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INTERVIEW

THE MISSION IN MOTION

2010.10.14UPDATE

THE MISSION IN MOTION

Member:Brett Islaub(Vo)

Interviewer:MAY-E  Translator : 川崎 たみ子

-07年のデビュー・ミニ・アルバム『The Window』から約3年越しとなる初のフルレングス・アルバムですが、アルバムを完成させた今のお気持ちを聞かせてください。

ありがとう!俺たちはこのアルバムの楽曲を1年くらいかけて作って、それと同じくらいの時間をかけてレコーディングをしたから、このアルバムが発売されるのはとても感慨深いし嬉しいことだよ。聴いてくれた人からの反応もとても良いものだしね。

-『The Window』をリリース以降、それまで所属していたCrusade Recordsを離れて新たにTAPER JEANへ移籍しましたね。苦しい時期もあったのでしょうか?

もちろん苦労はあったよ。Crusade Recordsとは色々なことがあったしね。俺たちは当時とても若いバンドだったから、俺たちのCDを自分のレコード会社からリリースしたいと言ってくれる人がいるという事実に浮かれていたんだよね。今考えると、来るもの拒まずな姿勢をやめて、もっと周りの人の助言をしっかり聞いて受け止めていたらよかったと思う。Crusadeとの契約を切ってから、Taper JeanのオーナーであるAndrewが俺たちのマネージャーになってくれたんだ。彼とは長い年月をかけて良い友情や信頼関係を築いたから、彼のレーベルからCDをリリースするという決断は、俺たちにとって必然的なものだった。Andrewは俺たちメンバーと同じくらいTHE MISSION IN MOTIONの活動に力を入れているとても熱心な男だから、俺たちは全員Taper Jeanが大好きなんだ。

-『The Window』ともにセカンド・ミニ・アルバム『A Curse, A Calling』も日本ではTRIPLE VISIONよりリリースされていますが、日本のメロディックファンからのポジティヴなリアクションもたくさんあったと想像します。これら過去2作品への地元のファンや日本のファンからのリアクションはいかがでしたか?

地元のファンからはすごく良い反応をもらったよ。これら2つの作品は、バンドにとってとても大事なステップだったし、これらをリリースしていなかったら俺たちは今ここでこうしていることはないと思うから、俺たち自身、これらのEPをすごく気に入っているんだ。TRIPLE VISIONと契約を結んだ当時は、俺たちが奏でるのと同じジャンルの音楽が日本で支持されているのは知っていたけれど、日本で俺たちのCDが売れる保証はなかったし、日本のリスナーがどんなリアクションを示すのか全く想像できなかったから正直不安もあった。だけど日本で大ヒットしてるということを聞いてとても嬉しかったし、何よりすごく驚いたよ。

-今作『Somewhere Safe』は、あなた方の持ち味である刹那のメロディーとダイナミックなサウンドをさらに推し進めた作品となりましたね。とても気に入っております。今作で新たに挑戦したことや特にこだわったポイントはどのあたりでしょうか?

"これに新たに挑戦した!"ということはないけど、1つ1つの楽曲を良くしようとアイデアを練ってものすごく考えたし、色々なことを試してみた。それが、バンドマンのやるべきことだと思うからさ。"思いついたことをとりあえずやってみる"・・・これが俺たちのスタイルさ。「What do you do?」は今までの俺たちにはない感じの曲だけど、アルバムには必要な曲だし。俺たちは、"とりあえず完成したもの"を世に出すっていうのは嫌だったんだ。俺たちは常に、新しいアイデアや新しいプレイスタイルを求めている。それ故に前作と今作の発売のタイムラグができてしまったんだけど、俺たちは絶対に妥協をしたくないから、この現状に満足しているんだ。

-前作まではDon Bartleyがエンジニアとして迎えられていましたが、今作のプロダクションにはどんなスタッフが参加しているのですか?

細かいことを言うと、Donは今回マスタリングのみを担当してくれたんだ。俺らの良き友達Tobyがメインで動いてくれたよ。他にも候補は挙がったんだけど、俺たちはTobyがこれまで関わってきたレコードを聴いて、"この人だ!"と思ったからTobyに決めたんだよね。今作のエンジニアはDave Petravic、Shane Edwards、そして我らのギタリストFarで、この3人はこれまで俺たちが今まで出した3枚のエンジニアでもあるんだ。彼らは俺たちを様々な面で理解してくれているし、ちゃんと叱咤激励してくれるから、この3人と作品を作るのが大好きなんだ。Daveは俺が全ての力を出しきって歌っていないとすぐそれに気づいて、強く指摘してくるんだよ。彼は、THE MISSION IN MOTIONがこれまで行ったアルバム制作の全てになくてはならなかった重要な人物さ。

-雨音や雷の音が聞こえてくるイントロの「Calm」からアウトロの「Storm」まで、アルバム一枚を通してストーリー性を感じさせる作品ですね。どのようなテーマを含んでいるのでしょうか?

俺たちは、これまでリリースしてきた作品には全てストーリーがあると思っているよ。ストーリーよりも、三部作と表現した方が正しいかな。『The Window』は"始まりの窓"だった。初めてCDをリリースして、音楽の世界の窓を開けてみたら、そこには俺たちと同じ目標に向かって日々努力しているバンドが何百ということに気付いた。そして、その直後に『A Curse, A Calling』を作ったんだ。だから、この気付きがこのアルバムのアートワークにああいう形で反映されているんだよ。『Somewhere Safe』では、"人は、いつも慌ただしく動いたり、何かに向かって頑張って働いている時が一番安心する"ということがテーマになっているんだ。このアルバムのジャケットは、俺たちの"あのバンドがああいうことをしていたから"なんて型にはまらなくても良いんだ。なぜなら俺たちは俺たちだから。自分自身がしたいことを自由にする。そういう考え方を表現しているものだよ。
この考えは実は今までの3枚のCDに共通していることだから、今作でこの3部作を締めなきゃいけないと思ったんだ。だから、「The Story Part 2」の最後の数行はああいう歌詞になっているんだよ。

-このようなコンセプチュアルな作品にすることは、アルバム制作前から思い描いていたのでしょうか?

いや、俺たちは机に向かって"さて、これから歌詞やコンセプトを考えますか"っていう作業をしたことは今までで一度もないよ。アルバムのコンセプトや収録曲の歌詞は、いつもふとした瞬間に自然に思いつくんだ。アルバム制作前から唯一思い描いていたことは、"今作で、この3部作を締めなきゃな"ということだけだ。