－またボーダーレスで貪欲に様々なジャンルを取り込んだサウンドはMASTODONが先駆者的バンドの１つですが彼らはRELAPSEからメジャーのワーナーに移籍しアンダーグラウンドのヒーローからメジャー・シーンでも活躍するバンドになりましたが、そんな彼らを見てどう感じますか？

MASTODONは今まで収めた成功を受けるにふさわしいバンドだと思うよ。
彼らがとった選択やアーティストとしての方向性を批判する人たちもいるかもしれないけれど、彼らが大規模にメインストリームメタル全体を牽引しているという現在の状況は同じジャンルのバンドでもなかなか到達できないような位置に立っていることを表していると思うよ。強い困難にもかかわらず、MASTODONはなんとかしてヘヴィ・ミュージックをさらにメインストリームのものにしようとしているんだ。彼らのサウンドが一方向に進んでいるとしても。俺はMASTODONがワーナー・ミュージックで一番ヘヴィなバンドだと今でも思っているし、彼らは素晴らしいソングライターだと思うよ。
BARONESSはMASTODONの志を継いでいると思うし、ヘヴィ・ミュージック・シーンで次の大きなメタル・バンドになるだろうと思うよ。

－アルバムというには収録曲、収録時間共に一般的なものよりコンパクトにまとまっていますね？これは意図するところがあるのでしょうか？

決まった収録時間や収録曲数のアルバムを作ろうとは思わなかったんだ。
今作は有機的に出来上がったものだし、各曲はアルバムコンセプト自分の思うがままに完成させるために必要とされたものなんだ。実際のところ、最初のレコーディングセッションで作った曲のうちの1曲はカットされたんだ。
アルバム全体としてのモチーフに合わないと思ったからなんだ。その曲「Aftermath」は最終的には日本盤のボーナス・トラックとして収録されることになったんだけどね。
日本盤を聴いてくれる人たちは、何故この曲が別に収録されているのかって思う人もいるかもしれないな。俺はアルバムにより多くの曲を収録する必要性が感じられなかったんだ。

－曲のタイトルや曲の雰囲気からもかなり思想的、文学的な歌詞であることが想像できますが、いくつかの曲をピックアップして歌詞の内容を説明してもらえますか？

各曲の詞は、キリスト神話の神と悪魔が人間の民衆に対して彼らの地位を論争している光景から書かれたものなんだ。
1曲目の「Last Resort」は、神を人間に対する独裁的な監督者として認めさせるという内容だ。
「The Left Path」は悪魔側のストーリーを現していて、彼が求めているのは自立だけだった悪役として不正に描かれているんだ。
「Demon Tusk」、「Days Of Yore」は神のいるところから離れようとする悪魔の認識や決について描いているんだ。
「The Great Deceiver」は人間の信仰心を獲得しているという実情を主張する側と人間の目の前で行っている論争について描いているんだ。
「White Horse」は天国・地獄双方の勢力の最終的な衝突である、アルマゲドンの戦いの話なんだ。
「The Seventh Seal」は戦いにより荒廃した人間の視点から描いているんだ。勝利者のいないエゴによる戦いの真っ只中で彼らが捕らえられたという認識の中で。

－今作についてリスナーに最も強く訴えたい点を教えてください。

『Gift Horse』はそのテーマとリフの重さがポイントなんだ。音楽的にも詞的にも、最初から最後まで一貫したコンセプトで作り上げたものなんだ。バンドとして、MOSE GIGANTICUSはシンセサイザーを採り入れたスラッジ・メタルとハードロックとが入り混じった独自のジャンルの音楽を作り出すことができたって思ってるよ。
ヘヴィ・ミュージック業界に新鮮な雰囲気をもたらすことができるじゃないかな。

－日本でリリースと聞いてどのような感想を抱きましたか？

日本で『Gift Horse』がどんなふうに受け入れられるかとても楽しみなんだ。日本のミュージックシーンに進出するのは初めてだし、日本のファンのみんなに聴いてもらえるのがとてもうれしんだ。
上手くいけば、近い将来日本でツアーすることができるかもしれないしね！MOSE GIGANTICUSの音楽を楽しんでくれよな！RELAPSE RECORDSのこともよろしく！！

－最後に日本のロックファンにメッセージをお願いします。

MOSE GIGANTICUSを応援してくれてありがとう！
できるだけ早くみんなに逢えるのを楽しみにしているよ！！