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INTERVIEW

スキュラ

2025.03.14UPDATE

2025年03月号掲載

スキュラ

Member:呪物オヨヨ ばぶるばぶゐむ 毒蛇 ニゲロ りくたまわ⚤るど 魔酔 麗

Interviewer:長澤 智典

血糊で汚れた純白の衣装や、張り巡らされた赤い糸に貼り付けられた"絶望"と書かれた半紙等、ヴィジュアルが強いインパクトを放つアイドル・グループ スキュラ。"死にたい"と負の感情を抱えた人、"自分たちらしく生きる居場所"を求める人たちに、甘いメロディに乗せて希望や光を注ぎ込むべく、3月17日に1st EP『レッドラム』をリリース、3月21日に渋谷 チェルシーホテルでデビュー・ワンマンを行い、本格的に活動を始める。男の娘や男装、赤ちゃん等、個性豊かなキャラクターのメンバーが表現する"ダークサイコロジカル"というコンセプトをはじめ、スキュラとはいったいどういうグループなのか、その正体をここに明かしたい。


暗い性格だけど前向きに生きているメンバーばかりだから、"心を病んでいても幸せになれる方法はあるよ"と伝えたい


-まずはスキュラが誕生した経緯から教えてください。

りくたま:りく(りくたま)とオヨ(オヨヨ)は、形を変えながら3年程一緒に活動を続けていて、スキュラのプロデューサーは、2人が前に活動していたグループで一緒にやっていた方で。その3人で"かっこいい系の、重めでダークなサウンドのグループを立ち上げよう"という話になり、それに似合いそうなメンバーを集めて作ったのがスキュラになります。今のメンバーが集まったのが2024年12月末頃で、今は3月21日に渋谷 チェルシーホテルで行うデビュー・ワンマン("スキュラデビューワンマン『スーサイドショーケース』")に向けて準備を進めているところです。

-ヴィジュアルでは"絶望"と書かれた半紙が貼りつけられていますが、皆さんはもしや、生きるのに絶望した方々?

りくたま:絶望的な感情を持ちやすい子もいるけど、全員がそうではないです。

ニゲロ:自分はそう(笑)。普段から人見知りでネガティヴな性格だったけど、このグループに加入して、初めて"一緒に頑張れる人"に出会えました。どんなにつらいことがあっても、"みんなもつらいから、まぁいいか"という楽観的な性格に変えてくれたのはこのメンバーです。

-人見知りだと、打ち解けるまで大変でした?

ニゲロ:最初は人見知りしてました。でも一緒に練習していて、振付が難しすぎて泣きそうになったときに、みんなも同じように泣きそうになりながら頑張っている姿を見ているうちに、"一緒の気持ちの人たちだね"と思えるようになって、そこから一気に関係が深くなりました。私はネガティヴと言っても落ちるだけではなくて、"落ちてばかりいても生きていけないから"と、そこから前向きになろうとしていく前向きな絶望系です。

麗:僕はスキュラが掲げている"ダークサイコロジカル"というコンセプトがめっちゃ好きで、それを表現したくて加入しました。ここは、全員ではないけど"闇/病み属性"の人、暗い性格だけど前向きに生きている人たちばかりで、楽曲面でもその傾向が強いから、僕はスキュラの活動を通して"闇/病み属性"の人たちに"心を病んでいても幸せになれる方法はあるよ"、"みんなで立ち上がろう"と伝えたいです。

ニゲロ:今の世の中、自分で立ち上がらないと生きていけないからね。

ゐむ:私はこれが初めてのアイドル活動なんです。プライベートでりくとオヨと仲良しなんですけど、その流れで新グループ結成のタイミングで誘われたのがきっかけで、私もスキュラのコンセプトに興味を持ったから加入を決めました。私は"闇/病み属性"ではないですけど......。

麗:ここにいるメンバーは、どんな属性であっても、このヴィジュアル通り"変"というか、みんないい意味で普通にはなかなか出会えない人たちばかりなので。

りくたま:たしかにそうだね。ゐむとは、もう1年以上の付き合いになるのかな? ゐむは最年少のメンバーで、何をやっても"ゐむだから仕方ない"と許せる子なんです。子供を超えて赤ちゃんみたいだからね。

ゐむ:年上の人と仲良くなることが多いんですけど、なんか自然と馴染んでいっちゃうのかな?

-りくさんとオヨヨさんが、以前どういう系統のグループで活動をしていたのかも気になります。

りくたま:"人生楽しい"みたいなハッピー系の曲を歌ってました。普段は社交的で明るい性格なんですけど、実はすぐに落ちてしまうんですよ。そこはゲロ(ニゲロ)と同じで。だからプロデューサーに"前とは真逆の音楽性でやろう"と言われたときは自分の性格に合うかな? と一瞬思ったけど、オヨがそういう音楽性をやりたがってたし、歌詞は自分にも上手くはまってるなと感じて。実際に上がってくる曲たちはどれも自分の気持ちとリンクしているから、めちゃめちゃ感情を込めて歌いやすいです。

-スキュラには凶子という謎のメンバーもいますよね。彼女の存在が気になります。

りくたま:オヨ、りく、プロデューサーの3人で打ち合わせをしているときに、"マスコットになるメンバーがいたら面白いよね"ということで呼んだのが、江戸時代の京都で人気の高かった市松人形の凶子です。最初は京都出身だから京子にしようと思ったけど、スキュラに似合うキャラクターとして凶子になりました。彼女もライヴでステージに登場する予定です。

-良ければ、りくさんの視点で、個性的なメンバーを紹介していただけませんか?

りくたま:分かりました。ゐむは最年少で、常にふわっとしてる子。レッスンでも"ダンスが分からない"、"歌詞忘れたぁ"って言い出すんですけど、なんか許せちゃうんですよね。ばぶるばぶゐむという名前通りめっちゃバブちゃん......赤ちゃんみたいだから、何をやっても許される子です。
麗は"男装"という括りに入ると思うんですけど、自分はバチバチのゲイだから、女が嫌いだし、中でも男装系は一番嫌いなんですよ。これまでも男装の方とは何人も会ってきましたけど、いくら男性っぽく振る舞ってても、必ず女性らしい要素を感じてしまうから、それで嫌だったんですね。でも麗は女を一切感じさせない。自分は麗を男と思って接しています。麗は行動がめっちゃかっこいいんですよ。いつでもレディ・ファーストでいろんなことを全部やってくれる。麗の気配りがあることで、このグループが上手く調和しているなと感じています。
ゲロはとにかく頭がおかしいです。ゐむとも性格が似てて、やってることはほぼ同じ。ゲロは常に元気な子で、1人で盛り上がって、1人で笑って、1人で完結もする。でもゲロがいると場の空気が明るくなるし、みんなのマインドも高めてくれるから、大切な存在です。
オヨとは、上京したタイミングが一緒で、その頃からずっと仲良しです。オヨは圧倒的な存在感を放ってて、とにかくオーラがすごい、めっちゃ華のある子だから、そこに惹かれてます。アイドルとして見たときも、"この子がセンターなら、自分は横でしっかり支えたい"となるタイプ。だから形を変えてもずっと一緒に活動してきたんだと思います。

-オヨヨさんから見たりくさんは、どういう人ですか?

オヨヨ:りくはいい人です。いるだけで明るくなるし、一緒にいると元気が出ますね。アイドル活動をしてると"女の子グループの中に1人男性がいるのは変"という声も聞きますけど、りくがいることでそれがグループの味になっていくから、逆に面白いかなと思います。もう3年くらい一緒に活動してるけど、お互いライバルみたいな関係です。

-オヨヨさんは新グループ立ち上げの話を聞いたとき、どんな気持ちでした?

オヨヨ:自分はずっとこのダークな世界観をやりたかったので、やっと好きなアイドル活動ができるなと思いました。

-良ければ、メンバーそれぞれが感じているスキュラの魅力を教えてください。

オヨヨ:スキュラは曲調がかっこいいから、ステージに立って実際に歌ったら、それぞれのかっこいい色がすごく出るんじゃないかなと思います。見た目と違ってみんなガキなんで、はっちゃけるときははっちゃけるんだけど、かっこいい姿はもちろん、一人一人の個性もしっかり見せていけるように成長したいですね。きっと特典会に来てもらえたら、ライヴと普段の違いをより感じてもらえると思います。

ニゲロ:覚醒したらみんな人が変わるところが魅力ですね。それぞれ無意識にではなくて、自分のことを理解した上でやっているところもすごいなと感じてます。

麗:レッスンをしていても、一人一人、外見も中身も個性も違いがあるのを感じているから、ステージに立ったらヤバいんじゃないかなと思うくらい、みんな刺激強めです。

ゐむ:みんな圧倒的なヴィジュアルなところ。立っているだけでも絵になるし、みんな顔がいいです。

りくたま:他のグループと絶対に違うのは、みんな一人一人が芯を持ってることですね。なんとなくアイドルをやりたいからと集まったメンバーは1人もいない。それぞれが"こうなりたい"、"ああいうことをしたい"って明確な意志を持って集まったからこそ、スキュラの魅力を作っているなと感じています。