INTERVIEW
jealkb
2017.07.13UPDATE
2017年07月号掲載
Member:haderu(Vo) ediee(Gt) sapoto(Gt) dunch(Ba) elsa(Dr) hideki(Agitator)
Interviewer:吉羽 さおり
-タイトルや歌詞にある"Packya Ma Lad"というのは、童謡の「クラリネットをこわしちゃった」のフレーズですよね?
haderu:そうです。その"パキャマラド"というフレーズがずっと気になっていたので。オマージュというか、こうやって昔の曲の歌詞をそのまま持ってきたりするんですよ。「try and error」でも、"にっちもさっちもどうにもブルドッグ"をチワワに変えていたりとか、そういう遊びがあります。
elsa:そういう意味では、ギターも遊びがあるんですよね。(Eric)Clapton先生が出てきたりして(笑)。
sapoto:「Layla」弾いたろうとね(笑)。イントロがね、CREAMの「Sunshine Of Your Love」っぽいなと思って、じゃあ「Layla」かなと。
elsa:あれ以上やったら怒られそうだよね。
-そういうネタで、音楽ファンの心もくすぐれるような仕掛けが。
sapoto:ちなみに「Reverse Bonito」のギター・ソロでは、「スシ食いねェ!」(シブがき隊)とか「おさかな天国」、ソーラン節とかを入れてるんですよ。
elsa:カツオにかけて、全部魚で。
sapoto:誰か気づいて! っていう。誰も気づいてくれないんだよな(笑)。
"Act2"になって、夢に向かっていろんなことを仕掛けて、巻き込んで進んでいくんだっていうのが示せているかな
-そしてタイトル曲である「IDENTITY」(Track.10)。これはまっすぐに歌を聞かせようというロック・チューンですね。
sapoto:この曲はなかなか曲が上がらなくて。
elsa:難しいんですよ、リード曲の大切さというか。しかも「reboot」を超えていきたいというところで、だいぶ葛藤があったんです。歌詞がめちゃくちゃいいですよね、すごくストレートに伝えていて。
haderu:歌詞的にもようやく見つけたところでもあるので、大事に育てつつ。新しい基地になるといいなと。
-ちゃんと今のバンドの精神を書いている曲だなと思います。アルバムのタイトル曲としてもドラマがある内容だと思いますが、最後にこの曲ではなく、「Water Color」(Track.11)を持ってきたのは。
sapoto:「Water Color」のエンディング感もあって、これは置きどころが最後しかないなというのもあったんですけど。
elsa:最後フェードアウトすることも考えたんだけどね。
sapoto:ただ、いいギター・ソロが弾けちゃったんですよねぇ。
-たしかに、このアウトロ部分でこの先もドラマが続いていくような感じですね。
elsa:「Water Color」が最後にあることで、このアルバムが締まると思うんですよね。「IDENTITY」じゃなくて、あえてこの曲でというのが重要かなと思ってます。
haderu:これはsapotoが中学生のときに作った曲なんですって。レコーディングが終わったあとに、みんなその事実を聞いたんですけど(笑)。
sapoto:締め切りを遅らせられなかったので、引き出しから引っ張り出してきて(笑)。アルバムを作る前に、バラードを入れる/入れない問題があったんです。入れるなら、でっかいパワー・バラードにした方がいいよねって話はしていたんですよね。力強くもロック感のあるバラードを描きたいというのがあったから、引っ張り出してきたんです。これ、ずっとやりたかったんですよ。haderuさんの声にも合うだろうし。
elsa:sapotoの曲は今回完全に新しい風として入ってきて、新しい発見だしね。
-"IDENTITY"というタイトル然り、すごく力が入ったアルバムとなって、このAct2として出発した理由や意志が明快になりました。今回は、アルバムのリリースよりもだいぶ前から"jealkb TOUR 2017 IDENTITY"という名でツアーがスタートしていますが、これはもともと先にツアーを組んでやっていこうと?
haderu:そうです、"IDENTITY"というツアー・タイトルを先に出していて、"なんでIDENTITYなんだろう?"って思ってもらえたらと。ちゃんと理由があって、それがアルバムに繋がるんだとか。最近、ファンクラブも新しく動き始めたんですけど、それが"jeal&..."という、"&"が入っていて、今回の1曲目の「&alive」とも繋がっていたり。Act2になって、夢に向かってjealkbがいろんなことを仕掛けて、いろいろ巻き込んで進んでいくんだっていうのが、示せているかなと思いますね。