INTERVIEW
MOSE GIGANTICUS
2010.09.07UPDATE
2010年09月号掲載
Member:Matt Garfield(Vo/Key/Dr)
Interviewer:ムラオカ Translator : TSUKASA
-『Gift Horse』リリース決定おめでとうございます。
作品が完成し、リリースを待つばかりの今の心境を教えてください。
『Gift Horse』の出来にはとても自身を持っているよ。この作品に自分の全てを注ぎ込んだからこれ以上幸せなことはないと思うね。世界観が異なる2つのものを作るというめったにない機会にも恵まれたし。
RELAPSE RECORDSと関係を持つ以前に『Gift Horse』のレコーディングは終了してたんだ。その後、その音源を評価してもらえてRELAPSE RECORDSと契約を結んだんだ。
でも、曲自体は気に入ってもらえたんだけど、音源の方はまだ改善する余地があるんじゃないかって『Gift Horse』の最終バージョンを再度レコーディングしたらいいんじゃないかって提案してくれたんだ。スタジオで二度にわたってレコーディングすることができる利点を最大限に利用して、最初のバージョンを終えた後でいろいろと考えた変更や微調整を行ったんだ。二回目のレコーディングをさせてもらえたおかげで、作品が思った通りのものにすることができて良かったって思っているよ。
-今作のコンセプトを教えてください。
『Gift Horse』は敵対する勢力をイメージしているんだ。キリスト神話に登場する、それぞれ権威と自立を表す、神と悪魔との叙事詩的な戦いの話を展開しているんだ。詞は、アルマゲドンの戦いとそれ以降のきっかけとなる人間の運命と偏愛に対する戦いの中で神と悪魔が論争するという形式で書いたものなんだ。
-今作からRELAPSE RECORDSからのリリースですが、RELAPSE RECORDSとの契約はどのようにして決まったのですか?
RELAPSE RECORDSは以前からリスペクトしていたレーベルだったんだ。『Gift Horse』の曲作りを始めた頃、MOSE GIGANTICUSは重要な転換期を迎えていて、『Gift Horse』が完成するまでにバンドが新たな形に進化していくんじゃないかって感じていたんだ。
『Gift Horse』は以前のレーベルのSLANTY SHANTY RECORDSからリリースされる予定だったんだけど、作品に新たな方向性を与えるために別の可能性を模索してみたいと思っていたんだ。SLANTY SHANTY RECORDSは俺の考えを支持してくれて、『Gift Horse』のデモ音源をRELAPSE RECORDSに送ったんだ。それから驚くべき事に、RELAPSE RECORDSは1週間後に会って話してみたいっていう連絡をくれたんだ。RELAPSE RECORDSは初めから今までに至るまでとても良くしてくれているんだ!!
-またRERAPSEには非常に独創的でアクの強いバンドがひしめいていますね。
あなたがたがRELAPSEからリリースするのは必然的という気がしたのですが、あなたがた自身はどう思いますか?
そうだね(笑)。俺はRELAPSE RECORDSと共に仕事することの特権が与えられたって感じているよ。MOSE GIGANTICUSのシンセサイザーの要素は、RELAPSE RECORDSでは非主流派なバンドなんだなって人々に思われるような要因になっているかもしれないけれど、サウンドを全体通して聴いてもらえたらRELAPSE RECORDSの方針にすごくよく合っているっていることが分かると思うよ。
-またRELAPSE所属の好きなバンドがいましたら教えてください。
俺はMASTODONやBARONESSのファンなんだ。あとはNECROPHAGIST、 HOWL、THE DILLINGER ESCAPE PLANとか。
Brian Posehnの手掛けた作品も大好きなんだ。最近は、RUMPELSTILSKIN GRINDERやHERO DESTROYEDのメンバーと仲良くさせてもらっているよ。
-アルバムのアートワークを見させていただいたのですが、非常に幻想的でプログレッシブロック的なものになっていますね?MASTODONの『Remission』にも通じるものを感じたのですが意識していましたか?
そうだね。『Gift Horse』と『Remission』のアートワークには同じようなテーマの要素があるって思っているよ。『Remission』は俺の大好きなアルバムの1つだしね!でも、『Gift Horse』のアートワークは、アルバムの詞のコンセプトを補完するためにイメージを膨らませるときにアーティストのOrion Landauと一緒に作業しているうちに有機的に出来上がったものなんだ。『Remission』と類似するところがあるのは偶然だし、『Remission』を連想させるからというだけでイメージを台無しにしたくはなかったんだ。『Gift Horse』のアートワークは、アルバムが持っている普遍的な均衡と対比を表現するものにしたかったんだ。