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INTERVIEW

BLOWSIGHT

2013.01.08UPDATE

2013年01月号掲載

BLOWSIGHT

Member:Nick Red (Vo/Gt)

Interviewer:米沢 彰 Translator:Yuga

-初めてのインタビューとなりますので、バンド及びメンバーの簡単な自己紹介をお願いできますでしょうか?

日本人全員がBLOWSIGHTのことを知ってると思ってたよ(笑)。俺だよ、リード・ヴォーカル&ギターのNick Red。そしてSebはギターとグロウル担当。ドラムの後ろにはフランス人のFabz。1番最近加入したのはベースのMao。今までで1番クールな状態だと思う。最強だよ!

-どちらも一般的な単語"Blow"と"Sight"の組み合わせですが、あなた方のバンド名に込められた意味を教えて下さい。

いろんな意味があるから、誰に聞くかで違うよ。でも人々の解釈に任せたいんだ。ここ何年もの間にこの名前の意味についていろんな解釈を聞いたよ。そしてライヴ後に話す度に新しいのが発明される。俺にとっては、"oversight(監視)" の言葉遊びかな。事件や問題、精神的な混乱について監視をするかわりに、吹き飛ばすことを選べる。問題解決のちょっとアグレッシヴな方法だよ。

-メタルやラウドロック、パンクからエモ、ダンス的な要素までを混ぜ合わせながらも全体的に"ポップ"で"キャッチー"なトラックに仕上がっているのが非常にユニークで、多くのラウドロック・ファンに響くものがあると思います。このポップさやキャッチーさはどのようにして生まれてきているのでしょうか?作曲の過程の中で意識していることなどがありましたら教えて下さい。

たぶん俺が全ての種類の音楽が好きだからだと思うよ。全てのジャンルに素晴らしい楽曲は存在する。それがBASEMENT JAXXやSKRILLEXみたいなダンス音楽だろうと、MESHUGGAHやTHE DILLINGER ESCAPE PLANみたいなブルータル・メタルでも関係ない。俺はジャズもポップも、ブルーグラスも、インディー・ロックやパンク、カントリーも好きだ。自分の耳に"正しい"アーティストを見つけなきゃいけないだけ。J-ROCKでも好きなバンドがいるしね(笑)。曲を書く時は、俺の受けた影響を全てひとつのバケツにつっこんでかき混ぜる。すると、曲が急に飛び出すんだ。アルバムを通してずっと同じスタイルで演奏するバンドはどうしてもダメなんだ。すぐ飽きるよ。メタルのフェスでも同じだよ。2つ3つならヘヴィなバンドを見て楽しめるけど、5時間後には......他のものが聴きたいよ!エモーションにおいてのジェットコースターだよ。特に最新アルバムはね。

-最新アルバム『Life & Death』の本国やヨーロッパでの反響はいかがですか?

とてもいいよ。なぜかやっと、人々が僕たちが何なのか分かってきたみたいだね。思いついた曲をレコーディングしただけなんだけど、気に入ってくれてるんだ。彼らはそれぞれ自分のお気に入りをアルバムで見つけてくれる。良いことだよ。今作には本当に全ての人のための曲がある。今回はたくさんのリスナーに届いてきていると思う。チャートに上がったり、Facebookでファンをたくさん増やしたり。だから2013年は、俺たちにとっても最強の年になると思う!

-かなりゴリゴリのラウドロックTrack.1「It's Me You're Looking For」に、インダストリアル色全開のTrack.4「The Sun Behind The Rain」、本格的なバラードTrack.5「Through These Eyes」など曲ごとにかなり曲調も構成も異なっていますが、どのトラックも非常にフックのあるメロディやリフが満載で、1度聴いたら忘れられないキャッチーさがありますが、これらのメロディはどのようにして作られるのでしょうか?

どうやってメロディを作るかって?良い質問だね。それは自分の周りになにがあるかによって変わるんだ。例えば俺がピアノに向かえば、ドラマチックでメロウなものが飛び出す。でもリハーサル・スタジオで完全に歪んだギターを持てば、ヘヴィなリフが出来上がる。歌えるリフが好きなんだ。ヴォーカルのラインに聴こえるようなサウンド。メロディはどんなものからも考えつくよ。耳に入ってくる言葉や、目に見えるもの、知ってる人とか。メロディが最初にきて、歌詞のためのムード作りをするんだ。全て自然にできあがるよ。

-「Through These Eyes」は実際の事件を元にしたトラックとのことですが、どういった内容なのでしょうか?題材として選んだ経緯も併せて教えて下さい。

もしかしたら知ってるかもしれないけど、スウェーデンはノルウェーにとても近いんだ。そのノルウェーで2011年の夏、70人近くの人が殺される事件があった。この曲の一部は犠牲者のためのトリビュート、でも大部分は遺族の方々のためなんだ。みんなに上を向いて、テロリストのバカに自分たちを落ち込ませる隙を与えてはいけないってね。聞き慣れた言葉かもしれないけど、みんなで手を取り合えば、力強くいられると思うんだ。

-「Through These Eyes」以外のトラックも非常に具体的なストーリーやテーマを持っているように感じたのですが実際はいかがでしょうか?

その通りだよ!例えば、Track.3「Play Play Play」は脳みそのないパーティ・ロック。なーんにも深い考えはなしに、飲んだりバカしたりパーティーすることについての曲だよ。Track.12「Red Riding Blues」は昔話についての俺なりの考え方で、俺の"Red Riding Hood(赤ずきんちゃん)"はスパンキングや乱暴なセックスが好きだっていう話。Track.13「Dystopia II」は前作『Dystopia Lane』にある「Dystopia」の続編で、物語の主人公が飛び降り自殺を図るんだ。これも同じ彼の話だけど今回は天国が舞台で、思っていたより美しくも素晴らしくもない場所だと気付いた話だね。