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INTERVIEW

THE DARK ELEMENT

2019.11.12UPDATE

2019年11月号掲載

THE DARK ELEMENT

Member:Anette Olzon(Vo) Jani Liimatainen(Gt)

Interviewer:山本 真由

-ミュージック・ビデオも公開されている表題曲「Songs The Night Sings」は、ドラマチックな展開とアップテンポでキャッチーなメロディに、ワクワクさせられるナンバーです。こういった楽曲は、シングルを作ろうと思って意識しているのでしょうか? それとも、アルバムのために様々な曲を書いているときに、アイディアのひとつとして浮かんでくるものなのでしょうか?

Jani:実際に座って"さぁ、シングルとミュージック・ビデオになる曲を書こう"なんて考えたことはないよ。ただ腰を下ろして、曲を書き始め、何が出てくるのかを見るだけだよ。時には出てきたのが「Songs The Night Sings」や、1stアルバムの「My Sweet Mystery」のような曲になることもあるし、まったく違ったものになることもある。もちろん曲作りに取り組んでいて、それが形になってくると、"あぁ、これはとてもキャッチーだ。シングルになるかも"と気づくことはあるけど、自発的にシングル向けの曲を書こうとすることはないね。

-パワフルで透明感もある、美しいAnetteの歌声の秘密はなんなのでしょうか? 特別なトレーニングやケアの方法があれば、教えてください。

Anette:親切な言葉をありがとう。私の声は自然なもので、ヴォーカルのトレーニングはそれほどやったことはないの。若い頃に何年かレッスンを受けたのと、音楽演劇学校に通っていたから、そのときにはかなりトレーニングをしたけど。NIGHTWISHでツアーしていた頃は、病気だったり、ヴォーカルの調子が悪いときに時々手伝ってくれるヴォーカル・コーチがいたわ。自分のヴォーカル・テクニックをどういうふうに使うのか、どうやって正しい呼吸をするのかを学ぶことは大切だと思うの。私にとってベルティング(※高音を裏声でない発声で声量を保って歌う歌唱法)がいつも使っているテクニックだから、それについて学ぶことは自分の声を失わないようにするために大切なんじゃないかなって。そして、確かにレッスンを受けることはいいことだけど、優れた先生に習うべき。クラシックやオペラを歌わないのであれば、ロックやポップの声をどう扱えばいいのかを理解している先生が必要だと思うわ。

-今作でも、歌えそうなくらいキャッチーでメロディアスなソロから、テクニカルな表現に驚かされるものまで、楽曲ごとに様々な表情を見せるJaniのギター・ソロは素晴らしかったです。今作のギター・プレイで特に意識したことは何かありますか?

Jani:最初に自問するのが、そもそもこの曲はソロが必要かということなんだよね。ソロが曲に何かをつけ加えることができると感じたら、それを取り入れるけれども、ソロを"強制している"と感じたらやらない。曲にソロがある場合、そのパートの上でジャムり始めて、何か自分の関心を引くものが出てくるまでやるんだ。それは時にはメロディアスなものだったり、時にはテクニカルなものだったりする。要は、曲に合うかどうかということで、最終的にはそれ以外は問題ではないんだ。

-ご自身では、今作を制作するにあたって何か苦労した点などはありますか?

Jani:スケジュールが最終的に非常にタイトになった以外は、特に問題はなかったよ。Anetteはどうだか知らないけどね(笑)。

-今後は、リリース・ライヴ等も控えていますが、実際にオーディエンスの前で新曲を披露するにあたって、どんなことを期待していますか? また、ライヴで演奏するのに楽しみな楽曲はありますか?

Jani:みんなと一緒にまたライヴをやるのをとにかく楽しみにしているよ。新しい曲については、どの曲がライヴ向きで、どの曲がそうじゃないのかを試してみるだけだ。少なくとも「The Pallbearer Walks Alone」はライヴでとても楽しくなると思うよ!

-今作は日本先行リリースで、日本のファンにとっては嬉しい限りですが、こういったリリース・スケジュールになったのは、なぜでしょうか?

Jani:俺たちは、実際には何もしていないんだ。レーベルがスケジュールを決めたんだよ(笑)。

-また、日本盤にはボーナス・トラックも収録予定ですね。ボーナス・トラックは「You Will Learn」のピアノ・アレンジで、アルバムのラストに聴くと感動的な素晴らしい内容になっていますが、もともとアルバムに入る予定はなかったものなのでしょうか?

Jani:俺たちはボーナス・トラックとして、アコースティック・バージョンをやらないといけなかったから、あの曲がうまくいくと思ったんだ。バラードとして演奏したときにメロディがとても美しいからね。それで実際にボーナス・バージョンを録音してみたら、"すごい、これはメタル・バージョンよりいいじゃないか!"って感じたから、しばらくこれを入れ換えて、アコースティック・バージョンをアルバムに入れて、メタル・バージョンをボーナス・トラックにすることも考えたんだけど、最終的にはアルバムの曲から曲への自然な流れが乱れると考えてやめたんだ。

-最後に、新作と再来日を楽しみにしている日本のファンへメッセージをお願いします。

Jani:2001年にSONATA ARCTICAで日本に行ってから、日本のファンはお気に入りのひとつなんだ。この新譜を楽しんで、俺たちが新曲をライヴで演奏しにまた日本に行けることを願っていてほしい。どうもありがとう。最高でいてくれ!