INTERVIEW
TSP
2012.10.12UPDATE
2012年10月号掲載
Member:you+ (Ba) Shu (Gt) 【K】 (Vo) HINA (Dr/Vo) TAIJI (Ba)
Interviewer:荒金 良介
-TAIJIさんのプレイ・スタイルは、自分の手癖になっていたり、体に染み付いている感じですか?
you+:TAIJIさん自身もバンドが変わることで、プレイも変化していきましたからね。最初はテクニカルなベースでしたけど、後期はどっしりしたスタイルになったので、それにも影響は受けてますね。
-わかりました。この辺で今作の話に移りたいんですが、レコーディング自体は大変でした?
HINA:2年前に録った曲もあるので、今叩いているドラム・スタイルと違うんですよ。良くも悪くも、その時にしか叩けないプレイだし、今は今のプレイがあるので。そういう意味では、本当にアルバムだなという印象ですね。今回はTAIJIさんが弾いたベース・プレイも入ってますからね。
-4曲収録されてますよね。
HINA:はい。その中の「FLY TO HELL」は、Kとyou+さんが入ってからアレンジし直しているんですよ。だから、ドラムを録り直さなきゃいけなくて。私が2年前に録ったドラムとTAIJIさんのベースが入ったものを、TAIJIさんのベースだけを聴いて録り直さなきゃいけなかったので。ノリが違ったから大変でしたね。でもかっこ良く録れたと思います。そういう意味では2年間の成長という感じで聴いてもらえればなと。
-今作の10曲は、すべて以前からあった楽曲なんですか?
Shu:完全な新曲は「ASH & RAIN」、「CONFLICT」、「FROM HERE TO WHERE I AM」の3曲ですね。「MAD CLUSTER!!」(今作にはリミックスバージョンで収録)は6月に出たミニ・アルバムにも入ってる曲で、TAIJIがいた頃にはやってないんですけど、いた頃に元ネタはあったんですよ。「BLEEDING MY WAY」は随分変わっているけど、サビはTAIJIがいた頃にあったものだし。「SLEEP FOREVER」は僕がTAIJIとCloud Nineでやっていた時に、あいつが弾いてたリフが頭に鳴っていたので、それを元に作ったものですね。だから、どこにも発表されてない曲なんですよ。なので新曲もあるけど、ほぼTAIJIと一緒に作った集大成的なアルバムになってます。「ASH&RAIN」はこのメンバーで作った新曲ですけど、僕はTAIJIのスラップが好きだったので、そのテイストをうまく活かした曲に仕上がったと思います。あと、今回の初回特典でTAIJIが弾いたものが2曲入ってて、それを含めると6曲はTAIJIが弾いてるんですよ。その中の1曲はyou+がサビとリフ部分を弾いて、サビ以外はTAIJIが弾いてる合わせ技の曲もあるんですよ。で、中盤のスラップは2人のベースが入ってます。
you+:初めてのコラボだったので、すごく嬉しかったですね。ヘッドフォンで聴けば分かれて聴こえるので、ぜひ試してみてください。
-なるほど。今作はいわゆる普通の新作とは成り立ちが違うし、全編にTAIJIさんの意志が詰め込まれた内容なんですね。
Shun:そうですね。バンドの1stアルバムはそれまでの活動のベストみたいな感じじゃないですか。今回のアルバムもそうなったと思います。メンバーはいろいろ替わりましたけど、TAIJIを含めた今の5人の色がすごく出てると思います。
-今作はヘヴィな要素もありますけど、全体的にはメロディアスな楽曲が多いですね。
Shu:それはKの影響がでかいと思います。メロを作ってもらったので、彼の力が大きいですね。
K:僕はラウドな中にキャッチーさがあったり、サビに入った瞬間に鳥肌が立つようなフレーズの切り替えが好きなんですよ。ラウドだけで押し切るよりも、シャウトとメロディのコントラストは考えながら歌ってます。個人的な好みで言えば、NINE INCH NAILS、MARILYN MANSON、最近のスクリーモやメタルコアも好きで。メロディが入ったラウドな音楽が好きですね。
-Kさんのメロディアスなヴォーカル・スタイルが今作に大きく影響していると。
Shu:最初はここまでメロディを入れるつもりはなかったですけど(笑)。できてみたら、ウチのバンドは随分とメロディがあるなって。僕がデモで持って来る曲は、シャウトばかりですからね。でもそれはそれで良かったなと。メンバーが替われば、サウンドも変わりますからね。僕はベースやドラムとか他のパートが好きなんですよ。人が替わると、その人のテイストに合わせた曲を書くんですよね。
-今回は全楽器がクリアに聴こえてくるし、バランスもすごくいいですね。
Shu:各パートがクリアに聴こえるように努力しました。今は同期が入ったバンドも多いじゃないですか。なるべく人間味が出るようにしました。だから、ちょっと直したいところも、人間なんだからって……。
HINA:人間だもの(笑)?