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INTERVIEW

NODRAMA

2012.08.07UPDATE

2012年08月号掲載

NODRAMA

Member:Aimar Antxia (Vo)

Interviewer:MAY-E

-デビュー・アルバム『The Patient』のリリースおめでとうございます。NODRAMAなんていうバンド名に反して、とてもドラマティックなアルバムだと思いましたが、デビュー・アルバムを完成させた今のお気持ちを教えてください。

ありがとう! 気に入ってくれて嬉しいよ。これを読んでくれている人たちも気に入ってくれるといいな。俺たちのバンド名は皮肉を込めてつけられたものなんだ。実際、俺たちは人間としてもドラマティックで(笑)、音楽でもいろんな感情をみんなとシェアしたいと思っているんだ。このアルバムを完成させられたことは凄く嬉しいし、曲の出来栄えにも満足してる。そして自分たちの音楽を世界に向けて発信できることを誇りに思ってるんだ。こんなこと数年前には想像もできなかったからね。確かに今思えば“あそこをこうすれば良かった”ってとこもあるにはあるんだけど、最初のアルバムとして自分たちのことを紹介するには充分な作品と思えるし、オリジナリティも伝わると思う。あとは、みんながこれをどう思うか、気に入ってくれるかだけだね。俺たちは全力を尽くしてメロディックでドラマティックな、強力なアルバムを作ったと思ってるよ。

-『The Patient』(=患者)というタイトルにはどのようなメッセージが込められているのですか?

ここでの“Patient”は“患者”という中に“辛抱”の方の意味を強く込めたんだ。現代の人間は我慢ができなくなってきていることを表したかった。最近はみんな全てを完璧にやろうとしたり、完璧を求めたり、それをしかも今やりたい、今やれってことになる。自分の身の周りの全てのことに我慢が足りなくなってるんだ。誰しもみんな何かの問題を抱えていて、人生がクソつまらなくて何もいいことがないって思える時もある。でもそれは間違いで、それを変える手段は必ずあるし、人として成長することもできる。そういうことが言いたかったんだ。状況を変えるのは簡単じゃないし、時間も掛かる。でも諦めちゃいけないんだ。ただ次に起きることを待っているだけじゃ、ロボットと同じだからね。自分がどうしたいのか、そして自分に何ができるのか、じっくり我慢強く考えることが大事だと思う。

-Ettore Rigottiから熱烈なオファーを受けたそうですが、その時のお気持ちを教えてください。

CORONER RECORDSが最初に俺たちの友人のRISE TO FALLと契約をしたんだ。その時に俺たちのデモ『I Mind』を聴いてもらったんだけど、その時はレーベルのカラーと少し違うってことになって。実際、自分たちのやりたいことを完全にそのデモで表せていたわけじゃなかったんだけど。その後、アルバムのデモを作って聴いてもらったらEttoreが気に入ってくれてね。そんなわけで基本的には俺たちを信用してくれて、そのままアルバムの制作に入った感じだったよ。もちろん凄く良いアドバイスはたくさんもらったよ。何をアドバイスされたかは内緒だけどね(笑)!Ettoreは素晴らしい作曲家でもあり、演奏家でもあり、色んなノウハウを持ってるからとても参考になったよ。

-メタルをベースにしたハードなサウンドですが、エモーショナルでもありますよね。具体的に今作ではどのようなサウンドを目指したのでしょうか?

俺たちはみんなメロディックなメタルが好きなんだ。良い例を挙げるならMETALLICAだね。メロディックな中にも怒りとかの力強い感情も込められてる。他にはPANTERA、MEGADETH、TOOL、KORN、SLIPKNOT、IN FLAMESなど、ハードなサウンドにエモーショナルなメロディを上手く組み合わせてて素晴らしいよね。彼らの真似をするんじゃなくて、それぞれのバンドに特徴があるように、こういう方向性の中で自分たちのサウンドを作るっていうのが俺たちの目標なんだ。ただじっと聴いて楽しむこともできるし、聴いて暴れることもできるようなね(笑)。あとは、技術的に高度なものを入れ込むことに集中し過ぎないように気をつけてるよ。もちろん演奏技術は必要なもので、これからどんどん向上させないといけないんだけど、曲としての聴きやすさを優先したいんだ。

-サウンドはハードでありながらも、メロディを大切にしている印象を受けました。あなた方にとってメロディは重要なファクターですか?

そうだね。俺たちはただメロディックでソフトでポップな音楽をやるのは退屈だけど、同時にただハードなだけの音楽をやるのも退屈なんだ。大事なのはバランスだよね。

-曲によってはILL NINOを髣髴させる部分も感じました。アメリカのバンドでありながら、スペイン系のメンバーも在籍している彼らですが、共感できる点はありますか?

俺たちみんなILL NINOは大好きだよ。『Revolution Revolucion』はラテンとメタルの融合の新しい試みで当時は衝撃だったよね。ライヴも見に行ったことがあるよ。CHIMAIRAやSPINESHANKと一緒に出てたんだけど、凄く良かったな。ILL NINOに似てるって言われることはよくあるよ。彼らも聴きやすい曲もたくさん作ってるし、共通するころが多いと思う。一緒にツアーできたら嬉しいね。