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INTERVIEW

E.T

2021.07.07UPDATE

2021年06月号掲載

E.T

Member:浩(Vo) 將高(Gt) 一星(Ba) 亜星(Dr)

Interviewer:杉江 由紀

夢と現実の狭間で生きてバンドをやっているのが自分たち


-かくして、今作『Between Sleeping and Waking』には、全13曲がぎっしりと収録されることとなりました。せっかくですので、ここからは各メンバーからの推し曲をそれぞれに挙げていっていただければと思います。

亜星:個人的には、さっきも少し話題に出てた「MOMENT」がすごく好きですね。デモ段階から"これはめちゃめちゃカッコいい!"って思っていたんですけど、完成してみたら本当にヤバいリード・チューンに仕上がりました(笑)。最近MVもできたので、ぜひみなさんYouTubeの公式チャンネルのほうで観てみてください!

一星:「MOMENT」は僕も推しです。あとは意外性があるっていう点でいくと、「One Life」っていう浩さんの作ってる曲もまたこれがなかなかいいんですよ。

-そちらについては、いきなり途中にスカ・ビートが出てきて驚きました(笑)。

一星:ですよね(笑)。自分の作った曲の中では「Shadowgray」も、ちょっと異色なものになったなと思ってます。

-冒頭のソウルフル且つお洒落な流れから、シティ・ポップ調のメロディ・ラインに展開しつつも、随所ではヘヴィな音もしっかり主張したジャンルレスなつくりが画期的ですね。

一星:これはまさにシティ・ポップとメタルコアの融合を目指した曲なんですよ。あんまり他ではないタイプの曲になったと思います。メタルコアとかよくわかんないっていう人とか、普段はJ-POPや、ヴィジュアル系を聴いてるんだけどっていう人たちにもぜひ聴いてみてほしいですね。

亜星:俺としては「RISE」も激推しですよ。このアルバムの中ではわりと初期段階にできてレコーディングしてあった曲なんですけど、当時からほんと好きでした。ライヴでも結構やってる曲だし、歌詞の内容も非常にいいんで、ほんと名曲だと思います。あ、でも「SPEC」もいいんだよなー。

-「SPEC」を推す理由はなんですか?

亜星:これもよくライヴでやってて、途中に入るラップが最高にいいんですよ。

將高:そうそう! メタルコアな曲に浩さんが力技で無理やりネジ込んでくる、このヒップホップや、ラップの要素は僕もすごく面白いと思います(笑)。

一星:最近、俺の曲もデモを渡すと、歌をつける前に"これからあなたの曲をめちゃくちゃにしてやります"って宣言されますからねぇ。

浩:今回そのへんはどの曲でも好きにやらせてもらいました(笑)。

-將高さんは、どの曲を推されます?

將高:僕は「OVER」ですね。これは文句なしの名曲だと思いますし、もともとE.Tのライヴを観て感じていた好きなところが、この曲にはたくさん詰まっている感じがしたんです。系譜としては、過去の「Still Alive」(『DO NOT BELONG TO ANYTHING』収録曲)とかにも繋がるその最新形の曲だなという印象もあるんですよ。E.Tはスケール感のある音を出すのが上手いバンドなんで、そこがよく出てる曲だと思います。これは野外や、広い場所にもきっと似合う曲ですね。そして、僕としては「Another Sky」もぜひ推しておきたいです。こっちもライヴ映えがすごいんですよ。

浩:その"ライヴ映えがすごい"っていうのはメンバーとしての意見というよりは、E.Tのことを外側から見た意見っていうこと?

將高:そうです、そうです。「Another Sky」は本当に対バンしてたときに外から観てて、"いいなぁ"って思ったので。その曲を今は弾く側としてステージに立てているというのが、なんだかとても幸せですね。

浩:將高と被ってしまいますけど、僕にとっても「OVER」は歌詞、メロディ、サウンドのすべてに自分の気持ちや、想いを余すところなく詰め込めたな、という実感がある大切な曲になりました。それから、「PLAN-A」にはレゲエっぽいラップを入れられたので、自分としてはそこがとても気に入ってます。しかも、シャウトの質がこの曲からはもう1段上にグレードアップした気がするんですよ。そういう、ふたつの新たな挑戦ができたという面でこの曲も推しですね。

一星:デスコアにレゲエ要素を取り入れた「PLAN-A」も画期的ですし、今回のアルバムでは全体的に浩さんのヴォーカルや、シャウトの質は格段に上がったと思います。普段自分が聴いている、海外アーティストたちのレベルに相当近づいたなと感じました。

浩:常にたゆまぬ努力をしてるからね! っていうことにしておきましょう、ここは(笑)。今回はリード・チューンの「MOMENT」も録るのに時間かけたぶん、思ったとおりの仕上がりになってくれましたし。自分でも結構納得してます。

-私は、いちリスナーとしての感覚からいくと「Rainy」が特に好きですね。メロウな曲調ではありますが、サビではエモい空気感も加わって実に乙だなと感じます。

亜星:「Rainy」いいですよね! これの畳み掛けてくるラップが好きなんです。叩いていても楽しい曲だし、テンポは速くないけど、ライヴでも思っている以上に盛り上がるから面白いんですよ。いやー、挙げてくと全然キリがないですね(笑)。

-それだけ『Between Sleeping and Waking』は、充実した作品になっていることだと思いますが、そんな今作にこのタイトルを冠した理由についても教えてください。

浩:直訳すると眠ってるときと起きてるときの狭間っていうことで、意味合いとしては夢と現実の狭間を指す言葉としてこのタイトルを付けました。要は、バンド活動って夢を追いかける行為にあたると思うんですけど、それを続けていくことで見えてくる現実というのもあるわけですからね(苦笑)。時にはもがき苦しんだりもしながら、その夢と現実の狭間で生きてバンドをやっているのが自分たちなんだよな、ということなんです。

-なお、今作『Between Sleeping and Waking』は、7月25日に高田馬場AREAにて開催される"10th Anniversary ONEMAN SHOW「REASON」"より、会場での先行販売を開始するそうですが、そのワンマンに向けた想いもぜひうかがわせてください。

浩:E.Tの10周年という節目であることを踏まえ、7月25日のワンマンに関しては自分たちからするとちょっと挑戦ですし、このコロナの状況もありますけど、あえて高田馬場AREAでやることにしました。高田馬場AREAには今までの思い出がいろいろあるので、思い入れもありますし、高田馬場AREAは今年末に閉店することが決まっていますからね。E.Tの10周年は自分たちにとって最初で最後になる高田馬場AREAでのワンマンをやって、そこでひとつの集大成を呈示したいんです。

一星:『Between Sleeping and Waking』の曲たちも演奏しつつ、E.Tの10年間を凝縮したようなライヴにしていきたいですね。

亜星:とはいっても、そんなに気負わず、E.Tらしくやれたらいいなと思います。高田馬場AREAでE.Tの10年間を振り返りながら、自分自身も楽しみたいです。

將高:僕はまだ入って1年目なので、中には今までまだやったことのない曲を弾くことになる可能性もあるんですけど、とにかく足を引っ張らないように頑張ります。でも、気持ちとしては複雑なんですよね。僕も本当ならE.Tのことを"祝いたい"ですから。その両方の気持ちで臨みます。

浩:この2年、10周年の節目と今回のアルバムに向けて動いてきた成果を、まずは7月25日のワンマンで形にしたいから、全力で挑みますので、僕らとしてはライヴに足を運んでいただいたうえで、その場で音源も入手してもらえると非常に嬉しいですね。もちろん、7月25日のワンマン以降も活動は続いていきますし、今年は將高の書いた曲なんかも入れつつですぐに次の制作も始めようと思っているので、ぜひここからのE.Tにも期待していてください!

E.T
LIVE INFORMATION

"E.T 10th ANNIVERSARY ONEMAN SHOW「REASON」"
7月25日(日)高田馬場AREA
OPEN 18:00 / START 18:30
[チケット]
前売 ¥3,400 / 当日 ¥3,900(+1drink)
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