INTERVIEW
UROBOROS
2015.09.08UPDATE
2015年09月号掲載
Member:黒瀬 圭亮(Composer/Manipulate) 上木 彩矢(Vo)
Interviewer:山口 智男
-上木さんは9月8日から始まる舞台"RENT"の準備と今回の制作が重なっていて大変だったんじゃないですか?
上木:ぶっちゃけホント、大変でした。3年間、楽してたわけではないんですけど、今が頑張りどきだなって自分に言い聞かせて、鞭を打ってるんですけど。でも、3年間、溜めてたパワーを放出できることがまずありがたいですね。もちろん、肉体的に大変なこともありましたよ。1日2曲録ることもあって、それがレコーディングの最終日だったんですけど、さすがに声もクラッシュしました。でも、できることはすべてやったという達成感はあります。
-曲調もあると思うんですけど、ソロのときよりも歌声がよりパワフルになりましたね?
上木:3年間、ミュージカルや舞台をやらせてもらったことが大きいのかもしれないです。自分の歌い方では通用しなかったこともあって、声を潰したこともあったんですよ。毎日、公演があるので、ベストと言えるクオリティで声を出し続けるテクニックを培うという意味では本当にいい経験をさせてもらったと思うし、そのおかげで本当にいい状態でこのバンドに入って、制作に入れたと思います。
-それを考えても、本当に運命の出会いだったわけですね。
上木:そうですね。見つけてくれてありがとう。 黒瀬:どういたしまして(笑)。やっぱり舞台を3年間やっていたせいか、歌を歌ううえでの表現力はかなり磨かれたんだと思います。特にバラードを歌うときの感情の込め方は、そこらのシンガーではできないんじゃないかな。それはレコーディングしているとき、生で聴いても思いましたけど、その感覚を作品になった状態でも残せる人って少ないと思います。マスタリングが終わってから聴き直したときも、すごいと思いました。今、目の前で聴いてるような感覚が音に宿ってるんですよ。
-作品全体のタイトルが"ANOTHER ARK"で、Track.1のタイトルは"ARK"。"ARK"という言葉が作品の世界観を象徴しているようですね?
黒瀬:"ANOTHER ARK"を直訳すると、"もうひとつの箱舟"になるんですけど、この作品を通して提示したかったのは、ラウドロックやヴィジュアル系のファンを今まで知らなかった世界に連れていく......もうひとつの音楽的志向に一緒に到達したいという想いなんです。その象徴として、箱舟をイメージしてみました。Track.1はその船出という意味で、"ARK"......"ANOTHER ARK"でもよかったんですけど、曲のタイトルはわかりやすいほうがいいと思い、"ARK"にしました。
-上木さんがフロントに立つことで幅広いリスナーにアピールできそうですね?
黒瀬:そう思ってます。メンツがメンツなので、男性ファンはヴィジュアル系、あるいはそれに近いラウドロックのリスナーになってしまうと思うんですけど、上木さんがフロントに立つことで......こういうバンドで凛とした女性シンガーがフロントに立つってあまりない。だから、もっと幅広いリスナーにアピールできると思ってます。
-ヴォーカルの魅力はもちろんキャラクターの魅力も多くの人を魅了できるんじゃないですか?
上木:魅了するよ(笑)。 黒瀬:お願いします(笑)。底抜けに明るいからね。 上木:(メンバーは)みんな暗いからね(笑)。 黒瀬:基本的にみんなダークな志向があるので、ちょっとおとなしめなんですよ。 上木:怒ってるのか怒ってないのかちょっとまだわからないところがあるよね。 黒瀬:みんな心の中ではすごく優しいんですよ。 上木:そうだよね。きっとそうなんだよね(笑)。
-当然、ライヴ活動も視野に入れているんですよね?
黒瀬:もちろん。こういうサウンドなので、ライヴをやらないと意味がない。今のところはまだ曲数が少ないので、ワンマン・ライヴができるだけの曲を早く作りたいんですけど、今回の6曲に関してはライヴという形でちゃんと表現したいので、ワンマンにこだわらず、できるだけ早い段階でライヴできるように進めているところです。
-ライヴで歌うのが楽しみなのでは?
上木:楽しみです。早くやろうよ。 黒瀬:ライヴでやったらさらに楽しいと思うんですよ。 上木:ついでに海外にも行こうよ! 黒瀬:海外行きたいですね。そうなんですよ、狙ってるシーンは国内だけではなくて、海外の人にも聴いてもらいたいという想いがあったうえで、歌詞も英語を交えてるんです。海外を視野に入れた活動ももちろん、今後していきたいと考えています。