INTERVIEW
SPLASH
2017.10.11UPDATE
2017年10月号掲載
Member:荒金 良介
Interviewer:KOIKE(Vo) Kenta(Gt) TAKA→C(Ba) Syu(Dr)
-ほんとにメジャーな音楽が好きなんですね。
KOIKE:それからヒップホップにハマッて、EMINEMがすごく流行ったんですよ。日本のZeebraも聴いて、自分でもリリックを書いてました。映画"8 Mile"の影響で、先生に対する不満とかを韻を踏んで書いて。TAKA→CからSNAIL RAMPのCDを渡されて、当時はえぐいぐらい聴いてました。今でもギター・ソロは歌えますからね。外国語の専門学校に通っていたんで、SNAIL RAMPの歌詞をなんとなく訳していたら、アホなことばっかり歌ってて。"俺の回転寿司の皿がこねぇ"みたいな。
一同:ははははは(笑)。
KOIKE:あっ、こんなのありなんだって。言ってることはバカなのに、英語詞だとかっこ良く聴こえるから。それにも惹かれました。
-音楽的にはスカ・パンクをど真ん中に据えたサウンドではないですよね。どちらかといえば、スカ・パンクも要素のひとつみたいな。
TAKA→C:175Rも最初はスカ・パンクとジャンル分けされていたように、自分たちも万人に聴いてもらいたい気持ちが強くて。ウチらもデビュー当時はスカ・ポップと言われていたけど、自分たちはスカ・パンクという旗を掲げようと。
-スカ・ポップとは線引きしたい?
TAKA→C:線引きまでとは言わないけど、なよなよしてると思われたら嫌だなと。間口を広める意味でポップさは追求しているけど、柔らかい音楽とは思われたくなくて。
-SPLASHはポップ・パンク、ミクスチャーっぽいテイストもありますもんね。今作を作るうえで考えたことは?
KOIKE:王道スカ・パンクと謳ってるけど、ミクスチャーをやってる感覚ですね。SPLASHなりのスカ・パンクを体現したくて。思いっきりスカ・パンクの曲も入れてるつもりだから。
-「SWEET KISS」は裏打ちのリズムを入れてますもんね。それ以外は多彩な曲調が揃ってます。
KOIKE:スカ・パンクという言葉を自分たちの中ではそこまでガチガチにとらえてなくて。でも、僕たちはスカ・パンク・バンドでありたいなと思ってます。前作で裏打ちにラップを入れてみたけど、今回は裏打ちなしでラップをやってますからね(笑)。
-「B.M.A」はそうですね。
KOIKE:はい、SPLASHらしさをどんどん出したいから、無理せずに、いろんな振れ幅を持たせられたらいいなと。
TAKA→C:柱にスカ・パンクはあるけど、自分たちでは唯一無二のことをやってるつもりなので。いい意味で今回は苦悩した作品なんですよ。
-そうなんですか。聴くぶんにはファンな空気に溢れてますが。
Kenta:結果はそうなんですけど、生みの苦しみがあって。
TAKA→C:レコーディングぎりぎりまで悩みましたからね。自分たちが曲に課したハードルを客観視したときに、最初にできた曲たちは越えてなくて、4曲ぐらいボツにしました。それから生み出したのが今回の曲なんですよ。やりたいことをより詰め込めたと思います。
Kenta:全員が納得しないと、先に進めないバンドなんですよ。サビひとつとっても、もっとほかにあるんじゃないの? って。最後の最後まで諦めずにやったから、改めてメンバーを尊敬しましたね。
-特にこだわったポイントは?
KOIKE:自分たちが聴いて、好きか嫌いかですね。いい曲はメンバー間で盛り上がるから。これいいじゃん! って、そこは感覚ですけどね。今回の6曲は全部いいね! と自信を持って言えるものばかりです。いい曲なのは前提で、かっこいいでしょ、これ! って。
TAKA→C:洋楽を聴いたときに、歌詞はわからないのに、メロディだけでグッときたり、明るくなったり、悲しくなったりするじゃないですか。自分たちの音楽は歌詞にしても、メロディにしても、聴いた人の気持ちを揺さぶりたいなと。昨今、ここまでポジティヴに背中を押せるバンドはいないんじゃないかと思って。昔は聴くと心がスコーン! と明るくなるようなバンドがいたから、自分たちもそういう存在になりたいなと。
-「B.M.A」はまさにそういう曲ですね。NEW FOUND GLORY、SUM 41あたりに通じる音色だなと思いました。
Kenta:そうですね、ZEBRAHEADとかミクスチャーの雰囲気もあるけど、メロディは突き抜けてますからね。「B.M.A」は今回の中でもギリギリに完成した曲で、最後は転がるようにできて、めっちゃいいじゃん! って(笑)。
-「B.M.A」の歌詞を読むと、これ"Band Man's Anthem"の略なんですね(笑)。
KOIKE:SNAIL RAMPの「B・M・W」とか、あのイメージですね。それとREAL REACHとまったく同じ歌詞を入れたところもあるんですよ。本当に仲が良かったし、バンドマンのいろはを教わった先輩なので、"あの歌詞入れていいですか?"って聞いて。聴いた人が気づいてくれたらいいなと。