INTERVIEW
THE FAMILY RUIN
2015.01.26UPDATE
2015年01月号掲載
Member:Dom White(Dr)
Interviewer:村岡 俊介(DJムラオカ)
-ASKING ALEXANDRIAと言えば、UKで大成功してるメタル・バンドです。そんなバンドのメンバーのBenから誘われたときは嬉しかったのではないでしょうか?
天にも昇るような気持ちだったよ! 何とか幸先いいスタートを切りたくて業界の人たちにずっと働きかけたり録音を送ったりしていたのにほとんどなしのつぶてだったのが、突然BenやASKING ALEXANDRIAの他のメンバーが俺たちのアルバムを大絶賛してくれるんだから。夢が叶ったような感じだったね。これ以上の幸せはないよ! 実際あまりに嬉しくて3日間もシャワーを浴びられなかったよ(笑)!
-さてあなたがたのデビュー・アルバム『Dearly Departed』ですが、本国では今年9月にリリースされていますね。リスナーやメディアからの評判はいかがですか?
信じられないほど素晴らしいよ! こんな好反応をもらえるとは全く思ってもみなかった。「Let's Go」がアメリカのラジオ局であるSirius Octaneで1位になったんだけど、それが全部俺の実家の居間で書いた曲だったなんて考えるだけでクレイジーだよ。
-"Dearly Departed"というアルバム・タイトルに込められた主旨を教えていただけますか?
『Dearly Departed』は「Where We Fall」の歌詞の一説なんだ。("Just one more night drinking like this I'll be the dearly departed" [あと一晩こんな風に飲んでいたら俺は大切な故人になることだろう])という部分だよ。このアルバムは、俺たちがKBB Recordsと契約したのと同時期に亡くなった俺の父親に捧げたものなんだ。父はこのバンドの可能性を大いに信じてくれていたからね。今の俺たちを見てもらえたらよかったのにと思うよ。
-このアルバムに収録されている楽曲はいつごろ制作されたものなのでしょうか?
最初はEP分の楽曲数だけを録音するつもりだったから、KBBと契約するまで1年くらい前にできた曲がいくつかある程度だった。あと8曲できるだけ早く欲しいと言われて、契約の翌週にはスタジオに戻ったよ。全員本業を休んで、次から次へと曲を書いていったんだ。時間が全然なかったから神経をすり減らしたけど、結果としてはうまくいったんじゃないかな! 曲によっては録音しながら書いたものなんだ。デモを書いて、俺がドラムの前に座って、みんなが"よし、このセクションをちょっといじってみてくれ。それを録音するから"なんて言ってね。クレイジーに聞こえるけど、アルバムのツアーに向けてリハーサルを始めるまで、1曲まるまる演奏したことがなかった曲もいくつかあったんだ!
-楽曲制作はどういったスタイルでバンド内では行われているのでしょうか?
デモは俺のノート・パソコンでドラムのサンプリング音を使って、完全にDIYスタイルで作るんだ! James Langley(Gt)やCraig Robinson(Gt/Vo)がギター・リフやコーラスを思いついたら、そのアイデアを1、2晩かけて検討して繋ぎ合わせる。それからJohnny Mennell(Vo)が歌詞を書き始めて、俺たちが次の曲をインストゥルメンタルで取り組み始めるんだ。流れるようなプロセスだよ。俺たちは曲を早く仕上げるのが好きなんだ。そうしたら自分たちにとって"新鮮でない"ものではない、すごくフレッシュなものになるからね。でも全員がギターからドラムス、歌詞、メロディに至るまで、曲作りに携われるようになっているんだ。
-あなたがたの音楽性ですが、メタルコア、メタル、ニュー・メタル、スクリーモなど様々な要素を絶妙にミックスしたものだと感じました。自分たちでTHE FAMILY RUINの音楽性を言葉で表していただいてもよろしいでしょうか?
俺たちが今までずっと大好きで聴いてきたものの組み合わせ。俺たちはKORN、LIMP BIZKIT、SLIPKNOTなんかを聴いて育ってきたから、ニュー・メタル・サウンドの血も流れているんだ。リフやグルーヴが好きだし、このバンドには幅広い音楽の嗜好がある。曲作りにはそれを全員のために活かすんだ。