INTERVIEW
HEARTSOUNDS
2013.11.11UPDATE
2013年11月号掲載
Member:Ben Murray (Vo/Gt)
Interviewer:山本 真由
-ニュー・アルバム『Internal Eyes』の完成、おめでとうございます。3枚目のフル・アルバムということで、かなり成熟したサウンドになっていると思うのですが、ご自身での満足度はいかがですか?
ありがとう!この作品を作り上げることが出来て、僕らは誇りに思っているよ。僕らのサウンドにとって、これは1つの新たなステップだったと思うんだ。過去の作品に比べて、全体を通して完璧に仕上がっているよ。バンド・メンバーが友達として、ミュージシャンとして、より良い関係になったことがこれを可能にしたと思うんだ。
-アルバム全編にわたって、HEARTSOUNDSらしいスピード感のある真っ直ぐなメロディが貫かれていて、気持ちよく一気に聴くことが出来ました。制作自体は順調にできたのでしょうか?
スタジオに入る前に、大体1年ぐらいかけて新曲を書き始めたんだ。僕とLauraはスタジオに入る前に4、5ヶ月前には歌詞を書いていた。リフやメロディが先に出来上がっていたんだよね。今まで以上に長い時間を費やして準備したおかげで、レコーディングの前には完璧に準備されていて、自分たちが何を望んでいるかがよくわかっていたよ。
-オープニング・トラックの「A Total Separation Of Self」の力強いコーラスや、タイトル・トラック「Internal Eyes」の流れる様なリフも非常にカッコいいですが、個人的には、「Afterthoughts」の抒情的なメロディが、日本のファンに馴染みやすいかなと感じました。本国では、新曲のファンの反応はいかがですか?
ありがとう!そういってもらえると本当に嬉しいな。こちらでの反応はとても良くて、ファンのみんなから良いメッセージをたくさんもらっているよ。やっぱりみんなもTrack.1、3が好きで、あとはTrack.2も特に反応が良いんだ。後は最後の曲かな?僕ら全員も「Afterthoughts」が好きなんで、君が気に入ってくれたみたいで嬉しいな!あの曲は個人的な曲であり、感情が込められているんだ。だから、もし日本のみんなが共感してくれるのであれば、最高だよね。
-HEARTSOUNDSは、かつてBenとLauraが所属していたLIGHT THIS CITYのメロデス・サウンドからは想像もつかないような、ポップで明るいサウンドが印象的ですね。Lauraの歌い方もスクリームやグロウルから、伸び伸びしたクリーン・ヴォーカルになって、自然体になったように感じます。全く違ったジャンルのバンドとなったことで、2人にメンタル的な変化はあったのでしょうか?
僕らはおよそ6、7年活動を続けていたんだ。4枚アルバムをリリースし、たくさんの時間を費やした。あのバンドを始めた頃、僕らは若かったよ。辞めようと決断した時は、もうそこまでメタルに気持ちが向いていなかったんだよ。何か新しくて違うことをやってみたかったのさ。今でもメタルを聴くのは好きだよ!ほぼ毎日聴いているかも(笑)。でも、パンクを再び演奏し始めることは新鮮だった。僕もLauraもメタルやデス・メタルにハマる前はずっとパンクを聴いていたんだ。
-LIGHT THIS CITYのラスト・アルバムが日本でリリースされた際のインタビューでBenは、解散の原因となったのはデス・メタルを毎日演奏することに疲れたのと、当時のヘヴィ・メタル・シーンに相容れない部分があったためと言っていましたが、そういう意味ではパンク・シーンの方が居心地が良いということでしょうか?
それぞれのシーンは違っているよね。パンクのシーンはとてもオープンだし、僕らの音楽を受け入れてくれたし、たくさんにサポートを受けることが出来た。メタルのシーンにはたくさんのルールが存在しているんだよ。もしそれを守れないなら、なかなか受け入れてもらえない。ステージ上あるいは活動の仕方について、好みが凄く具体的なんだ。でもパンクのシーンはあまりそういった決まりごともなく、厳しく判断されることも少ない。自分たちなりに考えてやれるから良いんだよね!
-また、多くのメタル・バンドと違って自分たちはロック・スターを気取ったりはしない、とも言っていましたが……。
(笑)パンクであろうとメタルであろうとロック・スターはみんなエゴを持っているもんだよ。少なくとも僕らが一緒にやったメタル・バンドたちはみんな良い人だったよ。まあ、これに関しては個々の振る舞い方だよね。
-本作は、Benが立ち上げたレーベル、Creator-Destructor Recordsからのリリースですが、名門Epitaph Recordsを離れて自主レーベルを立ち上げたきっかけは何だったのでしょう?
Epitaphを離れたと言うよりは、自分のレーベルに移行したと言った方が正しいかな。元々1stアルバムはそこからリリースしたしね。新しいレーベルも探ってはみたんだけど、すべて自分たちでコントロールすることが最良だと思ったんだよ。大きなレーベルに所属していることで得られることも多いけど、僕らは今の状態を楽しんでいるよ!