MENU バンドTシャツ

激ロック | ラウドロック ポータルサイト

INTERVIEW

ヱヰ十×ラッパ我リヤ

2025.03.25UPDATE

2025年04月号掲載

ヱヰ十×ラッパ我リヤ

ヱヰ十:MARU(Vo) Kimihiro(Vo) 西(Gt) よしふみ(Gt) ハマ太郎(Ba) YYU-KING(Dr)
ラッパ我リヤ:Mr.Q 山田マン
Interviewer:サイトウ マサヒロ Photographer:藤咲千明

声、ギター、ベース、ドラム、ジャケットに至るまでの、変態的なこだわりの塊が「饗宴」という作品になった(Mr.Q)


-「饗宴 (feat-ラッパ我リヤ)」でのコラボレーションは、どのような経緯で実現したのでしょうか。

西:まずはシンプルに、我リヤさんと一緒に曲がやりたいっていう僕等の気持ちから始まって。実際にオファーする前にプリプロを完成させて、"こんな曲を作ったので一緒にやりませんか?"っていう形にしようと。

Mr.Q:で、西から電話が来て"やれよ!"って言われたから、"分かりました!"と返事しました。

西:今のは絶対にカットしてください(笑)。地球で一番丁寧な文章で連絡しましたから。で、"今すぐにでもやるよ"って返事が来たのを覚えてます。

山田マン:その後すぐQから俺に"これから行っていい?"って電話が来て、うちで音源を聴かせてもらったら、1秒で"これ、ヤベーじゃん"と。

Mr.Q:それから30分後にはヴァースができてた。サウンドを聴いた上で、言葉をはじいていくようなラップをハードにガツンと。

山田マン:俺は25分でできた(笑)。

西:クリスマス・イヴに音源を送ったらクリスマスに2人のヴァースが返ってきたので、サンタからのプレゼントかと思いましたよ。それでいてすごいクオリティで。

山田マン:俺等は年中無休だからね。かつての日本人は働きアリって言われてたけど、世界の流れに乗って週休2日になって、それから経済が落ち込み続けてるじゃないですか。でも、Amazon(Amazon.com, Inc.)創業者のジェフ・ベゾスは、今も365日朝5時に起きてるんですよ。そのぐらい必死に頑張ってる。ヱヰ十のみんなもそういうことに気付いて休みなく動いていると思うから、一緒に何かを作り上げて、いろんなところに引き連れていきたいんですよ。

Kimihiro:西は、"月月火水木金金"って言葉が好きなんです。

西:メンバーにもそれを強要してます(笑)。全員寝不足なくらい、ずっと走り回ってます。

山田マン:だって、今はものを作るのも難しい時代だけど、ヱヰ十は......これですよ(※懐から『饗宴 (feat-ラッパ我リヤ)』のCDを取り出す)! 誰もがスマホで音楽を聴く世の中で、フィジカルの音源を出すっていうのはすごいことなんです。

-先にプリプロを制作したとのことですが、どのようなイメージで?

ハマ太郎:作曲は僕がメインで、シンプル且つ重たいというヱヰ十らしいサウンドを意識しながら作りました。キャッチーさも取り入れながら。

Kimihiro:ヱヰ十ではほぼ初めて、しっかりメロディがある曲になりました。シンガロング・パートもあるので、みんなに歌ってほしいですね。

西:普段ハードコアを聴かない人も楽しめる楽曲になっていると思います。

YYU-KING:ドラムに関してはうるさくしすぎず、ラップを映えさせながら、それでも聴き応えのあるアレンジにしたくて。

山田マン:ドラムの音、すげぇいいね。

YYU-KING:自分でも気に入ってるんです。僕のいいところも悪いところも含めて個性が表れてて、叩いているところが想像できるような。

山田マン:METALLICAと聴き比べたんだけど、タメ張ってるどころかむしろヱヰ十のほうがいいんじゃねぇかと思っちゃったもん。

YYU-KING:まさにLars(Ulrich/Dr)の音が大好きなので、いつもエンジニアにああいう音にしてほしいって伝えてるんですよ。『Master Of Puppets』、『St. Anger』、『Hardwired... To Self-Destruct』をリファレンスにして。山田マンさんはいつもそういう細かいところに気付いてくださるので嬉しいです。

山田マン:よく合間でこういう話をするもんね。

-楽曲の尺は5分半以上にわたります。

西:我リヤの2人も含めて、ヴォーカル4人がちゃんと歌ったら自然とこうなりましたね。でも、マジで一瞬に感じる。

Mr.Q:昨今は2分半くらいの曲も多いなかで。でも、俺たちはやっぱりレコードやCDをじっくり聴いてたから。今は、ショート動画すら数秒で飛ばしていくようなクイックなカルチャーが主流になってるけど、短すぎるとその分一つ一つがアートに対するハマりが甘くなっていくんだよ。例えばニューヨークのヒップホップは冬によく似合うとか、そういう空気感も含めて好きになってほしい。そのための声、ギター、ベース、ドラム、ジャケットに至るまでの変態的なこだわりの塊が「饗宴」という作品になったんだと思う。

-サビの"Do The Right Thing."というフレーズは、ラッパ我リヤの楽曲「Do the GARIYA thing」(2000年4月リリースのメジャー・デビュー・シングル表題曲)を彷彿とさせます。

山田マン:『Do the GARIYA thing』自体、映画"ドゥ・ザ・ライト・シング"のパクリっていうか、サンプリングだから。

Mr.Q:ジャケットの構図も写ってる車も完全に同じ。

山田マン:本当はDJ TOSHIの頭を大きくして子どもに見えるようにしようとしたんだけどね。本人に嫌だって言われちゃった(笑)。

Kimihiro:このフレーズを使える機会はここしかないなと思いました。あの映画の自由なムードは、ヱヰ十にもすごくマッチしてるんですよね。気ままにやってるメンバーが集まってる。

-「饗宴」のMVの断片がリリース前からXにて公開されていますが、歌舞伎町のど真ん中に立つメンバーの姿が印象的でした。

西:もともとヱヰ十は"JR CHUO LINE HARD CORE"を掲げて活動していて、立川や吉祥寺でライヴをしていたんですけど、段々新宿にしか呼ばれなくなってきて(笑)。なので今の僕等のホームグラウンドという意味で、一目で新宿と分かる場所で撮ることにしました。一方、我リヤのメイン・パートは横浜で。

Kimihiro:歌舞伎町では道行く人にめちゃくちゃカメラを向けられました(笑)。でも、未だにツイートされてるの見ないね。拡散してほしいんだけど。

山田マン:最高のロケーションだったからね。これはぜひ爆音で観ていただきたい。

-この後のライヴでは「饗宴」が初披露されるそうですね。

西:リハで1回合わせたんですけど、心臓が爆発するかと思いました。曲自体は身体に馴染んでるはずなのに、先輩とステージに立つと"今までどうやって弾いてたんだっけ?"って緊張しちゃって。

Mr.Q:やっぱりかわいいね(笑)。

-最後に、4月22日に新宿LOFTにて開催されるレコ発ライヴ("ヱヰ十 × やなモン制作所共同企画ヱヰ十『饗宴』レコ初")への意気込みを聞かせてください。

YYU-KING:ヱヰ十の持ち味は爆音なので、それを体感できる日にしたいです。どんなバンドより大きい音を出すので、ぜひ聴きに来てください。

ハマ太郎:ヱヰ十は勢いを止めないままもっと上に進んでいきたいと思っているので、ライヴでそのエネルギーを感じてください。

よしふみ:僕は、バンドはライヴが全てだと思っていて、毎回何も残さずに出し切る気持ちで臨んでるんです。レコ発でも持っているもの全てを吐き出して頑張ります。

Kimihiro:ヴォーカリストの矜持として、リスナーに共感を与えて、新たなものを築くきっかけにしてもらうことを大事にしています。なので、レコ発はそれをより推し進めて、同志の輪を広げる機会にできればと思いますね。

MARU:憧れの大先輩とやらせていただく集大成のステージであり、これからさらなるステージに繋がる第一歩でもあるので、ガッチリ決めていきたいと思ってます。

西:CDを買ってもらいたいのはもちろんですけど、「饗宴」は絶対に生で聴いてほしいし、その場に相応しいアーティストをお呼びしているので、ぜひ足を運んでほしいです。

Mr.Q:とにかく一緒に盛り上がりたいので、お友達をいっぱい引き連れて遊びに来てください。

山田マン:まずは3月26日のリリース日に「饗宴」を聴いていただいて、カッコいいなと思った人は一人残らずレコ発に来てください。よろしくお願いします!

RELEASE INFORMATION

ヱヰ十
『饗宴 (feat-ラッパ我リヤ)』

[やなモン製作所]
2025.03.26 ON SALE!!
MON-1003/¥1,210(税込)

LIVE INFORMATION
"ヱヰ十 × やなモン制作所共同企画 ヱヰ十『饗宴』レコ初"

4月22日(火)新宿LOFT
OPEN 18:00 / START 18:30
w/ ラッパ我リヤ / SILENT KILLA JOINT / NEO BURNING FIRES / Navvvy

[チケット]
前売 ¥3,500 / 当日 ¥4,000(2D代込み)
※ヱヰ十特製ステッカープレゼント
※『饗宴 (feat-ラッパ我リヤ)』購入でドリンクバッヂ1つプレゼント
購入はこちら