MENU バンドTシャツ

激ロック | ラウドロック ポータルサイト

INTERVIEW

SECRET SPHERE

2012.12.27UPDATE

2013年01月号掲載

SECRET SPHERE

Member:Michele Luppi (Vo) Aldo Lonobile (Gt)

Interviewer:ムラオカ

-つまり、新作のヴォーカル・メロディと歌詞に関してはMicheleが作っているということでしょうか?

M:基本的にはそうなんだけど、5曲目の「The Fall」の歌メロに関しては、Robertoが作ったものが良かったから、そのまま使っているよ。歌詞に関しては、書き直した方がいいと思ったから自分で書き直しているんだ。

-Robertoが作ったものを聴いてから、新たに書き直したんですか?

M:「The Fall」と「Union」の2曲だけは、Robertoが書いたヴァージョンを聴いたんだけど、その2曲を聴いた時点で、これはもう自分でやり直した方がいいなと感じたので、他の曲は聴かずに歌メロと歌詞を付けたんだ。その作業が終わってから、Robertoが書いた他の楽曲も聴いたんだけど、全然違うものだったんだ。

-AldoはRobertoが書いたヴァージョンと、Micheleが書いたヴァージョンの2パターンを聴いているということですが、Micheleに代わって良くなったと感じましたか?

A:そうだね、本当にそう思うよ。でも、Robertoとは友達として今でも仲が良いんだ。逆に友達としての関係を壊したくなかったからこそ、分かり合えた部分があったと思う。もしあのまま、Micheleが書いてきたヴァージョンで強行して、スタジオで作業をしていたら、今頃その友達としての関係すらも険悪になってしまっていたんじゃないかな。例えるなら、Robertoが書いてきたものは生き生きしていなくて、躍動感がないという感じだったんだ。それが1番顕著に現れていたのが、「Lie To Me」で、Micheleのヴァージョンも決してハッピーなものでは無いけど、クオリティが高くて素晴らしい。Robertoのヴァージョンは全体的に単調な感じだったから、これで良かったと思っているよ。

-曲自身は元々はRobertoを想定して作っていたと思います。そういう意味でいうと、Micheleにヴォーカルがチェンジしたことによって、次作ではより大きな変化があるのではないかと思うのですが、いかがでしょうか?

A:まず、曲を作るときにはヴォーカルのことは考えていないんだ。だけど、Micheleはヘヴィ・メタルだけじゃなく普通のロックも歌えるから、今後はそっち方面に行く可能性もあるかもしれないね。本当に自分自身でも不思議なんだけど、リフとかを考えるのと同時に、歌メロを考えているんだ。だけど、それはベーシック・トラックを作るための手助けとしてメロディを作っているのであって、ヴォーカルにそのまま歌わせようとして作っているわけではないんだ。しっかりとした基礎の部分のベーシック・トラックを作るためのもので、そのベーシック・トラックがいいものであれば、本職であるヴォーカリストがもっと素晴らしいメロディを付けてくれると思っているんだ。

-ベーシック・トラックのメロディはヴォーカリストに聴かせるんですか?

A:そういうこともあるよ。例えば、「Legend」はRoberto時代の曲なんだけど、Robertoが作ったメロディより、サビのメロディは俺のメロディの方が良いと思ったから、俺のメロディを残したんだ。そういう場合もあるんだけど、俺はヴォーカリストが考えたメロディの方が、自分の曲を活かしてくれると思っているから、そっちを優先させることが多いんだよ。

-「Healing」はキーボード・サウンド、リズム展開にモダンなエッセンスが感じられて、より広い層に訴えかけられる楽曲だなと思いました。この曲にはそういった意味も込めて作っているのでしょうか?

A:おっしゃる通りだと思うんだけど、意識してやったわけではないんだ。こういう曲が出来たのは、俺自身が色んなタイプの音楽を聴いているからだと思う。メタルの中でも枝分かれして色々なジャンルがあるし、全然メタルじゃないKaty Perryのようなポップ・ミュージックも聴くんだ。メタルの中でもAVENGED SEVENFOLDや、TRIVIUMのようなモダンな今風のメタルもすごく好きだし、今回のアルバムでもギターのチューニングもドロップDを使ったりとか、よりそういったモダンなメタルのギター・サウンドに近くなっているから、モダンっぽいって思うのかもしれないね。これまでのアルバムにも、そういうモダンなテイストは入っていたけど、今回のアルバムでは、そういう部分がより顕著に出ていると思う。スクリーム・ヴォーカルは自分のバンドでやるという意味では、個人的にはあまり好きじゃないんだ。ただ、それがすごく合うバンドもいるし、それはそれですごく良いと思う。そういった自分の雑多の好みが、曲作りに影響しているんじゃないかな。

-こういう楽曲にもMicheleの歌声がマッチしていたので驚きました。

M:ありがとう!こういうサウンドにマッチするように心掛けたんだよ。

-他にこの作品を制作する上でチャレンジしたことがありましたら教えてください。また、今後チャレンジしたいことがありましたら教えてください。

A:昨日、来年の夏に向けてベルギーのフェスに出演することが決定したんだけど、そういったフェスに出来るだけ出演したいと思っているし、ライヴ活動に力を入れていきたいと思っているよ。2ndアルバムのMicheleとのリ・レコーディングもそうだけど、俺たちにとって、今1番のチャレンジというのは、SECRET SPHEREを次のレベルへ持っていくということだね。今作『Portrait Of A Dying Heart』をリリースした、チームで一丸となって、このバンドをレベル・アップさせることを目標にしているよ。