、しかも長い間やっているバンドからは学ぶことばかりなんだ。IN FLAMESも素晴らしかったよ。自分たちの楽器をどう録音するかを熟知していたんだ。ギターもベースも自分たちで録音していた。スタジオ・ワークがとても上手いんだ。一部始終が学びの連続だったね。ずっと彼等のやっていることを眺めていたよ。 Matt(Matthew "Matt" Tuck/BULLET FOR MY VALENTINE/Vo/Gt)もそんな感じだった。僕にとってスクリーミングは新しいことで、今もどうすればちゃんと歌えるかを学んでいる途中なんだ。それを長い間やっている人を見ることができたのは、ひとえに学びの時間だったよ。

-スクリーミングに関して、Mattにアドバイスを受けたり求めたりしたことはありますか。

アドバイスを求めたよ。でも、僕の前で手本を見せるには、彼はシャイすぎたんだと思う(笑)。僕の前でスクリーミングするのを嫌がったからね。

-もしかしたらあなたのスクリーミングをリスペクトしているからこそかもしれませんよ?

今はそうしてくれていると思うね。そのときはまだ上手くできなかったから、僕も彼の前ではやりたくなかったよ(笑)。