Reported by KAORU
09年の今、ROB ZOMBIEが来日を果たしてくれるなんて誰が予想しただろう。
思えば筆者がまだ高校生の時世であった95年、WHITE ZOMBIEの『Astro Creep:2000』がリリースされ、それはもう夢中になって聴いたものだ。(「More Human Than Human」のイントロに使用されている女性の喘ぎ声が、当時の筆者には刺激的過ぎたことも印象に残っている。)98年に、ソロのROB ZOMBIEとなってからも、ラウドで踊れる、シアトリカルなサウンドは継続。
その後、音楽だけでなく、ヴィジュアル面においてもただならぬこだわりを感じさせてきた彼だけに、ホラー映画監督としてデビューしたことは、とても納得のいく結果であった。今年8月には映画「HALLOWEEN Ⅱ」が全米で公開。全米映画興行収入は初登場2位を獲得。次回公開作にはアニメ映画「Rob Zombie’s The Haunted World Of El Superbeasto」が控えている。
このように、現在は映画監督としてのキャリアを築き上げているROB ZOMBIEだが、WHITE ZOBMBIE時代からのファンである筆者としては、ヴォーカリストとしてのROB ZOMBIEの姿が拝めることに興奮を覚えずにいられなかった。それに、なんといっても、ROB ZOMBIEとしては初めての来日公演なのだ。これは事件といっても過言ではないだろう。
さて、この日のライヴは、ステージ上に大きなモニターが何台も設置され、音楽と映像が見事に融合されたライヴとなった。相変わらずに超スリム、かつ、迫力のあるオーラが半端ないROB ZOMBIEの歌う姿は正に圧巻。
ブレイクの際には何度も「ゾーンビッ!ゾーンビッ!」と、日本語丸出しでちょっとかっこ悪いけど、素直な敬意を感じるコールがフロアから自然に沸き起こった。
ライヴがスタートしてのっけから、人気曲の「Superbeast」「Living Dead Girl」がプレイされ、更にはWHITE ZOMBIE時代の名曲「Super-charger Heaven」「More Human Than Human」と立て続けにキラーチューンの嵐。もうこの時の興奮と言ったら、もの凄いものがあった。鳥肌がビンビンに立ってしまった。あの4曲だけでも、今年のベストライヴに入るくらいに素晴らしい演奏だった。
後半に進むにつれて、多少の中だるみを感じたことと、ROB ZOMBIE自身に疲れが見えた感も否めないのは事実だが、1曲1曲ごとに映像を挟みながらエンターテインしていく独特の構成は、ROB ZOMBIEにしか為し得ない、完全無欠の“ショウ”であった。
SET LIST | |
1 | American Witch |
2 | Superbeast |
3 | Living Dead Girl |
4 | Super-Charger Heaven |
5 | More Human Than Human |
6 | House Of 1000 Corpses |
7 | Demon Speeding |
8 | Demonoid Phenomenon |
9 | Never Gonna Stop |
10 | The Devil’s Rejects |
11 | Thunder Kiss‘65 |
12 | Dragula |
13 | What |
14 | The Lords Of Salem |
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