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INTERVIEW

Grudge Against Personality

2019.06.07UPDATE

2019年06月号掲載

Grudge Against Personality

Member:Nao(Vo) Lisa(Ba/Vo) Nishiva(Gt) Sho(Gt) Kuro(Dr)

Interviewer:オザキ ケイト

"シアトリカル・オルタナティヴ・メタル"と聞いてあなたはどのような音楽を想像するだろうか。昨年11月のメンバー脱退から沈黙を守っていた"シアトリカル・オルタナティヴ・メタル・バンド"Grudge Against Personalityが新ギタリスト、Shoを迎え再始動! "シアトリカル・オルタナティヴ・メタル"というワードをヒントにメンバーのバックボーンをひもとくと、とある共通点があることがわかった。そんな彼らの音楽性の正体を探ると同時に、彼らの音楽のすべてが詰まっていると表現された、約2年ぶりのリリースとなる『The Monster』についても話を訊いた。

-激ロック初登場ということですが、結成自体は10年以上前になりますよね?

Nishiva:結成自体は2007年で、もともとは4人編成で大阪に拠点を置いて活動していたのですが、2013年に拠点を東京に移しました。そのなかで活動を続けられないメンバーが出てきて、縁もゆかりもない東京でメンバーを探し、何度かのメンバー・チェンジを経てツイン・ヴォーカル編成に落ち着き、今に至ります。なのでオリジナル・メンバーで残っているのは僕だけになりますね。

-スクリームとクリーンのパートを分担した男女ツイン・ヴォーカル編成というのが、他のバンドにはないGAP(Grudge Against Personality)の強みだと感じます。

Nishiva:当初は男性のヴォーカリストふたりによるツイン・ヴォーカルだったんですが、そのうちのひとりが脱退することになり、新しいヴォーカルを入れるプランやヴォーカルをひとりに戻すプランがあるなかで、ヴォーカルの経験があった当時のベースが"じゃあ私が歌うよ"と立候補したことで、現在の男女ツイン・ヴォーカル編成となりました。

-Lisaさんもその流れを汲んでベース・ヴォーカルをされていますが、ヴォーカルの経験はあったのでしょうか?

Lisa:このバンドに加入するまで、ヴォーカルとまでは言わなくてもコーラスはやっていて、そのためにボイトレには通っていました。

-では、歌うことにはあまり抵抗なく、すんなりと?

Lisa:メインで歌うのは初めてだったので、最初は不安がありました。

-そして、2019年4月に新メンバーであるShoさんが加入されました。

Nao:前のギターが脱退するタイミングでメンバーを探し始めて、なかなか声が掛からないなかでこちらからアプローチしたのがSho君でした。

Nishiva:メタルと言っても様々で、私服でメタルをやるようなバンドもいれば、僕たちみたいにメイクをしてメタルをやるバンドもいるので、GAPに合うギタリストって少ないんですよ。

Nao:そんななかSho君に声を掛けたら、興味を持って曲を送ったらすぐに完コピしてくれて、やる気もすごく感じられたので、"よろしくお願いします"と。

-Shoさんはそのときのことを覚えていますか?

Sho:声を掛けてもらって、音源を貰って聴いたときに"こんなかっこいいバンドでやれるのか!"って思ったし、思い描いていた僕の理想というか、こういう音楽がやりたいというイメージにドンピシャだったので、絶対に入りたいと感じたのを覚えています。

-そんなShoさんの理想でもあるGAPの音楽は、"シアトリカル・オルタナティヴ・メタル"と表現されています。

Nao:メンバー各々が様々な音楽に影響を受けているなかで、僕たちの音楽はインダストリアル、デス・メタル、メタルコア、ゴシック・メタルなどの要素を内包しつつも、そのどれかひとつには当てはまらない音楽であると自負しています。さらに僕たちは、MARILYN MANSONやROB ZOMBIEみたいにライヴをショーのように視覚的にも演出して、エンターテイメントとして見せたいと思っていることから、僕が"シアトリカル"というワードを提案し、"シアトリカル・オルタナティヴ・メタル"を掲げて活動するようになりました。

-メンバーのみなさんはどのような音楽に影響を受けてきましたか?

Nao:僕はポップスからメロコア、メタルとだんだん激しくなっていったタイプでした。そんななか、高校生時代のニューメタル全盛期の頃に海外に住んでた姉に薦められて聴いたSLIPKNOTが、衝撃的でとてつもなく影響を受けました。なのでKORNやLINKIN PARKやDEFTONESの世代はめちゃくちゃ聴いたし、バンドを始めたきっかけですね。

Nishiva:僕は普段から洋楽が流れているような家庭で育ったので、小さいときから邦楽よりは洋楽に触れる機会が多かったんですが、ロックに目覚めてギターを始めるきっかけになったのはGLAYのHISASHIさんでした。そこからロックを聴き漁っていた時期に出会ったのがSLIPKNOTで、"これがメタルか!"とメタルにハマっていきました。そして、僕が作曲するうえでの影響という面では、Devin Townsend(STRAPPING YOUNG LAD etc)とKORNは欠かせないですね。

-GAPのシアトリカルな魅せ方はSLIPKNOTの影響もありそうですね。

Nishiva:それは大いにあると思います。

Sho:僕は音楽の入りがB'zで、ギターを始めたのも松本(孝弘)さんの影響でした。そこからB'zのルーツを遡るようにLAメタルを聴き込んで、さらにCHILDREN OF BODOMでより激しい音楽に出会い、そこからSLIPKNOTや、日本のバンドだとDIR EN GREYにも影響を受けました。

Lisa:私も聴き始めたのはB'zで、バンドをやろうと思ったきっかけはL'Arc~en~Cielでした。そのときはドラムをやっていたんですけど、大学の先輩がコピーしていたTHE MAD CAPSULE MARKETSに衝撃を受けて、上田剛士(TAKESHI UEDA)さんモデルのベースを買ったのをきっかけに、ベースに転向しました。

Kuro:小さいときからピアノを習っていて、音楽が身近にある環境で育ちました。中学生のときにテレビで観たL'Arc~en~Cielをきっかけにバンドにハマり、ルーツを探るようにMARILYN MANSONやNINE INCH NAILSやTHE CUREを聴くようになったんです。楽器はヴォーカル、ギター、ベースと挫折を繰り返して最終的にドラムに落ち着き、大学の軽音部の部長がドラマーでメタラーだったこともあり、ドラムもメタルも教えてもらって、そこからはメタルにどっぷりでした。

-SLIPKNOTの名前が挙がるのはもちろんのこと、意外にもB'zやL'Arc~en~Cielの名前も挙がり、GAPが激しさだけでなくメロディを大事にしているところは、"シアトリカル・オルタナティヴ・メタル"という音楽性の正体に繋がっているのかなと感じました。

Nao:それはあるかもしれないですね。