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INTERVIEW

ADAM KILLS EVE

2013.08.20UPDATE

2013年08月号掲載

ADAM KILLS EVE

Member:Federico Bini (Vo)

Interviewer:吉羽 さおり

-「Maybe In Space」や、「Ms.Destruction」などは非常にパンチ力のある曲ですが、一方で「The Love-Life Beneath」の前半部分などは非常に美しい流れで、エレクトロとオーガニックなギター・サウンド、メロディとが絡んでいて印象的です。後半は劇的にラウドに変化していきますが、この曲はどういうアイデアがあったのでしょうか。

アルバムのストーリーを伝える上で、「The Love-Life Beneath」はとても重要な曲なんだ。この曲では"ロボット化した女の子"にはまだ体温が残されていることが表現されている。この曲ができたプロセスは、まずはじめに楽器隊だけで曲を作って、それから"機械から体温のある生活を再び思い出すこと"という歌詞をつけていったんだけど。リズムに合わせて詞を書いていったんだ。リズムは曲の基礎だと、僕は思ってる。曲中のテンポの変化は、機械的な部分と人間的な部分の衝突を表現してるんだよ。この曲のメロディで、君自身のさらなる世界観を想像してもらえたら嬉しく思うよ。

-「The Revised Hedgehog's Dilemma」もドラスティックに展開する曲ではありませんが、バンドとしてのサウンドスケープの広がりを感じますし、最後を飾る「The Completion System」も余韻のあるメロウな曲です。アルバムへ至るなかで、曲の表現方法として変わったところ、意識的に行なったことはありますか。

さっきも言ったように、曲作りのプロセスにこだわりが増えたね。EP制作中はスタジオに行ってはセッションして"このリフいいかも、どこかで使おう"って感じだった。今は、作品の全体像を見極めてから曲を作って、そして、スクリーモ/ハードコアの要素を織り交ぜていっている。「The Revised Hedgehog's Dilemma」の場合は、まず楽器隊を録音して、それからメロディと韻文をおこしていったんだ。ポップな構成と、もちろんスクリーモの要素を大事に、余分なものを極力切り落としていっているよ。

-これまでとは違うアルバムの制作のなかで大変だったことはありますか。

最も大変だったことは、コンセプト・アルバムということを意識すること。コンセプトから逸脱しないことが難しかったな。僕らのプロデューサーは、ハードコアの要素を忘れずに、キャッチーな曲作りに集中しろと言った。これを理解し作業に移すには時間がかかったけど、僕らは成し遂げたと思っているよ!

-では、完成した手ごたえとしてはいかがですか。

素晴らしい作品ができたと嬉しく思っている。僕らのリスナーはキャッチーなジャンルの音楽が好きな女の子から、ヘヴィ・メタルやメタルコア好きな女の子までいるんだ。みんな僕らの曲を口ずさんでくれるんだよ。僕らの曲は歌いやすいしね。曲によっては、モッシュやヘッド・バンギングがすごいんだけど。歌詞が大きな意味を持って、ストーリーを伝える。この2つは橋のようにつながっていて、この橋がうまく架かったアルバムは素晴らしい作品だと思う。今作は批評家からもリスナーからも、高い評価をもらっているよ。

-アルバム・ツアーも念頭にあると思いますが、これからの活動予定を教えて下さい。

じつは今、新しい作品に向けて曲作りをしているんだ。次はたぶんEPかな。もう1度コンセプト・アルバムを作ってみたいな。次作もキャッチーで攻撃的で、そして、新たな音楽的試みをプラスした、みんなに喜んでもらえるような作品を作るよ。あとは、今作を引っ提げてのツアーを来年にかけてやるよ。他には、ビデオを作ったり、カバーやアコースティックに挑戦したり......やりたいことはたくさんあるよね。

-日本でのライヴも期待しています。日本のファンへのメッセージをお願いします。

日本での僕らの作品のリリースについて、日本のたくさんのInterrupted Kidsたちが僕らのFacebookにコメントを寄せてくれてるんだ。すごく嬉しく思っているよ。僕らが日本のアニメや映画、ゲーム――ファイナル・ファンタジー・シリーズが最初にはまったゲームなんだ(笑)――が大好きなように、日本のみんなが僕らの音楽を気に入ってくれたらいいな。僕らの曲作りには日本の文化が影響していると思うんだ。日本の作品で僕らが育ったように、僕らの作品も日本のみんなにそう思ってもらえたら嬉しい。日本にもライヴをしに行きたいし、Facebookでみんなと意見交換をもっとしたいんだ。日本の文化についても話したいし。だからみんなメッセージ待っているよ!