INTERVIEW
Fated Lyeno
2014.05.14UPDATE
2014年05月号掲載
Member:BAN (Vo/Gt)
Interviewer:山口 智男
-『justice before the dawn』を作るにあたっては、まず、どんな作品にしたいと考えたのでしょうか?
Fated Lyenoの印象、1stでの印象とはまた違ったものにしたいと思いました。前作は明らかにジャジーな展開を楽曲に取り入れていましたが、今作は"自然にジャジーを"をコンセプトにしました。"メロコア?いや、違うのかな"そうリスナーの方々に感じてもらいたいと思い仕上げました。
-この4年の間の変化や進化はどんなところに表れている、と?
音楽性はやはり大きく変わったところがあると思います。各楽器が交差する部分は完全に計算しています。作品で言うと、前述したように自分のヴォーカルとして復活した声がこの作品では炸裂していると思います。Fated Lyenoの可能性がこの4年の試行錯誤で大幅に広がったと思っています。
-「blue...」では初めて日本語の歌詞に挑戦しているそうですね?なぜ日本語で歌ってみようと考えたのでしょうか?
自分自身、日本語で歌うことがバンドを始めてからほぼ皆無でした。日本語特有の直球さで自分の作るこの楽曲にどう歌詞が生きてくるか、自分自身興味がありました。実際に歌詞は直球でこの世の中に伝えたいものを詰め込んでいます。
-また、日本語の歌詞に挑戦したこと以外で新しい試みがありましたら教えてください。
ベースのSHIGEHISAも各所ヴォーカルとして入っていることでしょうか。ツイン・ヴォーカルの要素が増えたことで、楽曲がさらに引き立ちました。また、作曲現場ではパソコンの制作ソフトを使い、9割完成形まで持っていくことができました。完成形が見えることで、レコーディングの進み方はとてもスムーズでした。
-特にこだわって制作した曲を3曲ピックアップしていただき、楽曲の解説をしていただけますか?
まず今回、タイアップ曲となった2曲目の「the lost song」(関西テレビ"ミュージャック"5月度エンディング・テーマ)ですが、実は10代の時に作曲したものなんです。地元・和歌山ではとても評価が良く、また聴きたいと言われたことでFated Lyeno用に再アレンジをしました。3曲目の「black or dark」は多彩なドラム・フレーズに載せたメロディがとても印象深い曲だと思います。8曲目の「past is beyond recall」に関しては裏打ちを取り入れ、攻撃的な展開をしています。3曲目同様に展開の読めない感じはとても自分らしいと思います。
-熱度満点ながら高度なバンド・アンサンブルもさることながら、歌メロも大きな魅力ですね。歌メロを作る時はどんなことを意識していますか?また、R&Bの影響も感じられるのですが、実際には?
R&Bは大好きです。R&Bに関しては海外シンガーを主に好んで聴いています。また、R&Bを大きく取り入れたUNCHAINは尊敬しています。自分の作曲の手順としてドラムから始め、メロを最期に作り上げます。そして、メロを付ける時にはいつも何らかの景色を想像しながら載せていきます。要するに景色の見えない曲に関してはこの時点でボツとしています。
-新作のリリース後は5月30日の和歌山公演を皮切りにリリース・ツアーがスタートしますが、意気込みと、今後、どんなふうに活動していきたいか抱負を教えてください。
和歌山公演から各地方へ飛び回る予定となっています。まずは各地の皆さんに僕たちが復活したことをお知らせに回り、最後の9月15日下北沢SHELTERのONE MAN SHOWでは新生Fated Lyenoの集大成で演奏ができればと思います。そしてその後も速度を落とすことなく、次のステップへ向け激進していこうと思います。
-最後に激ロック読者にメッセージをお願いします。
今回は4年という期間が経ちましたが、僕たちFated Lyenoはこうしてまた帰ってくることができました。まだかまだかという声にやっと応えられたことを本当に嬉しく思っています。もちろん、ここからが始まりです。これから僕たちの激進していく様を1人の目撃者として是非応援していただけたらと思います。ありがとうございました。Fated Lyenoをよろしくお願いします。