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INTERVIEW

touch my secret

2016.02.18UPDATE

2016年02月号掲載

touch my secret

Member:Anne(Vo/Gt) Chloe(Ba/Cho) Louie(Dr)

Interviewer:荒金 良介

-まずは歌詞とメロディが引き立つアレンジを心がけたと。

Anne:ギターをもっと弾きたい気持ちもあるけど(笑)。まずは歌詞のメッセージを届けようと。まだ音だけで表現しきれるだけのスキルがないから、歌詞で自分の感情を伝えようと思う部分があるのかもしれない。それがこのアルバムには強く出てますね。

Chloe:自分たちの思いを含めて、歌詞に書いてくれてますからね。ライヴでもそういう気持ちを踏まえてやってます。

-全体的には王道のロック・サウンドという印象で、いい意味でルーツが見えないところもありますね。

Anne:前身バンドでは好き放題にやってルーツを前面に出していたけど、松隈さんのチームと一緒にやる際に、自分たちのルーツをゼロに戻そうと。ポップでメロディアスな聴きやすさと、自分たちらしさをいかに混ぜられるかなと。だから、いい感じで混ざり合ったんじゃないかと思います。王道且つポップで聴きやすい――最初のアルバムだし、より多くの人に聴いて欲しいですからね。王道でポップというのは私たちにとっての課題でもあると思うので勉強にもなりました。

-自分たち的に新たな挑戦をしたところは?

Anne:同期を使っているんですけど、それは3人とも初めての経験ですね。今までは3ピースだからこそ"シンプルでいいじゃん"と思っていたんですよ。でも同期を入れることで、いろんな人の耳を引くのかなと。ハード・ロック好きな人にしか伝わらない音楽をやっていた時期もありましたからね。同期を入れることで、同世代というか、10~20代の方たちにも届きやすくなったのかなと。

Chloe:新しい道が開けた感じはしますね。今は同期を使ってるバンドも多いじゃないですか。そういう音楽を聴いてる人にも伝わるかなと。まだまだ勉強したいと思います。

-アルバム・トータルの流れもいいですね。曲順に関して考えたことは?

Anne:自分たちで聴いて、これが1番いいかなと。「music」(Track.1)はライヴでも1曲目にやっているんですよ。歌詞にも始まりという意味を込めています。それで最後が"start"という曲名だけど、それはスタートした先の風景を描いたものなんですよ。ライヴでもあえて「start」(Track.12)は最後にやってます。"これが全部じゃない"という意味を込めて。

-"また、ここからスタートするんだ"という気持ちを込めていると。「music」はヘヴィなギターとメロディアスな要素を1曲の中に封じ込めたtouch my secretらしさを凝縮したナンバーであり、Track.3「like a paradise」の冒頭の歌い出しは鬼束ちひろあたりにも通じる柔らかな歌声を披露してますね。どちらもMVになってる楽曲ですけど、ヘヴィさと優しさの両面を見せていきたい気持ちはありますか?

Anne:ああ、そうですね。強がってるところもあるけど、まだ子供というか、若者の弱さも持ってるし。それを隠して強がってるけど、曲では繊細な部分も正直に出していきたいですからね。

-弱さも武器にできたら無敵ですよね。それでTrack.6「say my name」はヴォーカル/コーラス・ワークが映えた曲調で、フロント2人が女性という色合いが強く出てますね。

Anne:これは初期の曲なんですよ。私だけじゃなく、Chloeにも前に出て欲しかったんです。歌詞も等身大の内容だし、"あなたも歌わなきゃダメでしょ"って(笑)。

Chloe:これは本当に結構なチャレンジでした、私は歌うベーシストではないので。でもいきなり歌えと言われたから、やるしかないなって(笑)。

-ははは。そして、Track.9「revenge」は今作の中でも異色でシアトリカルなムードを感じます。

Anne:さっきも言ったけど、ナメられないためには音で勝つしかないから。サビで"輝きで悔しさ燃やす時が来た"と書いているんですけど。自分たちらしく輝いていれば、何か言ってくる奴がいても、どうでもよくなるから。そういうものに惑わされずにやろうと。だから、自分たちに対して歌ってます。

Chloe:"復讐"ってすごい言葉だなと思うけど、ライヴでもメンバーの気持ちをひとつにまとめてくれる曲ですね。

-Track.11「オレンジ」はアコギでも成立するようなメロディの立った曲調ですね。

Anne:それは高校卒業するタイミングで作ったもので、最初は卒業ソングのつもりで作ったんです。でも出会いや別れ、感謝とか、そういうものは色褪せないテーマだと思うからすごく大事な曲ですね。それをこのバンドでプレイできてよかったです。シンプルだけど、1番難しい曲かもしれない。

-わかりました。では、最後に今後の展望を聞かせてください。

Anne:この1年の勢いを止めずにさらに勢いをつけて、気づいたら"もうこんなところにいるの?" と思うくらい突っ走りたい。今何ができるかを考えて、目の前のことを確実にやっていきたいですね。

Louie:マキシマム ザ ホルモンやSiMなども好きなので、そういう人たちといつか対バンしたいし、3人のカタマリ感をさらに突き詰めて、"やっぱりtouch my secretだよね!"って言われたい。他の人にマネできない自分たちのグルーヴ感を固めたいですね。

Chloe:個人としては男の人に負けないベーシストになりたいので、自分を追求して、このバンド自体も自分が引っ張れるぐらいになりたいです。対バンしたいバンドさんもたくさんいるので、まずは上に行きたいですね。