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INTERVIEW

MAMMOTH WVH

2021.06.10UPDATE

2021年06月号掲載

MAMMOTH WVH

メンバー:Wolfgang Van Halen

インタビュアー:山本 真由 Interview interpreted and translated by Ginger Kunita

VAN HALENやTREMONTIではベーシストとして活躍してきた、Wolfgang Van Halen。子どものころからドラムやギターなど、様々な楽器に触れ、10代のころからロック・シーンの最前線で活躍してきた彼が、ついにマルチ・プレイヤー、ソングライター、そしてヴォーカリストとしての本領を発揮するソロ・プロジェクト"MAMMOTH WVH"を始動! "MAMMOTH"というのは、彼の父であり偉大なギタリストでもある故Eddie Van Halenが、兄のAlex Van Halenと共に70年代に結成したVAN HALENの前身バンド。そのレガシーを受け継いで、今度はWolfgang Van Halenが、ロックンロールの歴史に自身の足跡を刻み込んでいく。今回のインタビューでは、プロジェクトをスタートした経緯や、作品についてWolfgang本人に詳しく語ってもらった。

-MAMMOTH WVHとして初となるアルバムのリリース、おめでとうございます。作品が完成した今の心境はいかがですか?

ありがとう! アルバムの制作には、かなり長い時間をかけたんだ。みんなにやっと聴いてもらうことができて何よりも嬉しいよ。今は、みんなからのフィードバックを待っているような状況かな。どんな反応があるのか、楽しみで仕方がないよ!

-2015年には、プロデューサーのMichael "Elvis" Basketteとともに"MAMMOTH"名義のプロジェクトをスタートさせていたとのことですが、ソロ・プロジェクトを始めたきっかけは?

僕は、すべての楽器を弾くことができるんだ。だからずっと昔から、自分でアルバムを作りたいって思っていた。長年の夢だったんだよ。真剣にソングライティングに取り組むようになったのは、2013年ごろ。当時は別の作品を手掛けていたんだけど、そのときに、Elvis Basketteと知り合ったんだよね。制作の合間のオフタイムに、僕が作ったデモを彼に聴かせてみたところ、すごく興味を持ってくれたんだ。そこから、"一緒に制作もしていこう"という流れになったんだよ。

-このMAMMOTHで、本格的なリード・ヴォーカリストとして"自分の声を見つけた"とのことですが、そのために何か特別なトレーニングを行ったのでしょうか?

実はこれまで、正式なトレーニングとか、特別なレッスンを受けたことがないんだ。でも喉のエクササイズはしっかりとやっていて、ヴォーカルのコーチングもお願いしていたことはあるよ。歌い方なんかは、一度も教わったことはないんだけどね。VAN HALENに参加した当初は、バック・ヴォーカルもしていたんだけど、そのときにヴォーカルのコーチがいたんだ。それはとてもいい経験になったし、勉強になったよ。ただ、リードを歌っている今は、バック・ヴォーカルとは歌い方も全然違うからね。そのぶん、緊張もすごく大きいけれど、何よりも楽しいんだ。自分自身で作った音楽を、自分が代表しているような姿勢でいることができて、誇りに思う。何もかもエキサイティングだよ!

-10代のころからこれまで、多くのアーティストと共演してきたあなたなら、一緒にバンドをやりたいというミュージシャンもいたのではないかと思うのですが、今回ヴォーカルから演奏まですべてご自身で担当しようと思ったのはなぜですか?

ありがたいことに、そう言ってくれる人も多かった。だから、これまでいろんなプロジェクトに携わってくることができたんだ。でも今回は、自分の力量を試してみたい、という気持ちが強くてね。"楽器をすべてプレイすることができる自分は、どこまでやれるんだろう?"という思いがあった。それに僕は、Dave Grohl(FOO FIGHTERS/ex-NIRVANA etc.)への憧れが強いんだ。彼はFOO FIGHTERSの1stアルバムで、すべての楽器をプレイした人物だからね。"自分もそんなふうにやってみたい"という思いがあって、今回はソロというかたちになったよ。

-あなたは、10歳のときにドラムを始めて以来、ギター、ベースといった様々な楽器をほとんど独学で習得してきたとのことですが、それはなかなかできることではないですよね。マルチ・プレイヤーになるために、自分にはどんな特性があったと思いますか?

楽器の弾き方は、ほとんど耳コピして覚えたんだ。父がドラム・ビートの叩き方を教えてくれてから、みるみるうちにハマっていってね。父は僕がドラムを叩けると思ったらしく、10歳の誕生日に、ドラム・キットを買ってくれた。それからしばらくドラムをやっていたんだけど、12歳のころに、"タレント・ショーに出たい!"と思うようになって、今度はギターを習い始めた。そこからギターを一生懸命練習して弾けるようになったんだけど、そのあとすぐにベースも勉強し始めて、独学でマスターしたよ。

-ライヴでは、Frank Sidoris(Gt/Cho)、Ronnie Ficarro(Ba/Cho)、そしてMark Tremonti(CREED/ALTER BRIDGE)のバンドで共に活動していたGarrett Whitlock(Dr)といったメンバーがサポートを務めるようですが、彼らを選んだ理由は?

彼らとは長年の付き合いがあるんだけど、本当に素晴らしい人たちなんだ。僕の心からの友人であることが、彼らと一緒にライヴをする一番の理由だよ。ツアーに出てライヴをするってことは、本当に長い時間を一緒にするってことになるよね。軌道に乗ったら、一緒に生活まで送らないといけない。つまり、家族も同然の関係になるんだ。だからお互いを尊敬し合っていて、お互いが好きでいなければならないと思う。彼らは僕とそんな関係なんだ。そのうえ、彼らはたまたま卓越した才能を持つミュージシャンだからね。これ以上最高な条件はないってくらいだよ。特にGarrettと僕は仲が良くて、僕が参加していたTREMONTIというバンドで一緒にプレイしていたんだ。

-今作の制作には、いつごろから着手されていたのでしょうか?

もともとのスタートは、2013年かな。そのころから真剣に曲作りをするようになったんだけど、同時にこのアルバムの素材作りにも着手したんだ。そこからずっと、何か思いついてはアイディアを書き下ろし、っていうのを繰り返していた。2015年には部分的なレコーディングもしてみたんだけど、そこからVAN HALENのツアーが始まったから、一度中断せざるを得なかったんだ。ツアーが終わってから再び曲作りに取り掛かって、10~15曲くらい完成させた。それらをレコーディングもしたんだ。だから、録音されていた楽曲は山ほどあったんだよ。そして今回、アルバムを制作するにあたって、その中から数曲をピックアップして、楽曲を完成させていったんだ。

-パンデミックの影響でレコーディングとか難しかったですか? それとも自宅にスタジオがあったりしますか?

僕はホーム・スタジオがあってね。まさに今、インタビューを受けているこの部屋がそうなんだ。(※バックのとても大きい、機材がいっぱいあるスタジオを指して)ここは自分のための空間だから、アイディアが浮かんだらすぐにレコーディングに取りかかることができているんだよ。

-今作『Mammoth WVH』のコンセプトや、作品を通して表現したかったテーマについて教えてください。

アルバムを通しての決まったコンセプトは特になくて、いわゆるコンセプト・アルバムでもないんだ。どの楽曲にも異なったテーマがあって、それを深く掘り下げた内容になっている。だからリスナーのみんながそのときどんな状況にいるか、どんな考えをしているか、どんな気持ちを持っているかで、受け取る内容が変わってくるんじゃないかな、と思っているよ。

-今作は全体的に、キャッチーなメロディやポップな展開で親しみやすさがありつつも、ハードな楽曲やパワフルな演奏も魅力的で、時代や流行りに左右されない普遍的なロックが詰まっていると感じました。ソロでやるならこういった方向性にしようというのは、以前から考えられていたのでしょうか? それとも制作するなかで自然と決まっていったのでしょうか?

最初から"こういう方向性にしていこう"という、明確なヴィジョンがあったわけではないんだ。制作を進めていく過程の中で、自然とこういうかたちになっていったんだよ。ただリスナーのみんなにどうしても伝えたい、と思っていたのは、"良質なロック・ミュージック"。僕自身が個人的に、こんな曲を聴きたい、こんなアルバムに出会いたい、と思うような内容を詰め込んで、みんなに聴いてもらいたいと思ったんだ。ただこのアルバムは基本的には、自分のために作った作品、と言えるかな。今作は自分にどこまでできるのか、楽しんでやることができるのか、ってことを理解するために作ったアルバムだね。それでもし、リスナーのみんながこの作品を楽しんでくれたら、僕にとってそれは特典のような感じだな。