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INTERVIEW

THE FALLEN WITHIN

2010.04.08UPDATE

2010年04月号掲載

THE FALLEN WITHIN

Member:Gio S. (Gt)

Interviewer:ムラオカ

-アルバム・リリースおめでとうございます。今作『Intoxicated』はあなたがたにとってファースト・アルバムに当たるのでしょうか?

ありがとう!7年もかけてやっと出せたデビュー・アルバムで、これを機に世界の人たちにTHE FALLEN WITHINを聴いてもらうチャンスができるから嬉しいよ。2003年にデモを出して以来、色々と乗り越えて来てやっと出せたアルバムだからね。

-『Intoxicated』というアルバム・タイトルにはどのような意味が込められているのでしょうか?

『Intoxicated』はモダン・メロディック・デスコア・アルバムでインダストリアル、プログレその他実験的な要素が含まれたアルバムなんだ。俺たちの曲は色んな要素を混ぜすぎて毒がある(toxic)からってことさ。でもこれは俺たちが目指すことでもあるんだ。クレイジーで毒がある音楽っていうのがね。アルバム・タイトルと同じ曲の歌詞から説明すると、既に人生の底を見た男が様々な困難に直面して、最終的には“これ以上の崩壊や中毒状態(intoxication)になることはない”と理解して自分を取り戻すって話なんだ。

-あなたがたの作品からはマサチューセッツ発信のメタルコアと北欧のメロディック・デス・メタルのインフルエンスを強く感じさせますが、そういったバンド達の影響を受けているのではないですか?

正にそうだね!スカンジナビアとアメリカの音楽のミックスと言えるだろうね。俺たちはIN FLAMES、SOILWORK、LAMB OF GOD、PARKWAY DRIVE、AUGUST BURNS RED、KILLSWITCH ENGAGEなんかが大好きなんだ。だからこれらのバンドから影響を受けていると言えるだろうね。でも俺たちはフューチャリスティックなキーボードを加えたりすることで自分たちの色を出しているんだ。

-それと同時にメタルコア、メロディック・デス・メタルだけではくFEAR FACTORYのようなマシーナリーな要素からゴシック・メタル、プログレッシヴ・メタルの要素など幅広い音楽性を感じさせます。その多様な要素が消化不良を起こすことなくバンドのオリジナリティに繋がっていることは素晴らしいことだと思いますがこの意見には賛同しますか?

そうだね。FEAR FACTORYの要素っていうのは理解できるな。素晴らしいバンドだと思うし、確かにプログレッシヴな部分もあるからね。でもゴシックの要素は意識したことないなぁ。もしかしたら俺たちのバンド写真とかヴォーカルのクリーン・ヴォイスの部分とかがそういう印象なのかも。でも基本的にTHE FALLEN WITHINの音楽要素にはゴシックは加わってないよ。でも消化不良を起こさないように音楽を混ぜるっていうのは大事なことだし、難しいことだとは思う。

-Stevenのキーボードの使い方がメロディック・デス・メタル的な保守的なものからエレクトロなサウンドまで非常に多様な使い方をしている点が面白いと感じましたがキーボード・サウンドのこだわりがありましたら教えてください。

個人的にはStevenはTHE FALLEN WITHINを現代的な音楽にするための重要な役割を負っていると思うんだ。これにギターリフとヴォーカル、革新的なテーマが加わって俺たち独特の音楽になるんだ。俺たちみたいな音楽をやってる者にとって重くてパワフルだって言われることは誉め言葉なんだけど、実際メタルコアなのかデスメタルなのかってことでジャンルを決められるのはファンを切り分けてしまうことになるからあまり良いことではないんだよね。そういう意味でStevenがジャンルの壁をなくして上手くサウンドをまとめる役割を果たしていると思う。

-Stevenのスクリームや歌い回しには時折IN FLAMESのAnders Fridénの影響を感じるのですが彼からの影響は大きいのではないですか?

人間の声は人の耳や心に直接訴えかけることができるし、歌詞があることで、聴いている人たちが自分の人生や考えと連動させることができるんだ。新しいヴォーカルが出てくると必ず「誰っぽい」って話は出てしまうし、実際ヴォーカルのSteve AlはAnders Fridén の影響もあると思うんだけどクリーン・ヴォーカルの部分はVile Valo(HIM)みたいだと俺は思うんだよね。あ、でもこれはStevenには内緒で(笑)!これ聴いたらきっと彼は怒ってグラインド・コアのヴォーカルばりに叫びだすと思うから。

-歌詞はどのようなことについて歌っているのでしょうか?数曲ピックアップして教えてください。

「My Vanity」と「Timeworn」はアルバムのイントロとエピローグなんだ。このアルバムはコンセプト・アルバムで平凡な男が鏡の向こうに居る偶像に近づこうとするんだけど、その理想っていうのは所詮メディアやハイソサエティのエゴによって作り上げられたまやかしだったっていうストーリーがあるんだ。「Sound Of Destruction」は内容的にも代表曲の1つで、これが最初のビデオ・クリップになった。数曲だけ選ぶのは難しいなぁ。全部好きな曲だからなぁ。でも「The Great Fall」は特に気に入っている曲で、詞の内容もダイレクトだし、曲調も攻撃的で情熱的だからね。