ほぼすべての曲が、卑屈な僕の日常生活で思ったこと。自分の想いを100パーセント出して、誰かの自分の歌になってほしい

－あはは。でも実際、この4人で活動をしていくなかで紡いでいった物語があって、それがアルバムになったときに聴いた人にも伝わる形として見えたということですよね？

K：そこはしっかり聴き込んでくれるから、そう思ってもらえるというか。"曲カッコいいな"だけで終わったら、そこまでひもとけないと思うんで。すごくありがたいです。

－「torch」を作ったときの想いは覚えてますか？

Yuto：もちろん覚えてます。ほぼすべての曲が僕の日常生活で思ったことで。基本、僕は卑屈なんで、そのときに誰かにああだこうだ言われたことを自分なりに消化していく形で書いた曲ばかりなんですけど、「torch」はいつかのライヴでQUATTRO（名古屋CLUB QUATTRO／[CALL OUT MY NAME presents "Breakthrough" SPECIAL]）でやったとき、僕が全然歌えなくて、すごく悔しい想いをしたときのことを書いた歌詞で。"俺が灯火になって、全員を巻き込んでやる"っていう新たな決心を書いたのが「torch」でした。自分の思ってることしか書いてないので、歌詞を書くときに葛藤はしますけど、いろんなアーティストの曲を聴くと、自分の内面をさらけ出した歌詞が多くて。別に自分のために書いてくれたわけじゃないですけど、まるで自分のことを歌ってるみたいにスッと入ってくることがよくあるんで、自分の想いを100パーセント出せばいいじゃないかと思って書いてます。

K：僕らは歌詞のできた過程とか知らないんですけど、僕はあえて知ろうとしないというところもあって。というのも、Yutoはヴォーカルとしてのキャラが立ってるというよりは、彼の書く歌詞の世界観であったりというのがすごく立ってると考えていて、彼からしか出てこないものが届く人って必ずいると思うんで、あえて知ろうとしないし、彼の表現に口出ししないと決めています。僕は日本語詞になったことも気づいていなかったです（笑）。

－あはは。あと曲の話で、「feel (feat.Narumi from Ayui)」にはゲスト・ヴォーカルが参加していて。他の曲同様、自身の内面を描いているんだけど、また違う角度からの視点が加わることで、新しい解が生まれていると思いました。

Yuto：そうですね。だから感動しましたよね、"俺のことを肯定してくれるんだ"って。

K：あの曲自体は前々作のEP（2020年リリースの『Decision』）に入ってる曲で。やりだしてからNARUMIが参加してくれる曲になって、改めて今作に収録されたんですが、すごく付き合いも長いし、彼なりの解釈や視点がひとつ加わった曲になりました。

－1stフル・アルバムが完成して、それを掲げての全国ツアーを回って、ここからの目標や夢、やりたいことはありますか？

K：もっと大きいステージに立ちたいとか、目指すところはあるはずなんですけど、そのなかで個人個人が技術を上げてとか、課題はたくさんありますね。

Yuto：そうですね。クリーンな歌がもっと歌えるようになりたいとか、技術的なところでの課題はたくさんあるので。

WATAL：歌ってくれるのであれば、そういう曲も作りますよ（笑）！

K：夢や目標というよりは、"昨日よりいいライヴを"ってその都度考えることが絶対あって、そうやって続けていくなかで明確な目標ができてくると思うんで、まずは今回、いいツアーにしたいです。