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INTERVIEW

LILLIX

2011.09.06UPDATE

2011年09月号掲載

LILLIX

Member:Tasha-Ray Evin(Vo&Gt)  Lacey-Lee Evin(Vo&Key)

Interviewer:山本 真由  Translator : 国田 ジンジャー

-本作では、Ericのドラムのオーガニックな響きが全面に出ていて、Tasha (Gt&Vo)とLacey (Key&Vo)のヴォーカルのハーモニーにも良くマッチしていますね。Alex(Gt)とCameron(Ba)も経験豊かで実力派なメンバーですし、今のメンバーはLILLIXにとって最高の体制だと言えるんじゃないでしょうか?

T:彼らとステージで演奏するととても楽しいわ。演奏することに興奮しているから、彼らのエネルギーを私たちももらっている。素晴らしいプレイヤーでもあり、パフォーマーなので、早く日本のファンに見せてあげたいわ。

L:確かに。彼らは素晴らしいミュージシャンなのでステージで心配することは何もないわ。みんな異なった音楽の背景があるから(Cameronはエモ/パンク、Ericはメタル/クラシック・ロック、Alexはインディー/ロカビリー)、そしてTashaと私はポップ・ミュージックだから、混ぜ合わせるとインスピレーションになるし、お互いからいい影響を受けているの。一番力強いコンビネーションだと思う。

-本作について、実現したかったサウンドがついに出来たと資料にはありましたが、インディペンデントで活動する事がメリットだと感じることはありますか?

T:そうね。インディーであるということはクリエイティヴ面で100%コントロールできるということよね。誰にも音楽の作り方の指図を受けないって最高よ!

L:創造面ではインディーは最高だわ。音楽、イメージ、アートワーク、ウェブ、すべて私たちが決められる。完全にコントロールできるのは最高だけど、インディーには不利なこともあるわね。お金がなければ大勢の人に届けることができない。私たちは運良くマッチファクトからミュージック・ビデオの金銭的サポートを得ることができたし、宣伝係とラジオとラッカーを雇えたの。でも名前を知ってもらうにはお金がかかるので、それはメジャー・レーベル所属の利点だと思うわ。

-そしてこれは珍しいことだと思うのですが、Nimbus School of Recording Artsというエンジニアやプロデューサーを目指す学生が集まる専門学校のスタジオを使って、授業の一環として学生もレコーディングに参加していますね。学生との交流で面白いエピソードや印象的な出来事などありましたら教えてください。

T:いろんなストーリーがあるんだけど、一番思い浮かぶのは友達で学生のWesがこの音楽のファンになってくれたことかな。彼はNIHILATEというヘヴィ・メタル・バンドをやっていて、ポップ・ミュージックが好きじゃなかったの。ポップ・ミュージシャンはみんな操り人形だと思っていたけど、私たちが音楽に注ぎ込む労力と努力を見て、彼の考えを変えることができた。彼はポップ・ミュージックが好きになって、悪いものだと思わず、音楽の別の形だと思うようになったのよ。

L:Nimbus School Of Recording Artsはとてもユニークな経験だった。スタジオは普通のスタジオと同じ基準だけど、一番大きな違いは一日に3~10人の学生が来て、曲のエンジニアリングをしていた。授業が終わるとまた別のグループが来る。(普通は2人のエンジニアがアルバム1枚を手がける)。学校だから学生はTashaと私、そしてプロデューサーのFutcher(この学校の教師)から学ぶ。この機会があってとても運が良かったと思う。スタジオ代って高いけど、LILLIXがプロジェクトでモルモット的になる代わりに、無料でスタジオが使えたってわけ。不都合な点は一つだけで、金曜日しかレコーディングができなかったから1年もかかってしまったの。

-日本盤にはボーナス・トラックとして「The Outlaw」という、LaceyとTashaのお父さんのバンドのカヴァー曲が入っていますね。ガレージ・ロック風のハードな曲で、カッコよく仕上がっているので、日本盤だけに収録されているというのは勿体無いくらいです。ライヴでは披露されているんですか?

T:日本ツアーをする時にはライヴで演奏するわ!

L:ライヴで演奏するけれど、スタジオでしかジャムしたことがないの。あの曲は大好きな曲よ。昔、父はロッカーで(WARLORDと言うバンドをやっていた)ので、素晴らしい音楽を教えてくれたし、とても応援してくれた(6番目のメンバーと言っても過言ではない)。感謝の気持ちとして、彼の曲をレコーディングして、リリースしたいと思った。父に話した時は驚いたけど、このヴァージョンを気に入っているわ。

-LaceyとTashaは姉妹で長年活動していて、今回はお父さんの曲もカヴァーして…Evin一家は仲良しなんだなぁ、と思ったのですが、音楽が家族の絆を深めているということなのでしょうか?

T:その通り。音楽は他の何よりも境界を超えることができ、それに似ているものは何もないわ。家族と一緒にいつも踊って楽しむのが好きなの。いい音楽無しにはパーティなんてできないわ!

L:うちの家族はとても仲がいいわ。ママとパパは私たちの音楽を応援してくれているので、できる限り彼らに関わってもらいたいの。両親は気が若いのでとてもうまくやっているわ。ツアーに同行したり、バスを運転したり、マーチャンダイズの販売や機材の搬入なども大好きで、彼らには冒険なのよ。私たちの音楽のことが好きで、私たちのキャリアを楽しく見守ってくれているから、より深い関係が生まれているわ。