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INTERVIEW

Pimm's

2021.11.09UPDATE

2021年11月号掲載

Pimm's

Member:小林 智絵 川崎 優菜 林 茜実里 高橋 真由 早川 渚紗 小山 星奈

Interviewer:荒金 良介

"TOKYO GIRLS MIXTURE"と掲げたアイドル・グループ、Pimm'sが約2年ぶりのアルバム『URBAN WARFARE』を発表。ライヴで歌い続けてきた全8曲に加えて、既発曲の再録バージョン4曲もあり、現6人体制で初となるフル・アルバムにはメンバーそれぞれの濃縮された感情が見事にパッケージされている。かっこいい、かわいい、だけではなく、どこかエモーショナルな側面を感じさせる歌詞と楽曲も大きな魅力になっている。瑞々しい勢いと輝きを放つ今作の魅力について、メンバー6人に語ってもらった。

-Pimm'sは"TOKYO GIRLS MIXTURE"と掲げていますけど、これは結成当時からあったものなんですか?

小林:違います。最初はアイドル寄りで、フリフリの衣装でかわいい曲を歌っていたんです。それから2017年に方向チェンジして、バンドさんに楽曲を書いてもらったり、対バンもバンドさんと一緒にやり始めたりして、そのタイミングですね。でもアイドルとも対バンするので、かっこいいだけじゃなくて、かわいいだったり、エモさだったり、いろんなものがミックスされているので"TOKYO GIRLS MIXTURE"と掲げています。

-最初は戸惑いなどはなかったんですか?

小林:フリフリ系のアイドルだったら、今は続けていないかもしれないです。ロックやライヴで楽しんでもらえるグループになりたかったので、もっとその方向性でやりたいと思うようになりました。

川崎:もともと自分が見ていたのはザ・アイドルみたいな感じで、ロックはあまり触れてこなかったジャンルだけど、逆に楽しみのほうが大きかったかもしれないですね。

-小林さん、川崎さん以外のメンバー4人は昨年加入したばかりですが、いかがですか?

高橋:ミクスチャー・ロックのPimm'sを加入する前から観ていて、この曲を自分も歌いたい! と思ったので今が楽しいですね。

早川:フリフリ系のアイドル時代を知らなかったので、こういうものなんだなと(笑)。

林:かわいいだけじゃないところに魅力を感じたし、ミクスチャー・ロックというものにも興味がわきました。

小山:私もアイドルしか観ていなかったけど、自分がフリフリのアイドルをやることに抵抗があったんです。だから、今のPimm'sのほうが自分のやりたいことですね。

-ロック度の強いメンバーが揃ったと?

高橋:そうですね!

早川:女の子女の子しているメンバーは少ないかもしれない。

-これまで対バンもラウド、パンク系の人たちともやっていますが、そこで勉強になった部分も大きいですか?

小林:バンドさんたちのライヴを観ると、会場やお客さんの巻き込み方もすごいので、そういうグループになりたいなと。まだ勉強中ですけど、ただワチャワチャしているだけじゃなく、観ている人の心の芯に届くライヴをしたいですね。

-そして、今作は新6人体制で初の作品になりますよね。

高橋:早くCD化させたいと言っていたので、めっちゃ嬉しいですね。発表されたときは"イエーイ!"って、みんなで言いました。11月9日が発売日なんですけど、自分たちのCDが置いてある光景を早く確認したいですね(※取材はリリース日前に敢行)。

早川:ずっと待っていたので、完成したCDを持ったときは感動しました。

林:CDのブックレットに歌詞が書いているだけで興奮しちゃって。当たり前かもしれないけど、自分の作品だと思うと、嬉しいです。

小山:初めてのCDでまだ実感がわかなくて、サインも緊張しながら書きました。

川崎:私は過去に何枚か作品は出しているけど、この体制で世に出るのは私の伝説......違う(笑)。私の人生の中で思い出として一生残るものになると思います。

小林:リーダーになって初めての作品なので、思い入れはまた違いますね。

-Pimm'sはこれまでメンバーの入れ替えが多いグループで、小林さんはその移り変わりも見ているわけですよね。現体制の特色というと?

小林:とにかく明るいです! 気を使っているのかもしれないけど。

早川:いや、本当になんでも話せます!

小林:年下だけど、甘えられたりするし、いろいろ頼ってくれるのも嬉しくて。今まで休みの日にメンバーとご飯に行くこともなかったけど、一緒に出かけたりするし、ひとりひとりどういうふうに考えているかもわかるので、仲もいいんですよ。

-その空気感は今作にも出ていますよね。何より楽曲から明るさが伝わってくるので。

小林:嬉しいです! ひとりひとりのライヴに向き合う姿勢も歴代イチなんですよ。現体制は全員が全員、ライヴを引っ張ろうという意識があるから、誰もライヴに甘えがないし、マジメすぎると言われるくらいなんです。

高橋:私が一番楽しませるぞ! という気持ちでやっているからだと思います。

早川:その気持ちが伝染して、自分もやらなきゃ! と思いますからね。

小山:私は火がつくのが遅くて......みんながレッスンしている姿を初めて見たときに、こんなにできるなら、私は加入しなくてもいいんじゃないかと思ったんです。そしたら智絵さんから"一緒に頑張ろう!"というメッセージを貰い、それから火がつきました。

-そして、今作の楽曲はほとんどライヴで披露しているものばかりですよね?

川崎:歌うパートはライヴでやっていたものと、今回CD化されたバージョンではまた違うんですよ。そこはファンの方もビックリすると思います。

高橋:パートが変わったことで、振りも全部イチからやったので新曲をやっているような感覚ですね。

-今作は何よりもフレッシュな勢いに溢れていますよね。

小林:Pimm'sはグループ自体が長いからこその悩みもあり......フレッシュと言ってくださるのは嬉しいですね。古いと思われたくないし、ライヴも毎回新鮮な気持ちで臨んでいるんです。今のPimm'sって、こんなハジけているの? と思ってほしくて。

川崎:ライヴがなかなかできないこともあり、何を目指して、どこに進めばいいのかわからなかった時期もあったので。これからはさらに勢いをつけてやっていきたいなと。

-レコーディングはいかがでした?

高橋:全部録り直したので、スケジュールはタイトでした。時間もないから、私は優菜さんと一緒にレコーディング・スタジオに入ったんです。大変だったけど、今となれば再録したものがCDとなって、世に出るのは嬉しいですね。

林:初めてのレコーディングは緊張して思うように歌えなかったけど、回を重ねるうちに自分の歌い方が見つけられたので、その成長の部分も見える作品かなと。

早川:スタッフさんやエンジニアさんも雰囲気良くしてくれたし......私的にはメンバーが向こうで聴いているのがすごく緊張するんです。

高橋:めっちゃわかる、それ!

早川:でも向こうから手を振ってくれたら、緊張もほぐれて楽しくやれました。

小山:過去の曲は以前歌った人と同じように歌わなきゃいけないのかなと考えていたけど、自分らしく歌えばいいとアドバイスを貰ったので、再録は自分らしく歌えたと思います。

-今作も多彩な楽曲が揃っているので、歌入れも大変だったんじゃないかと。

高橋:だから、ギャップもたくさん魅せられると思います。キレイな歌声だったり、ロックでウォー! と盛り上がったり、かわいい歌い方をしてみたり、いろんな表情を感じてもらえるので、そこもファンの方に楽しんでもらえるんじゃないかと。

-今作の中で最も難しかった楽曲というと?

早川:私は「BOY MEETS GIRL」ですね。歌で切なさを出すのが難しかったです。表現力が問われますからね。

川崎:「SUNDAY MORNING」は、曲調はエモーショナルだけど、歌詞が前向きなので......キラキラしているけど、メロディだけを聴くと切なく感じたので、自分の中で消化するのが大変でした。しかもひとりひとりのソロも長いので、それも難しかったですね。