INTERVIEW
BEFORE THE DAWN
2012.10.13UPDATE
2012年10月号掲載
Member:Tuomas Saukkonen (Vo)
Interviewer:ムラオカ Translator:Yuga
-また大きな音楽性の変化ですからその決断は容易ではなかったのではないでしょうか?
それはすごく簡単だったよ。さっきも言ったように、俺のルーツは前のBTDよりももっと暗いバンドだったし、新しい方向性は とても自然なことだった。加えて7年もこのバンドで演奏してくれているソロ・ギタリストのJuhoも、よりヘヴィな方向性への変化を望んでいたんだ。そのためにはドラマーを変えなきゃいけなかったから、それは障害だったと言えるかな。なぜなら僕はAtteと演奏したり一緒にいることが大好きだったからね。
-メンバー・チェンジがあったにもかかわらず、前作からのリリース期間が開くことなく比較的短いスパンでリリースに至っていますね。これはなぜでしょうか?
俺はBTDの音楽や歌詞を全て書いてきたから、ラインアップの変更は基本的な曲制作の面では全然影響はないんだ。フラストレーションでいっぱいだった数年間の後のメンバー・チェンジにはとても安心したし、そこから曲を書くためたくさんのモチベーションやインスピレーションをもらったから、3ヶ月くらいで新譜は完成したよ。
-プロデュースを担当したのはどなたでしょうか?
俺はここ最近のBTDのアルバムのうち4作品をプロデュースしたんだけど、音楽や歌詞、アレンジメントを全て自分でやっているからプロダクションも一緒にやってしまうのはとても自然なことなんだ。俺は他のバンドのプロデューサーとしても働いていてね。中央ヨーロッパやフィンランドのバンドと仕事することが多いけど、モルディブなんかのとてもエキゾチックな国からのバンドともやるよ。
-アルバム・ジャケットはアルバム・タイトルにリンクしているように見えます。ただフェニックスが飛び立つというと“希望”や“未来”など明るいイメージの印象がありますが、このジャケットは“ダーク”や“苦しみ”などを連想させるものに感じましたが、実際このイラストはどういった意味がこもっているのでしょうか?
これは2つの意味を持っているんだ。”rise of the beast(野獣の到来)”というメタファーも持っている。ここでのダークさはネガティブな要素ではないんだ。内なるデーモンや野獣は強さにもなり得るからね。悪い要素ではない。このアルバム・タイトルはバンドの再誕と、新しいモチベーションとエネルギーを反映しているよ。
-「Phoenix Rising」と「Pitch-Black Universe」のPVをすでに録っていますね。これからさらにPVを撮る予定はあるのでしょうか?ありましたら曲名とどのようなPVになるか教えてください。
もしかしたらこの夏ヨーロッパのフェスティバルで撮った映像から3つ目のビデオを作るかもしれないけど、まだ決まってはいないんだ。このアルバムに関しては2つのビデオを作ることが目標だった。本当は「Throne Of Ice」に壮大な映画みたいなビデオを作りたいんだけど、レーベルから3つ目のビデオの予算を出してもらえると思えないからな。
-最近フィンランドのバンドで気に入っている若手バンドがいましたら教えてください。
INSOMNIUM、GHOST BRIGADE、AMORPHIS、BLOODRED HOURGLASS……フィンランドにはたくさん良いバンドがいるよ。
-あなたがたの今後の予定を教えてください。
ツアーをたくさんしたいと思っている。ヨーロッパでのフェスティバル・シーズンを終えたばかりで、アルバムがアメリカやカナダで発売されるところだから、ヨーロッパ以外の場所でツアーをしたいと考えているよ。もちろん日本もね。