INTERVIEW
ENDZWECK
2015.12.09UPDATE
2015年12月号掲載
Member:Takashi Uesugi(Vo) Hirohisa Yamaguchi(Gt) Akifumi Mochizuki(Dr)
Interviewer:荒金 良介
-メンバーそれぞれのやりたいことを詰め込んで?
Mochizuki:ある程度何をやっても大丈夫みたいな安心感はありますね。
Yamaguchi:ギターに関しては前の作品を振り返って、ENDZWECKらしいフレーズを活かしつつ、どうやって新しいものを作れるかなと。他のバンドのマネにならずに、自分たちらしさは入れられたと思います。ENDZWECK王道のコード進行を取り入れたり、自分たちの中にあるストップ&ゴーの絶妙な感覚も思い返しました。
Uesugi:ENDZWECKっぽさは何だろう、みたいな話し合いはしましたね。"僕らのことを好きな人たちは、こういう音だよね"というイメージがそれぞれあると思うんですよ。それを裏切りたくないし、かといって新しいものも作りたい。それを考えながら曲を作りました。
Yamaguchi:葛藤はあったけど、バンドを長年続けていく中で、そのバンドらしさがあるのは素晴らしいことだなと。
Uesugi:『THE GRAPES OF WRATH』(2006年リリースの1stフル・アルバム)をリリースしたときに、今までと違うコードを使ったんですよ。あそこから第2段階に入ったのかなと。あのときに全員で曲を作りましたからね。そのあとに出した『THE NAKED AND THE DEAD』(2007年リリースの3rdミニ・アルバム)は詰め込みすぎたのかなと。
Yamaguchi:そこで広げた幅も今に繋がっているんだよね。
Uesugi:そう、あのときに広げなかったらこの形にはならないからね。幹を太くしながら、枝は生やすという。今回の作品でそれができました。
-なるほど。
Yamaguchi:あと、今回はわざとハウリングを入れたんですよ。
Uesugi:今回はとにかくハウらせたかったんですよ(笑)。
Yamaguchi:普通、キメでは音を止めなきゃいけないけど、あえて入れてますからね。ハウリングだけでいろんな種類を録りました。ハウリングこそハードコアだなと。僕はライヴ前のハウリングだけで興奮しちゃうんですよ。昔やっていたバンドでもハウリングで横モッシュさせることを目指してました(笑)。STATE CRAFTのギターがメタル・ゾーンでピーピー言ってるけど、それがもうかっこよくて。
Uesugi:今回の作品はここにハウリングを入れようと考えるのが楽しくて。もうハウリを聴いて欲しい。
Yamaguchi:そこはポイントだね。
-あと、今回は内外のベテラン/若手のハードコア・バンドがゲスト・ヴォーカルで多数参加してますよね。そこも作品の大きな売りになってると思います。
Uesugi:そこも7インチと一緒で、やりたいことをやろうと。好きな人たちを巻き込みたかったんですよね。FACTと幕張メッセでライヴ("ROCK-O-RAMA")をやったときに、彼らはチームでバンドを盛り上げていると感じたんですよ。ENDZWECKは今までメンバーだけでやっていたなと。もっとチームとして周りと一緒にコラボしながら、バンドを機能させたいなと。そのひとつがゲスト・ヴォーカルというアイディアにも繋がったんですよ。
-そして、今作のレコ発ツアー初日は10年ぶりにワンマンを行うそうですね?
Yamaguchi:ちゃんとレコ発と謳ってやりたかったんですよ。
Mochizuki:いいアルバムができたこともあり、そのレコ発の最初はワンマンがいいかなと。今まで僕らはレコ発ツアーをやったことがないんですよ。
-それも珍しいですよね。
Uesugi:僕らは他の人たちが当然のようにやってることを意外とやってないんですよ。
Mochizuki:ゲスト・ヴォーカルもそうだしね。そのへんも等身大だったんですよ。そこまで目が向かなくて......。
Uesugi:周りに恵まれていたから、当時からライヴのお誘いが多くて。全部のお誘いを受けていたから、さらに自分たちのツアーまで組めなかったんですよね。ある意味、人任せだったのかなと。こちらから意図を持って作戦を練ったり、どう見えるかを考えることは相当少なかったかもしれない。
-結成18年目を迎えて、ここからバンド主導で動こうと?
Mochizuki:そろそろやるかって(笑)。
Uesugi:人間でも18歳だと、それから人生を考えますからね。