INTERVIEW
the arounds
2013.12.10UPDATE
2013年12月号掲載
Member:ARA (Vo/Gt) TEKKO (Gt/Cho) SHINTARO (Ba/Cho) GENKI (Dr/Cho)
Interviewer:荒金 良介
-前作と今作の大きな違いは、ライヴの感覚がフィードバックされてると?
ARA:うん、そうですね。
-曲調もシンプルになってるし、ギター・リフのインパクトがでかいし、ビッグ・コーラスもふんだんに入ってますもんね。
ARA:そこはバンドでたくさんライヴをやったことが大きいですね。だから、前作よりもライヴがイメージしやすいと思う。
SHINTARO:ライヴでやれない曲はないもんね(笑)。
ARA:今回の作品でバンドとして次のステップに行きたくて。リスナーが聴いてる好きなバンドの中でトップでありたいんですよ。"the arounds?いいよね"って感覚よりも、"もう大好き!"と言ってくれるようなバンドになりたい。自分にもそういうバンドがいたりするし、そういう存在にthe aroundsはなりたくて。
-その考えは結成時からあったんですかそれともここ最近?
ARA:その感覚が出てきたのは、前作を出して徐々にですね。ライヴをやってきて、ライヴハウスの状況やお客さんの数とか、いろいろ見る中で、まだバンドが全然知られてないなと思って。もっといろんな人に知ってほしいし、いろんな人に聴いてもらいたい。わりと長いことバンドをやってるけど、日増しにそういう思いは強くなりました。
-ウィズマイの頃もそういう感覚はなかったんですか?
ARA:ありましたけど、一度解散したらリセットされるじゃないですか。以前は環境的にも恵まれていたし、それが解散して一度止まったときに陰に陰に考える時期があったんですよ。前作のときもそうだけど、もう周りが対等に見てくれないんじゃないかと思って。前作のときも、まだ本気でやってるよ!と知ってもらいたくて。
-今作は胸に奥に突き刺さってくるメロディが多いし、男臭さも増してますよね。あと、切ないんだけど、ポップ度も高まってますよね。
ARA:シンプルになったからじゃないですかね。とりわけポップさを意識したわけじゃないけど、やっぱりわかりやすい方がいいですからね。
SHINTARO:今回はいい曲が揃った作品だと思うし、ライヴでやっても楽しめると思います。
-口ずさめるメロディも多いですもんね。
ARA:ウィズマイのときによく言われたことだけど、聴けば聴くほどいいみたいなことをよく言われて。それはそれでいいんだけど、初見でバーンと来るわかりやすさは意識しました。難しいことはできないし、肌に合わないから(笑)。作り込んでプログレッシヴになるより、ストレートでパンク寄りのアプローチの方が好きですからね。そこは出てるんじゃないかな。
-それと今回の歌詞も暗いですねぇ。僕はそこも大好きなんですが。
ARA:意識してそうしてるわけじゃないんですけどね(笑)。結局、個人的な歌になるし、性格的にみんなで元気に行こうぜ!という歌詞が得意じゃなくて。そうなると、自分の中の陰の部分が出るのかなと。
SHINTARO:聴いた人の生活に照らし合わせて、私もこんな時があったなと思ってもらえたら。
-今作は暗さも深まっている反面、Track.8「A New Design For Life」では希望も感じられる内容になってます。前作は孤独の中で塞ぎ込んでいたとするなら、今回は悲しみや切なさを出発点にして、そこから踏み出して行こう!という意志を感じられました。
ARA:その曲はわりと古かったりするんですよ。それこそバンドを始めたときに書いたものなんですよ。歌詞の内容を含めて、自分の中でその曲ができたことはでかくて。
-というのは?
ARA:当時のメンタルが反映されていると思うけど、現状を何とかしたいという強い気持ちが込められているから。
-そうなんですね。で、GENKIさんは結成時からずっとARAさんと一緒にやってきたわけじゃないですか。
GENKI:(遅れて登場):俺はもともとウィズマイが大好きでしたからね。誘ってくれたときは嬉しかったし。今回の作品に関しては、the aroundsとしての勢いが出てると思います。「Over」はずっと温めていた曲で、初期の頃にあったものなんですよ。
ARA:「Over」は今回の並びの方が合うかなと思って。
-前半は勢いがあり、後半はちょっとテンポを落とした曲調で聴かせる。作品トータルの流れもすごくいいですね。では最後に今作のレコ発に対する意気込みをお願いします。
ARA:来年の1月11日からツアーが始まります。メンバーみんな忙しいので、半年間ゆっくり時間をかけて回ろうかなと。
GENKI:月に4、5本は回りますからね。
SHINTARO:ライヴ・バンドなので、みんなに楽しんでほしいですね。
ARA:まあ、自主なので自分たちで行けるところまで行きます。僕らのことを大好きになってください!