MENU バンドTシャツ

激ロック | ラウドロック ポータルサイト

INTERVIEW

BREAKING ARROWS

2013.07.09UPDATE

2013年07月号掲載

BREAKING ARROWS

Member:DAITA (Gt)

Interviewer:荒金 良介

-全曲スムーズに進んだ感じですか?

そうですね。ヴォーカルのNikを活かすための楽曲も考えたし、当然彼のアイデアを聞きましたからね。あと、地元じゃないとわからないこともあるので、それはコミュニケーションを取りながら進めました。面白いんですけど、フレーズの中にベンド系のフレーズが多いんだなって。ギターで言うとピッキング・ハーモニクスよりもベンド、コードよりも単音リフだったり、それはメインに置きましたね。コードにすると、ヘヴィになり過ぎるから。それと東海岸、中部、西海岸だけでもメロディが違うらしくて。その3つの要素を1曲の中に入れたりして、それは刺激的でしたね。でかい国ならではだなって。メロディやサウンドのテイストもそうだけど、シンプルでストレートな音楽の中にそういうミクスチャー感も取り入れていく。それができるプロデューサーだから、良かったですね。

-メロディのグラデーションも楽しめると。

そうですね。基本的に歌の音楽だから、聴いた人が歌を口ずさめることを前提でやりましたね。僕は日本の文化で育っているから、わからない部分もあったけど、いろいろ発見がありました。日本人だったらこういうメロディだと、物足りないかもしれないけど、ワンセンテンスで持っていけるところが英語にはあるから。

-それでレコーディングはLAでやったんですか?

はい、全部そうですね。日本でやっていた作業もあるんですけど、基本的には向こうでやりましたね。ギター録りはMartiが一緒に仕事をやってるBUCKCHERRYのKeith Nelson(Gt)の家にあるスタジオでやって。彼はヴィンテージをいっぱい持っていたけど、僕はヴィンテージを使わないので、自分の機材でやりました。で、録っていた時期にちょうど震災が起きて、今回の日本盤ボーナス・トラックの曲はヴォーカルのオーディションのために作ったものなんですよ。日本でリリースすることが決まったときにMartiの意向もあって、日本用に収録することになって。

-「Never Stop Dreaming」ですよね。今作の楽曲と比べても、すごくポップで個人的には大好きです。

あっ、そうですか?良かったです(笑)。この曲だけ僕がプロデュースしてるんですよ。こういうメロディも歌えるヴォーカルを探さなきゃと思っていたから。これもバンドのカラーとして、ちょっと見せられたのは良かったですね。

-ちなみにレコーディングは、いつ頃から行っていたんですか?

2011年3月の頭からですね。そこから渡米してましたからね。

-不安はなかったですか?

ありましたね。それでチャリティ活動をやったり、SIAM SHADEもその年から期間限定で復活させましたからね。まあ、作品を作ることも僕の使命だし、その役割をちゃんと終わらせなきゃいけないという気持ちもあったので......そういう思いも詰まってます。「Never Stop Dreaming」はまさに日本への応援歌みたいな曲で、歌詞もそういう方向性で書いたので、時間を経ちましたけど、聴いてもらえたら嬉しいですね。

-なるほど。それで今作の中でも「Come Back Baby」、「Broken Mona Lisa」はブルージーな色合いが強く出てますよね。

そうですね。日本のバラードとはまた違って、向こうのコブシ感というか、それが出てるんじゃないですかね。また違うエッセンスを感じてもらえればいいなって。特に「Broken Mona Lisa」は僕がプログレ好きなので、ドラマティックな楽曲も1曲欲しかったんですよ。このアルバムに相応しい形で、そういう空気感の曲も作れたから、自分でも気に入ってます。

-「Broken Mona Lisa」は歌声は爽やかですが、ギターのリフはどこかBADLANDS時代のJake E.Leeを彷彿とさせる渋い音色で、そのギャップが面白かったです。

まあ、BADLANDSも通ってるし、Jake E.Leeは超リスペクトしてますからねぇ。これも一緒にジャムりながら、歌の良さを引き出すためにこういうフィーリングが必要だったんですよね。キャッチーなものをいっぱい作ろうと思っていたけど、違うエッセンスも欲しくなるので、そこはMartiにも理解してもらって。こういう曲があってもいいんじゃないかと(笑)。

-では、今後の予定はどうなってるんですか?

ライヴは定期的にやっているので、このリリースのタイミングで向こうに行ってやろうと思ってます。ただ、メンバーみんな忙しいので、スケジュールを合わせるのが大変なんですけどね(笑)。日本でも単体でライヴをやろうと思っているんですけど、僕の存在をそんなに知らない人たちに聴いてもらった方が先入観なく入ってもらえると思うから。フェスみたいな場がいいなと思っていたら、ちょうど今年のSUMMER SONICに出ることが決まったので、そこが初お披露目ライヴになりますね。

-今後もアメリカに行くことが増えそうですか?

そうですね。今年から向こうに拠点を移して、既に日本と半々ぐらいの生活になってるんですよ。そこでまた新しい出会いもあるし、創作活動にも影響するような環境だと思うので、ソロ活動を含めて、いろいろと変化は出てくるでしょうね。まだこのCDの反応がわからないので、地に足を着けて活動していきたいですね。