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INTERVIEW

IT DIES TODAY

2009.12.16UPDATE

2009年12月号掲載

IT DIES TODAY

Member:Jason Wood (Vo) Mike Hatalak (Gt)

Interviewer:MAY-E

-最新アルバム『Lividity』のリリースおめでとうございます。US盤は既に9月にリリースされていますが、周囲のリアクションはいかがですか?

Jason Wood (以下J):とてもいい反応だよ。俺らのルーツに戻って、力強い作品を作ったことは、俺らが鋭さやアグレッシヴさを忘れていないことを証明する最高のやり方だったんじゃないかな。

-新ヴォーカリスト、Jason Woodは本作ではリリックも担当しているそうですが、IT DIES TODAY (以下IDT)加入前はどのような活動をしてきたのでしょうか?また、加入までの経緯を教えて下さい。

J:実は俺が今回のアルバム『Lividity』の全作詞を担当したんだ。あと編集作業も手伝ったよ。俺のIDTの加入前はミシガン州のいくつかのローカルのバンドで活動していたんだ。あと最近まで小遣い稼ぎのためにバーテンダーとしても働いてたよ。そういう暮らしをしていたらある時STILL REMEINSがべーシストを探していたから、何回かサポートのベーシストとして彼らのライヴに出て、ツアーを回らせてもらったよ。それで最終的にイギリスでIDTと出会って、その年の夏に開催された『STRESS Tour』の最後の3週間は一緒に出演していたんだ。こうして俺たちは友達になって、IDTがリード・ヴォーカルを探していた時に、“じゃあ俺がやるよ”って割と自然に加入させてもらったんだ。

-新編成となったバンドの現在の雰囲気はいかがですか?

Mike Hatalak (以下M):Jasonがバンドに加入してからのバンドの雰囲気は最高だよ!俺たちはみんな価値観や笑いのツボが同じだし、そして何より俺たち一人一人が持っているこのバンドへの強い気持ち、方向性やバンドへの貢献心―が同じなんだ。だから今は最高の状態だね。

-『Lividity』を聴かせて頂き、IDTの作品の中で最もブルータルで破壊的なアルバムだと感じました。このような方向性になった理由は?

J:俺たちがこのアルバムを作り始める時に決めていたことが1つあって。それは、“俺たちが今までリリースしてきたCDの中でもっともオーガニックでへヴィなものにする”ということさ。俺たちは今回一切妥協をしたくなかったんだ。Mikeがギターリフを弾き始めて、それに合わせて曲を作って形となったのが『Lividity』だよ。

-さらにクリーン・パートの比率が一気に減ったことで戸惑うファンもいるのではないかと思うのですが、その辺りはいかがでしょうか。

J:そうだね。もしかしたら一部のファンは戸惑ったかもしれない。だけど俺たちが耳にしてきた反応はすべてポジティヴなものだよ。“コーラスは美しい。それでいてこのアルバムは全体的にテンポが早くてパワフル”これが今回のコンセプトだったからね。ファンが『Lividity』は今までのアルバムより音的にヘヴィだと感じてくれる、というのは俺たちが意図してたことだからとても嬉しいよ。

-本作『Lividity』のテーマとなる“キャラクターの欠陥”というのを具体的に説明して頂けますか?

M:このアルバムに収録されている全曲が俺が出会ってきた人々や俺自身の欠陥と関係しているんだ。歌詞に生々しい感情をおきたかったからね。俺はリスナーに曲を聴いて、歌詞を見て、それぞれの解釈をして欲しいと思っていたし、それと同時に共感してほしかったからさ。「Thank you for drinking」は酒を飲んでいた時に彼が嘘偽りない、真の姿を見せたことについて歌っているんだ。彼と一緒に飲むまで俺は今までの“偽の彼”を良い友達だと思って“騙されていた”ことに気付いたことで、この皮肉なタイトルを思いついたんだ。「Architects」は、夜の暗さや一人でいることの寂しさ、苦痛に耐えられない俺の友達が、女の子と夜遊びをしていたけど、実は利用されていたのは彼のほうだったんだ、っていう曲だよ。“We are the architects of suffering”(「俺たちは苦痛の建造物だ」)っていう歌詞は、そういうことだよ。

-Jasonが加入してから曲作りやレコーディングのプロセスは変わりましたか?

M: Jasonが加入してから曲作りとレコーディングのプロセスは大きく変わったよ。その最も大きな理由は、24時間いつでも使える俺たちのスタジオ(DWS Studios)を持つようになったことだね。あと、Jasonと俺が一緒に住んでいるからさ!(笑)曲作りやレコーディングを昼でも夜でも自分たちの好きな時にできるっていうのはバンドマンにとって夢のようなことだからさ。それができる俺たちは最高な状態で『Lividity』を作ることができたよ。

-本作のプロデューサーにはJasonとMike Hatalakの他に、元HERODのJudah Neroを迎えているそうですが、彼は本作にどのように貢献してくれましたか?

J:Judahは実は俺たちのもう一人のルームメイトなんだよね。俺たちのバンドとも長く深い親交があるし。JudahはIDTの過去の2枚のアルバムにもヴォーカルを手伝ってくれたから、今回も迷わずそうお願いしたよ。『Lividity』に昔のIDTのテイストを持たせるには、彼の助けが必要だと感じたんだ。彼は俺たちがメロディを考えていた時にいいアイディアをくれたし、編集作業も手伝ってくれた。彼の助けを借りれて本当に感謝しているんだ。

-レコーディング時のエピソードがあれば教えて下さい。

J:俺たちは2007年のWarped TourでBAYSIDEと仲良くなったんだ。俺たちがレコーディングをしていた時に彼らはニューヨーク州のバッファローという所でライヴをしていたから、ある晩俺らの家というかスタジオに来るように招待したんだ。メンバーだけじゃなくて、彼らのツアー・スタッフも俺らとワイワイするためにやってきたんだ。正直に言うと、彼らを呼んだのにはある目的があってね。彼らを呼んで何もしてもらわないのはもったいないと思ったから、このアルバムのTrack1「This Ghost」のコーラスに入る前のオープニングの部分のギャング風なコーラスをやってもらったんだ。アルバムと同時発売されているDVD(Hot Topicでしか販売されていない)にこの夜の出来事が収録されているよ!カーペットにステーキソースが丸々一本分染み込むわ、家具は壊れるわ、空になったウォッカ、ウイスキー、ビール瓶はあちらこちらに転がるわであの夜は本当にすごいパーティーだったなぁ(笑)。

-DURAN DURANのカバー曲「Come Undone」がボーナス・トラックとして収録されていますね。意外なセレクトだと思ったのですが、IDTらしいハードなテイストに仕上がっていて気に入りました。この曲をカバーするに至った経緯は?

J:俺はDURAN DURAN が昔から大好きでさ。バンドで何かカバー曲をやろうかっていう話になった時俺は真っ先にこの曲をやりたいって言ったんだ。この曲の持つ深い暗さ、マイナー調なところ、そして歌詞の全てがすごく気に入ってるよ。

-IDTはハードコア、メタル、エモなどジャンルをクロスオーヴァーさせているバンドですが、デビューからこれまでにサウンドやファッションなども変化してきていますね。あなた方のバックグラウンドを教えて頂けますか?

J:俺たちは色々なジャンルの曲を聴くからね。様々なスタイルを持つ俺たちが作り出す音が“IDTサウンド”だと思うんだ。年を重ねるごとにサウンドが変化してきているのは、バンドの各メンバーがそれぞれ今まで色んなジャンルの音楽を聴いてきた、そして聴いていることからきているんじゃないかな。俺たちの音楽と俺たち自身は常に進化しているんだよ。

-これまでに映画『バイオハザード』のサントラや映画『SAW VI』のサントラに楽曲を提供していましたが、全米で09年9月に公開された映画『Jennifer's Body』にバンドが出演しているそうですね。あなた方のようなスタイルのバンドが映画に出演されることはとても珍しいと思うのですが、どのような役柄で出演しているんですか?

J:映画のサントラに参加させてもらうこと自体が素晴らしいことなのに、映画に出演させてもらえたなんてとても光栄だよ。シーンはSIRENSの「Sacred Heart」を演奏するっていうたった35秒間だけのものなんだけど、数いるメタル・バンドから俺たちが抜擢されて、出させてもらえてとてもありがたいことだよ。これからもこういう機会があるといいね!

-新作を引っ提げて来日の予定などはありますか?

J:日本のファンが俺たちを待っていてくれているならぜひ日本でライヴをしたいと思っているよ!早く日本でみんなに会いたいな!


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