－シーンがない分、オンリー・ワンの強みがあると思うのですが、ご自身ではどう考えていますか？

元々それを狙っていたわけではなく、単純に曲を作ってて面白かったんですよね。自分の中では、シーケンスや同期を入れることこと自体がもの凄く新鮮だったというか。ただ、“踊れる、のれる、あがる音楽！”というだけの音楽にはなりたくなかったので、自分が担当しているメロディ、詩でさらに楽曲の表情を色付けしてオンリー・ワンになっていけたら、というのは凄く思います。

－音楽性の面で共感できるバンドがいましたら教えてください。

共感というとおこがましいので……トライアンパサンディを組んでから自分自身が聴く音楽も広がって、更に興味がわいているのはavengers in sci-fiさん、フジファブリックさん、KNOCK OUT MONKEYさん、グッドモーニングアメリカさん、MAN WITH A MISSIONさん。踊りたくなっちゃうっす。日本語はさらにスーッと入ってくる！というのも魅力！！

－一時代前のロック・シーンではデジタル・サウンドやエレクトロを導入することは何か特別なことであって聴いている側も肩肘張って聴いていたように思えるのですが、今の若い子はロックにダンス・ビートやエレクトロが入っていても、拒否感や忌避感が全くないように思えます。G-YUNさんのお昔からのファンの方々などからはどういった反応があるのでしょうか？

以前からのお客さんの反応としては、まず、“G-YUNがまたバンドを組んだ！”ってことに対しての反応の方が強いかもですね。1番感じる反応は、それを喜ん迎え入れてくれているってこと。実際に以前からライヴに足を運んでくれている子たちや楽曲を聴いた子たちの反応も、嬉しいことに、新たな楽曲スタイルも受け入れてくれているなぁと感じています。ちゃんとその楽曲の中にある”想い”も大事にしてくれているというか。

－今作を制作する上でコンセプトがありましたら教えてください。

コンゼプトは漠然としか持っていなかったのですが、それが“宇宙感”でした。広くて、深くて、キラキラしてて、暗くて、明るくて、不思議で、ワクワクして、見渡すことなんてできない、そんな宇宙のどこかにトライアンパサンドっていう星が存在して、その星に居る星人がバンドをしたら……みたいな。すいません、漠然としていて……。はい、ロマンチストです……。

－アルバム制作において“ここにこだわった”という点がありましたら教えてください。

“ポップさ”は絶対でした。今回はオケ先で作った曲が多かったんですが、ある程度完成されたオケにメロをのせていくのはわりと難しいんだけれど、オケがカッコいいのを前提に、そのカッコ良さを失わぬよう、メロディと詩でポップの化学反応が起きるように。だからメロディと詩は夜な夜な何度ものせては壊し……外しては戻し……って遊ばせました。で、最終的にどれが良いか解らなくなって、メンバーの清い耳で聴いてもらって”こっちでしょ！“って判断してもらうっていう感じもあったりでしたね。

－1曲ごとに歌詞、楽曲について簡単に解説をお願いできますか。

曲解説を書いていて思ったので先にお伝えしておきましょう！基本的に、歌詞を映像化して捉えてみてもらえたら面白いんではないかと思います。自分の歌詞の書き方がそうなんだなぁと、今改めて気付きました（笑）。

1. ROLLY-POP
ライヴハウスを歌った歌。まさにトラパの掲げる三角関係”I&YOU&MUSIC”も示されています。灼熱のダンスホールの中、音楽に酔いしれて一緒にハイテンションになっちゃいたい。

2. TRIAMPERSANDY
トライアンパサンディの自己紹介的な位置です。これから先、まだ知るはずもない未知なる物語をトライアンパサンディと冒険して見つけようじゃないかって。

3. バレットトレイン
テーマは？と聞かれたら“銀河を走る特急列車”。広い銀河の中で思い合う2人を描いたというか、簡単に言ってしまったら“銀河遠距離恋愛物語”になるのかな。

4. COME BACK A BOY
言葉遊びを楽しんだ曲ですね。一見断片的で？が浮かぶかもしれないけど、アニメーションが浮かんだそのままに歌詞を書いていきました。解読は想像にお任せします！！テーマは“フレッシュな愛”とでも言っておきましょう！

5. ア・ストーミー・ナイト
同じ部屋、同じ目線、いつもと何も変わらない日常だって、視点1つであたしの世界もあなたの世界も大きく変わるはずなのよ？その日常にはたくさんの宝が散りばめられていて、ただそれを見つけられないでいるのは……。誰のせいでもなく自分自身のせいなのに。

6. Do you spend happy for your life everyday?
このオケに対して意外かもしれないけど……あえて女の子目線での切ない詩を書きました。なぜなら、この楽曲のもつ冷静さやキリキリしたトゲ感、どうしようもなく破裂してしまいそうな展開は、いわゆる”未練”というものにピッタリだったからです。

7. ソレモネ
人が愛おしむものには命があって、永遠にみえるカタチあるものですら辿れば命あるものから発されたもの。そしたらさ、”当たり前”、”永遠”は本来ない。だからこそ、そこに在る今、逢いにいかなきゃ、迎えにいかなきゃ、拾いにいかなきゃ、表さなきゃ、届けなきゃ。逢いたい人は、逢えるうちに。聴きたい歌は、聴けるうちに。2コーラス目は自分の中で両親が浮かびます。

8. ラタタタ
この曲は、トライアンパサンディの初ライヴ、初ワンマン2012/12/7のSHELTERにて、コーラスを会場のみんなで生レコーディングしました！待ち望んだ週末がやってくるぜ！（単純にライヴって週末が多いから）っていう、とにかくワクワクワイワイみんなで楽しめる楽曲にしました。

9. She was tickled pink!!!
これも、ライヴの歌ですね。“She was tickled pink!!!”は“彼女はすこぶるご機嫌だぜ！”っていう意味なのだけれど、ライヴに来たからには日々のモヤモヤをぶっ飛ばしてしまうほど楽しんでもらいたいし、楽しませてあげたい。コーラスをみんなで笑顔で叫んじゃいたい1曲です。

10.▲+&
トライアンパサンディのオープニングSEを、あえてのラストに持ってきました！さぁ、これ聴き終わったら1曲目に戻ってライヴ・バージョンのテンションでリピート再生です！！！！