MENU バンドTシャツ

激ロック | ラウドロック ポータルサイト

INTERVIEW

fade

2011.04.08UPDATE

2011年04月号掲載

fade

Member:Jon(Vo)  rui(Dr)

Interviewer:ムラオカ

-前作のリリースから1年5ヶ月ぶりですね。今作は難産でしたか?

rui:今回は昔に作った曲、このアルバムの為に作った曲を混ぜ合わせた感じですね。アレンジには少し時間かかりましたけど基本的にはかなりスムーズに作業ができたと思ってます。初めて日本語で歌う事や、不安な所も正直最初はありましたけどスタジオに入って実際に作業が始まったらその不安はすぐになくなりました。プリプロの段階で完成品のイメージもかなり湧いて良いアルバムができそうな気がしてました。メンバーもスタッフもテンション下がる事なく作り上げる事ができたと思ってます。

Jon:1年5ヶ月ぶりって言っても、全国ツアーをやったり、気づいたら他の活動で忙しくなってたって感じ。実際制作に入ったら今までよりスムーズに出来た気がする。

-1曲目の「Born Ready」にはcrossfaithのKOIE君がスクリーム・ヴォーカルとして参加していますね?彼が参加した経緯を教えてください。

rui:4枚目の『To Find A Better Tomorrow』でもNEW BREEDのToyoにスクリームを入れてもらったんですけど、今回もそういうアプローチで若手のバンドマンに参加してもらいたかったんです。LOUD PARKでkanseiがメンバーと連絡先を交換してたみたいで、じゃあ聞いてみてよって頼んだら、参加してくれるとの事だったので参加してもらいました。

-fade史上最高にヘヴィなトラックになりましたね?

Jon:確かに。マッスルカーで高速を走ってる風景に合うんだよね。

Rui:そうですね。全体的にそういう感じになったと思います。今回はもう一度自分たちのルーツを見つめ直した作品になってると思います。オレとkanseiは特に80年代のSKID ROW、MOTLEY CRUE、WARRANT、POISONなどのヘアメタル・バンド系、THE SMASHING PUMPKINSやPEARL JAMなどのオルタナが大好きだったのでそういうエッセンスをうまく入れることができたと思います。今までは、頭の中で描いていたサウンドをうまく作り出す事ができなかったんですけど、プロデューサーの岡野さんが加わった事によってうまく表現できたと思います。岡野さんもメタル好きでキャッチーなメロディが大好きな人なので相性はかなり良かったと思います。ノリもかなりアメリカンな感じで楽しく作業ができました。方向性としては前々回の「To Find A Better Tomorrow」に近くなった感じかもしれません。やっぱり俺等はロック・バンドだからハードなエッセンスみたいなものを自然にまた増やしたくなったのかも(笑)。前回のアルバムはそういう意味ではもう少し違う感じのものだったと思うんですが、岡野さんも加わって結局また戻ってきちゃいました(笑)。

-2曲目の「コズミカリズム」はなんと全編日本語詞ですね?日本語詞の曲を今回アルバムに収録したのはなぜでしょうか?

Rui:まず選曲会の時に岡野さんに“この曲は日本語の方が良いと思う”って言われて、じゃあ日本語で試そうって事になりました。俺等が今まで英語でやってきたのは単純に日本語の歌詞が書けなかったからなんですよ。日本語はしゃべれるけど、日本語を使って歌詞で表現するのって全然違うと思ってて。英語もそうですよね。英会話できるからって感動的な歌詞が書けるわけがないって思います。中途半端な日本語で歌うぐらいだったら英語でやりたかったんですよ。だって俺は正直英語しゃべれないのに英語で歌ってる日本のバンド聴いて笑っちゃいますから(笑)。あと、単純に、何を歌ってるかは日本語で表現する方が日本のリスナーには絶対分かりやすいと思って。歌ってる内容を理解してもらいたい、って表現者は皆思うと思うんですよ。英語の方がメロの乗り方がかっこいいって言う意見も分かりますけど、日本人で日本でバンドやってるんだったら是非皆日本語で歌ってもらいたい。アメリカのバンドの真似事みたいな事やってもアメリカからしたら全然面白みがないと思う。日本人だからできるかっこよさってのは絶対にあると思うし。ビジュアル系が海外で注目されているのも、結局海外のバンドと違う事をやってるからだし。だから今回歌詞を作ってくれる人が出て来て本当に良かったです。日本語で歌うのが、リスナーには一番突き刺さると思うし、歌詞をちゃんと理解してライヴで一緒に歌えるし。

-この曲をリード・トラックに選んだ理由を教えてください。

Jon:日本語の歌詞はfadeにとっても新鮮だし、リスナーにとっても新鮮だし、そしてアルバム曲の中で一番伝わるだろうと皆思ったからリード曲にした。

Rui:単純に日本語で歌ってるからです。リスナーにちゃんと歌ってる内容をわかってもらいたい気持ちがあるんで。

-3曲目の「BLACK HEARTS & DOLLAR $IGN$」は非常にfadeらしい深みのある世界観が感じられますね。作曲者としてこの曲に求めたものは何だったんでしょうか?

Rui:この曲は実は3、4年前ぐらいに遊び半分で作ってた曲なんですよ。良い曲だとは思ってたんですけど、日本ではそれこそ誰も理解してくれないだろうな、と思ってずっとアルバムに入れるのを避けてきました。商業的観点からみて、マニアックすぎる、ってどうせ言われるんだろうなって思ってました。とりあえず商業的な事は一切何も考えず、好き勝手に曲、メロディを作って、好き勝手に他のメンバーが色づけしていった感じです。この曲も岡野さんがかっこいいって言ってくれて、アルバムに入れる事になりました。出来上がりを聴いて、個人的にはこの曲が一番俺等らしくて好きかもしれません。俺等にしかできないものをずっと探してたんですけどこの曲でそれが出来た気がします。