INTERVIEW
WE ARE HARLOT
2015.04.01UPDATE
2015年04月号掲載
Member:Danny Worsnop(Vo)
Interviewer:米沢 彰
-たしかにロックンロールな響きのある名前ではありますが(笑)。
そうだね。
-ちなみにHARLOTがHARLOTS、複数形じゃなくて単数なのは何か意味があるんでしょうか。
最初は"HARLOT"だけのつもりだったけど、リーガルな問題があって、それで"WE ARE"を付けたんだ。"俺たち"って付けたら何か宣言みたいでいいと思ってね。
-ではこれから"HARLOT"がロックンロールを意味することになるんですね。
そうだね。俺たち売春婦(Harlot)じゃないし(笑)。ただの宇宙人だからね(笑)。まぁ、ロックンロールと同義語になるよ。
-バンド名を発表した際の周囲の反応はいかがでしたか?
うーん、バンド名自体には特に反応がなかったな。このバンドの原動力はいつだって、音楽や、俺たちのミュージシャンとしてのパーソナリティだからね。
-"HARLOT"はあなたたちらしいからということで特に気に留めなかったという感じだったのでしょうか。
うーん......。他人のことを代弁するのは難しいな。訊く相手が違うかも知れないね。
-たしかに。でも、名前より音楽性に最初から目を向けてもらえるのはいいことですよね。
そうだね。昔ながらの、ブルースに突き動かされたロックンロールが帰ってきたってことで、みんなエキサイトしてくれているみたいなんだ。
-80年代ごろのハードロック・バンドに通じる壮大なサウンドを基調としながらも、ブルージーなパートも垣間見えるなど、様々な音楽性が感じられます。この多様性はどこからきているとご自身では思いますか?
俺たちの音楽的なバックグラウンドが全員違うからってのはあるだろうね。俺はブルースが好きだし、AEROSMITHもTHE ROLLING STONESも聴いて育ってきたから、そっち系の影響が大きいね。Jeffはクラシック・ロックを聴いて育ってきたんだ。Brunoはモータウンものやジャズが好きだね。あとBrunoも聴いてきた音楽が違うから、リズムの感じ方やドラムのプレイがユニークだと思う。そういうのがみんな混ざって、他とは全然違う音楽ができるんだ。
-多様性がありながらも、全体としてはハードロック然としたエモーショナルなサウンドが貫かれていて、作品全体の一体感を感じました。サウンドの方向性や要素についてメンバー内で話し合ったり、イメージを統一したりしたことはありましたか?
いや、みんなで書き始めたら、自然にこんな感じになっていったんだ。4人でひとつの部屋に入った途端にコネクションが生まれたんだ。本当に美しい光景だったよ。その一部になれてすごく嬉しかった。俺にとっては本当にスペシャルなものなんだ。俺たちが一緒の部屋にいると、マジックが起こるんだなって思ったよ。
-話し合ってというより、自然に出てきた音なんですね。
そうだね。
-サウンドや構成の核はメンバーのどなたが主に作っているのですか?
俺とBrunoとJeffだね。3人とも音楽的で演奏もプロデュースもできるから、楽器もいろいろできるんだ。みんなで部屋に入って、そのとき思いついたものに合いそうな楽器をそれぞれ手に取るんだ。Jeffがドラムの前に座ることもあれば、俺がギターを手に取ることもある。Brunoがヴォーカルのメロディを思いついたりね。とても多様だし、何もかもが自由だから、とても楽しいよ。
-具体的な作曲のプロセスはどのように進められたのですか? それぞれがアイデアを持ち寄るというよりは、その場でいちから作るという感じだったのでしょうか。
そうだね。みんなでひとつの部屋に集まって、一緒に作り始める感じだったよ。全部のパートに全員が関わっているんだ。ドラムの部分はBrunoしか作らないとか、ヴォーカルは俺しか書かないとかじゃなくてね。
-なるほど、分業制ではないところに音の一体感があるのかも知れませんね。
そうだね。